二八そばから十割そばへ挑戦 (手打ちそば後編)

      2016/08/05

〈前回までのあらすじ〉
そばと言えば 「二八そば」 だから、そば粉8割、小麦粉2割の配合で、そばを打ってみると、ボロボロのそばが完成する。
これではだめだ!と再挑戦を決意する。
調べてみると、初心者がいきなり二八そばを打つのは、難易度が高く、失敗して当然という事が分かる。
そば打ち初心者は、五割そば(そば粉5割、小麦粉5割の配合)から始め、徐々にそば粉の割合を増やしていく。
そして、そば粉7割、小麦粉3割まで成功した。
次は再び二八そばに挑戦!

詳しくは 手打ちそばに挑戦!まずは二八から (手打ちそば前編) をご覧ください。

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◆二八そばに再挑戦

二八そば丸める

そば粉 80g
小麦粉 20g
水 43ml

こねました。
生地は、かなりパサパサしています。
この状態で10分寝かせます。

二八そば伸ばす慎重~っに四角い状態を目指して伸ばします。

二八そば伸ばしたまあ何とか四角に近い状態で伸ばす事が出来ましたが、生地の端には細かい割れ目がいっぱいできました。

二八そば切る切ります。

生地を半分に折り畳んで切ったのですが、生地がパサパサのため折り目の部分が完全に割れてしまい、麺の長さが半分になってしまいました。

二八そば二八そば出来ました。

麺の長さは短いですが、味はめちゃくちゃ美味しいです。
噛めば噛むほど、そばの味わいを感じられます。
それが美味しいかと言うと、どちらとも言えないですね。

好みの問題でしょうか?

一応、二八そばも合格という事で。
次は9割と言いたい所ですが、そば粉が残り少なくなって来ました。
9割、10割と順に作ってると、そば粉が足りません。
だから、いきなり10割そばに挑戦してみます。

◆とうとう十割そばに挑戦

10割そば丸める

そば粉 100g
水 43ml

こねました。
生地は、もうパッサパサで、丸めてもすぐに割れてしまいます。
右下に割れ目が見えますが、このまま生地を伸ばせば、確実に割れ目が広がってしまうので、割れ目があってはいけません。
しかし、まったく割れ目の無い状態で丸める事が出来ませんでした。
仕方なく、この状態で10分寝かせます。

10割そば伸ばす慎重~っに四角い状態を目指して伸ばすものの、もうすでに割れてきました。

10割そば伸ばした慎重に慎重を重ね、伸ばしました。

めちゃくちゃに割れました。
この状態をなんと表現すれば良いのでしょうか?
雪の結晶と言ったところでしょうか?

10割そば切るまな板に移動させるだけでも生地が切れたりするので、細心の注意を払いながら移動させましたが、それでも少し切れました。
折り畳んだら、畳んだ部分が割れるので、畳まずに切りました。
弾力が無いので、包丁を入れるとサクサクっと簡単に切れます。

10割そば10割そば出来ました。
噛めば噛むほどそばの味わいを感じられます。
だって100%そば粉だからね。

それが美味しいかと言うと、う~んどうでしょう?
好みの問題でしょうか?

◆現時点での総括

十割そばが美味しいかどうかは別問題として、そば打ちの究極は十割そばなので、上手に十割そばを打てるようになりたいです。
十割に対する憧れのようなものがあります。

「美味しいかどうかは別として、究極を目指す」これは、そば哲学でしょうか?
私も、そば哲学に、少しかぶれてしまったみたいです。

十割そばの技術について、さらに調べてみたところ、そば粉の割合が増えるほど、こねる水の量も増やすみたいです。
私は今回、5割から10割までをすべて水分43%でこねましたが、10割だと水分は48%くらいが適量との事。
もちろん粉の状況によって水の量は左右されますが、そば粉の割合が増えるほど、水の量を増やすことには違いありません。

また、生地の繋がりを強める為に、そば粉の一部を熱湯で捏ねる(湯種式)という方法や、山芋のすり下ろしを混ぜる・布海苔を混ぜる等の方法もあるようです。
ただ、後者の混ぜ物をして繋がりを強くする方法だと、厳密には10割で無く9割何分になります。

私のそば哲学としましては、まずは湯種式での10割を達成してから、さらに究極の粉と水だけの10割を目指したいと思います。

しかしそれは置いといて、趣味で打つなら5割そばがお勧めです。
格好つけてそば粉の割合を増やす必要はありません。
そば粉の割合を増やしても美味しくなるわけではないです。
そば粉の方が小麦粉より高価な為、そば粉の割合を増やすほど、高コストになるので、やはり5割くらいが妥当かな。

