これは、京都御苑の堺町御門のすぐ近くにあるドクダミの群生で、私がドクダミ園と呼んでいるところです。
京都御苑では、木陰でジメジメしているような所に、ドクダミが群生している所が幾つもあります。
ドクダミは、今まで何度も茶にして飲みました。
茶にすると美味しく、また健康に良いです。
ドクダミ茶を飲んでみると、何となくですが体から毒が排出されるような感じがしました。
いわゆるデトックス効果ですね。
それで、大量にドクダミ茶を作って、しばらく飲み続けた事もありました。
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また、ドクダミは、入浴剤にすると、お肌がめちゃくちゃスベスベになります。
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また、ドクダミでパックを作ると美容効果抜群です。
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ドクダミの味は?
ドクダミは、茶や入浴剤にするだけでなく、食べられるのです。
その事は、以前から知ってましたが、この独特な匂いが、どうも食べる気を起こさせません。
いろいろな野草料理を作った私ですが、ドクダミ料理だけはずっと敬遠していました。
何度も言いますが、あの匂いがどうも、食べる物の匂いには感じられないのです。
しかし、野草料理が大好きな私が、こんなにポピュラーな野草を料理してないなんて、おかしい。
とは言え、この匂いが…
やっぱり食べたくないなぁ…
けど、何か発見があるかも知れない。
研究のために…
けど…
などと、いつものように葛藤した結果、心にムチを打ち、ドクダミを食べてみようと決心しました。
5月中旬のドクダミは、まだ花は咲かずに、つぼみの状態です。
これを根元から切り取ります。
切り取ったら、当然あの匂いがプ~ンとしてきます。
収穫したドクダミをビニール袋に入れて、さらにトートバッグに入れて持ち帰りますが、その最中も、バッグの中から匂いがしてきます。
無事に家にたどり着きました。
ドクダミ園から歩いて5分なんですけどね。
そして、家の中にはドクダミの匂いが漂います。
今、5月中旬に収穫した若いドクダミは、6月に入って花が咲いた頃に収穫したドクダミよりも、爽やかな匂いである事に気が付きました。
同じドクダミでも6月以降の花が咲いたドクダミは、においの中にエグさと言うかしつこさがあります。
同じ食べるなら、若いドクダミの方がいいかも知れません。
ドクダミを料理するにあたって、まずドクダミの味を知らなければいけません。
味を知るには、まず生で食べるのが一番です。
同じ食べるなら若いドクダミの方がいいと思うので、先端の若い葉を生で食べてみる事にします。
と言いながらも、生で食べるのは嫌だな~。
しかし、研究のためだ!
エイッと気合を入れて口に放り込んでみました。
パクッ!
ムシャムシャ…
ん?
お!?
パクチーみたいだ!!
パクチーみたいで、後味はドクダミなんだけど、そんなに嫌な感じはしませんでした。
アクもありません。
そしてちゃんと飲み込みました。
いや、吐き出そうなんて気は全く起こらなかったです。
意外にイケるかも。
本当ですよ。
調べてみると、ドクダミはベトナム料理では香草として普通に使われている事が分かりました。
ベトナムのドクダミは、日本のドクダミよりマイルドらしいのですが、私は実際にベトナムに行って食べたわけじゃないですから、本場の味はわかりません。
しかし、ベトナムでは本当にドクダミをパクチーと同じように、香草として食べるのです。
生でも食べます。
それなら、生のドクダミを入れた生春巻きを作ってみましょう。
ドクダミ生春巻き
ドクダミの葉 数枚
キュウリ 少々
ニラ 少々
鶏ムネ肉 50g (茹でて細くちぎる)
春雨 乾燥した状態で20g(茹でる)
ライスペーパー 2枚
※生春巻きの具は、お好みで変えてください。
ライスペーパーを水で濡らし、ドクダミの葉、キュウリ・ニラ・鶏肉・ゆでた春雨を巻きます。
できました。
ドクダミ生春巻き。
2本作ったのは、私と妻の分です。
妻は、パクチーが好きなので、きっとドクダミも大丈夫だろうと、頼まれてもいないのに勝手に作りました。
生春巻きにはスイートチリソースを付けて、ビールと共にいただきます。
気になる味は、と言いますと…
やはりパクチーみたいです。
後味はドクダミの香りだけど、それが嫌な感じではないです。
以外にも香りがマッチしています。
そして、ビールにも良く合います。
妻も 「え!?ドクダミ!?食べれるの?」 と最初は驚いてましたが、私が食べて見せたものですから、恐る恐る食べました。
その結果、本当にパクチーみたいだと驚いて、しかも喜んでくれました。
あのドクダミが、こんな風に食べられるなんて、夫婦揃って本当に驚きました。
次は餃子です。
生春巻き用のライスペーパーで包んで棒餃子を作ります。
ドクダミ棒餃子
鶏ミンチ 100g
醤油 大さじ1
ごま油 大さじ1
しょうが 10gすりおろす
キャベツ 100g
ニラ 25g
ドクダミ 25g
ライスペーパー 数枚
鶏ミンチに醤油・ごま油・ショウガを入れて粘りが出るまで混ぜます。
刻んだキャベツ・ニラを入れます。
ドクダミを刻んで入れて、混ぜます。
ライスペーパーを濡らして、餃子の具を生春巻きの要領で包みます。
包みました。
スキレットを熱して油をひき、棒餃子を並べ、片面に焦げ目が付いたら裏返し、蓋をして5分くらい焼きます。
焼けました、鉄鍋ドクダミ棒餃子です。
器に飾ってみました。
お味は?