そば哲学を抜きにして得た結論は、そういうことです。

また、話は飛躍して、市販そばの話になりますが、市販の乾麺は、JAS法によると、そば粉を5%以上配合していたら「そば」と表記しても良いことになっています。
つまり、1割未満でも「そば」と表記しても良いという事。
ただ、そば粉が30%未満の場合は、「そば粉配合何%」と記載しなければいけません。
実際にスーパーで、「そば粉配合20%」と記載されたそばを見た事がありまして、「こんだけしか、そば粉が入っとらんのか?」と思った事があります。
また、そば粉が30%以上だったら「そば粉配合何%」と書かなくても良いので、3割のそばでも、普通に「そば」として売られていますが、原材料を見ると、小麦粉・そば粉という順に表記されています。
原材料は、多い順に表記されますから、是非とも原材料の第1番目に「そば粉」と書かれたそばを買いたいものです。

◆湯種式十割そばに挑戦

さて、先ほどの十割そばは、そば粉と水だけで打ったために、あまりにも繋がりが弱く、麺がボロボロになってしまいました。

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次は、そば粉の一部を熱湯でこねる湯種式で挑戦してみようと思います。
そば粉を熱湯で練ることによって、そば粉のでんぷん質がα化して、いわゆる「糊」になり、粘りが出るという訳です。
では、湯種式で十割そばを打ってみましょう。

〈材料〉
そば粉 50g
熱湯 25ml
そば粉 50g
水 25ml

そば粉50gに熱湯25mlを加え、練る。
さらにそば粉50gと水25mlを加え、練る。
しっかり練る。

湯種式丸めた状態。
確かに粘り気が出て、生地の繋がりが強くなっています。
これなら上手くいきそう。

湯種式伸ばす伸ばしました。
少し生地の端が割れましたが、前回のことを思えば上出来です。

湯種式十割そば湯種式の十割そばです。

原材料は、正真正銘のそば粉と水だけです。
つゆは、もちろんこだわりの自家製で美味しいです。
つゆの説明をしたら長くなるので、別の機会を設けて、つゆの記事も書こうと思ってます。

さて、そばの味ですが…

若干そばの風味が落ちている!?

これはきっと、そば粉を熱湯で練ったために、風味が落ちたものだと思われます。
そば本来の味を楽しむ十割そばなのに、そばの風味が落ちていたら、十割の意味がありません。
粘りを出す為に熱湯で練り、風味が落ちるなら、熱湯でなく小麦粉を足すほうが絶対に美味しいです。

湯種式は十割に違いありませんが、私のそば哲学には反します。
なので、湯種式は却下されました。

◆正真正銘のそば粉と水だけの十割そばに再挑戦

十割

〈材料〉
そば粉 100g
水 48ml

十割伸ばす少し割れましたが、前回よりマシです。

ブチブチ十割そばしかし、完成品は、ブチブチに切れてしまいました。
そばの風味は、湯種式に勝りますが、これではダメです。
そば粉と水だけの十割そばは、難しいですね。
何がいけなかったのでしょうか。

◆十割そばを成功させるには?

また調べてみて分かったのですが、そば粉に水を回す時点で上手くやらないと、粘りが出ないみたいです。
捏ねる前に、そば粉の隅々まで水分を行き渡らせなければいけません。
これがおろそかになると、ボロボロのそばになってしまいます。
ここに気をつけると失敗しないでしょう。

◆失敗しない十割そばを打つ

水回し1水は、3回くらいに分けて加えます。
まず、全量の7割くらいの水を加えて水を均一に混ぜます。
そして、次に2割の水を加えて混ぜます。

水回し2最後に残り1割の水を加えて混ぜます。
このくらいになってから初めて練り始めます。

十割丸める良く練って丸めました。
今までこの状態で生地を寝かせていましたが、十割だと寝かせている間に生地が割れるので、寝かし無しで伸ばします。
ちなみに小麦粉を配合している場合は、寝かしが必要です。

十割伸ばすほとんど割れずに伸ばす事が出来ました。

十割そば十割そば。

まあ、一応ちゃんとした物が出来ました。
とりあえずオマケで十割そば合格という事にしておきましょう。
あまり短期間に、そば哲学を追求しすぎると、出口の無い迷路に迷い込む恐れがあるので、このくらいにしておきます。

それにしても十割そばは、そばの風味がよく分かりますが、ムチムチボソボソという食感で、美味しいかどうかは別問題ですね。
しかし、そばの究極である十割ですから、心は大いに満足しております。
さて、そばの収穫時期は秋です。
秋に採れる新そばは、風味が良く、粘りが強いらしいので、是非とも十割で食べてみたいと思います。
だから、この手打ちそばシリーズの記事は、秋に続編が出るかもしれません。

◆少し余談

五割そばその後、また五割そばを作ってみました。
麺がつるっとしていて美味し~い!!
味のバランスが良いですね。

五割掛けそば五割そばで、掛けそばも作ってみました。

これもまた美味し~い!!
十割そばの立場危うしですが、そば哲学が、その立場を守っているのです。
では、続編をお楽しみに。

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