これが結構イケるんです。
ドクダミの匂いはするのですが、香草として爽やかなアクセントになっています。
今までドクダミは、火を通せば匂いは消えると思ってましたが、それは私の勝手な思い込みで、間違いでした。
火を通しても匂いは消えません。
ですが、ショウガやニラと混ぜる事によって、それぞれの匂いが激しくぶつかり合い、それが美味しく感じるのです。
子ども達も、普通に美味しいと言って食べました。
ドクダミ春雨スープ
鶏がらスープ 300ml
醤油 小さじ1
塩 2g
コショウ 少々
ドクダミの葉 5枚くらい
ニラ 20gくらい
春雨 乾燥した状態で20g
鶏がらスープに醤油・塩・コショウで味付けして、春雨・ニラ・ドクダミを入れます。
ドクダミ春雨スープ
スープ全体にドクダミの爽やかな香りが広がっています。
ドクダミは、まるでライムのような爽やかさと酸味と特有の臭みをスープに与えてエキゾチックな味に仕上がりました。
この味は、ドクダミの新たなる可能性を感じます。
調子に乗って、ドクダミビーフンを作ってみます。
イカ塩辛とドクダミのビーフン
ビーフン 140g(茹でておく)
イカ塩辛 30g
ドクダミ 20g(適当に刻む)
ナンプラー 小さじ1
ビーフンを茹でてる間に、フライパンに油をひき、イカ塩辛を軽く炒めます。
ゆでたビーフン・ドクダミ・ナンプラーを加え、炒めたら出来上がりです。
イカ塩辛とドクダミのビーフン
口の中で、イカ臭とドクダミ臭が激しく主張して、鼻から付き抜けて、まんざら悪い気分ではないのですが、ちょっとドクダミを入れすぎました。
ちょっとキツいです。
ドクダミの量を減らし、ネギとか、ニラとか、ショウガとか、他の香りが強い野菜も一緒に混ぜた方が良さそうです。
そして、とうとうこれを食べている最中に、私のドクダミ許容量が満タンを超えました。
あ~、もうドクダミはたくさんだ。
ドクダミハンバーグ
ドクダミはもうたくさんだ、とか言いながら、しばらく経つと、また食べたくなってきました。
食べたさ半分、怖いもの見たさ半分ですけどね。
いや、食べたさ3割、怖いもの見たさ7割です。
いや、やっぱり、食べたさ1割、怖いもの見たさ9割です。
友人宅の庭にドクダミが生えているので、それを料理してみる事になりました。
ドクダミ1束 (売ってるほうれん草1束と同じくらいの量)
合挽きミンチ 500g
鶏ミンチ 300g
塩 5g
胡椒 お好みの量
しょうがすりおろし 10gくらい
七味 お好みの量
ドクダミを細かく刻み、フライパンに油をひいて軽く炒めます。
炒めるとしんなりして、匂いが変わります。
あのドクダミの匂いではなく、エスニックなハーブみたいな香りになります。
炒めたドクダミと全ての材料をボウルに入れます。
肉に粘りが出るまでこねました。
フライパンで焼きます。
ドクダミハンバーグ。
シンプルに醤油をかけていただきます。
エスニックな風味のするハンバーグになりました。
タイ産のチャンビールが良く合います。
エスニックな風味がどんな風味かと言うと、難しいですが、あえて言うと、パクチーとライムを混ぜて濃くしたような風味でしょうか。
意外と美味しいですよ。
友人宅で作ったのですが、友人は美味しいと言ってくれました。
奥さんは「大丈夫、食べられる。」と言ってました。
また友人の7歳のお子さんと2歳のお子さんは、一口食べただけで、美味しくないと言って、その後は全く食べませんでした。
3個のハンバーグを焼き、1個目は醤油をかけました。
その味は上記のとおりです。
また、2個目には酢醤油をかけました。
酢醤油だと、より美味しくなりました。
これならお店で売ってもいいくらいだと思いますよ。
3個目には赤ワインを煮詰めてケチャップを混ぜた簡易赤ワインソースをかけました。
このソースは美味しいのですが、ドクダミハンバーグとは全く合いません。
エスニックな風味と洋食の風味が、互いの強い個性を主張しながら口の中で混ざり合わず、最後まで混ざり合う事なく、飲み込んでおしまい、といった味でした。
まとめ
ドクダミは、調理法次第で、美味しく食べる事ができます。
火を加えると、匂いは消えませんが、匂いの質が変わり、エスニックなハーブみたいになります。
食べるには、花が咲くよりも前の、若い状態で摘み取ると良いでしょう。
花が咲いたドクダミも十分に食べられますが、茎の部分が硬くなるので茎を取り除いて食べると良いです。
茎は、食べるよりも茶にする事をお勧めします。
ドクダミ料理をするには、パクチーの料理を参考に、パクチーをドクダミに変えて作ってみると成功率が高いです。
1度食べたら、あの匂いに慣れます。
慣れたらもう平気です。
ドクダミの駆除なんて考えてはいけません。
さあ、皆様も今が旬のドクダミを採取して食べてみましょう!