![ノビルのむかご](https://otokonakamura.com/wp-content/uploads/CSC_8096-001.jpg)
ノビルのむかごを美味しく食べる
ノビルという野草については、過去に書いた事があります。
ノビルの採り方と美味しい食べ方
ノビルとは漢字で野蒜と書きます。
蒜とはネギとかニンニクの意味です。
要するに、ノビルは野に生えるネギなんですが、畑のネギとは少し違い、野趣あふれるネギ臭とピリリという辛味で、たまらなく美味しい野草です。
それでいて、河川敷とかどこでも生えています。
私は、今まで色々な野草を紹介しましたが、ノビルは最も美味しい野草の部類に入ります。
そんなノビルですが、今まで積極的に紹介してきた訳ではありませんでした。
何故なら、採取するのにスコップで掘り起さねばならず、少し面倒なのです。
スコップとビニール袋などを持参して、ノビル採りモード全開で家を出発しなければいけません。
私の理想とする野草ライフは、「街を歩くスタイルで、偶然にも野草を発見して摘む。」みたいな気軽なものなので、ノビルを採ることは、あまりありませんでした。
ところが、気軽にノビルを楽しむ方法があったのです。
【目次】
1.京都の鴨川でノビルのむかごを摘む
2.京都御苑でもノビルは収穫できます
3.ノビルのむかごについて豆知識
4.ノビルのむかごの下ごしらえ
5.固まりのむかごと、ほぐれたむかご
6.固まりむかごの美味しい食べ方
7.ノビルのむかご納豆
8.ノビルのむかご炒飯
9.ノビルのむかご入り卵焼き
10.ノビルのむかごを醤油漬けにする
10-1.ノビルのむかご醤油漬けをご飯と共にいただく
10-2.ノビルのむかご醤油漬け奴
11.そして
11−1.2023年4月2日追記
12.まとめ
京都の鴨川でノビルのむかごを摘む
![](https://otokonakamura.com/wp-content/uploads/CSC_8088.jpg)
京都の鴨川です。
![ノビルのむかご](https://otokonakamura.com/wp-content/uploads/CSC_8090.jpg)
河原には、いろんな野草に混じってノビルが生えています。
京都では5月下旬にもなるとノビルは、先端にむかごを付けます。
他の野草に囲まれてますが、ノビルのむかごは赤茶色なので、緑の中で結構目立ちます。
すぐに見つかると思いますよ。
ノビルのむかごは、画像のように沢山の粒がくっ付いた状態になっています。
成熟したむかごは、引きちぎるとバラバラとほぐれて粒状になったりします。
成熟しきっていないノビルはくっ付いたままです。
このむかごを手で引きちぎって、採ります。
引きちぎるとほぐれるものや、ほぐれないもの色々ありますが、関係ありません。
沢山生えているので、採って採って採りまくります。
これならスコップで掘り起こすよりも、随分と気楽なものです。
むかごを引きちぎる場合も、ネギ臭がします。
心地良い天然のネギ臭です。
これぞ癒しのアロマ。
ちなみに、収穫の季節ですが、私の住む京都では、ノビル本体を掘り起こして収穫するのは3月後半~5月前半。
むかごを採る場合は、5月後半~6月前半です。
![収穫したノビル](https://otokonakamura.com/wp-content/uploads/CSC_8096-001.jpg)
10分くらいで、500mlの容器が満タンになりました。
京都御苑でもノビルは収穫できます
![京都御苑の森の中](https://otokonakamura.com/wp-content/uploads/IMG_0831.jpg)
京都御苑のこんな森の中でも
![京都御苑のノビル](https://otokonakamura.com/wp-content/uploads/IMG_0833.jpg)
このようにノビルが生えています。
ただし、量は多くありません。
やはりノビル採りは、河原が一番ですね。
ノビルのむかごについて豆知識
むかごと言えば、ヤマイモのむかごが有名ですが、ノビルにもむかごが付くのです。
むかごとは、漢字で珠芽と書き、植物のわき芽が栄養を貯えて肥大化した部分の事です。
むかごから芽が出て、また新たにノビルが育ちます。
だから、むかごで繁殖する事ができるのです。
![芽が出ているノビルのむかご](https://otokonakamura.com/wp-content/uploads/CSC_8083.jpg)
これは、早くも、むかごから芽が出始めています。
![ノビルの花](https://otokonakamura.com/wp-content/uploads/CSC_8094.jpg)
また、花が咲いているものもあります。
花は珍しくないのだけれど、そこから種子ができる系統はごくまれのようです。
ノビルの種は見たことありません。
ノビルは、むかご以外にも分球でも繁殖します。
分球とは、球根がいくつにも分かれる事で、そこから芽が出て繁殖する事もできます。
だからノビルは、繁殖力が強いのですね。
![ノビルのネギ坊主](https://otokonakamura.com/wp-content/uploads/CSC_8095.jpg)
むかごが出来る前の段階です。
いわゆるネギ坊主です。
このネギ坊主の中から、むかごが発生して大きくなります。
ノビルのむかごの下ごしらえ
![ノビルのむかごを水洗いする](https://otokonakamura.com/wp-content/uploads/CSC_8097-001.jpg)
ボウルに水を張って洗います。
![ザルで水を切る](https://otokonakamura.com/wp-content/uploads/CSC_8098-001.jpg)
ザルで水を切ればOKです。
下ごしらえと言うより、洗い方でしたね。
これだけで、もう食べる事ができます。
固まりのむかごと、ほぐれたむかご
![固まりのむかごとほぐれたむかご](https://otokonakamura.com/wp-content/uploads/CSC_8099.jpg)
固まりのむかごと、ほぐれたむかごです。
成熟したむかごは、引きちぎる時にほぐれて、成熟しきっていないむかごは、引きちぎってもくっ付いたままである事は、すでに説明しました。
この形状の違いにより、すこし料理法を変えるといいでしょう。
固まりのむかごは、生で食べると、ネギ臭と辛味が強いから、少し火を通すほうが美味しくいただけます。
ほぐれたむかごは、生で食べるといいでしょう。
刻みネギと同じような使い方にするといいです。
けど、刻みネギとは、食べた印象が違うのですよ。
固まりむかごの美味しい食べ方
![さっと茹でたノビルのむかご](https://otokonakamura.com/wp-content/uploads/CSC_8109.jpg)
固まりむかごを、さっと茹でました。
茹で時間は20~30秒くらいが良いでしょう。
茹でると鮮やかな緑色に変わりました。
![ノビルのむかごにからし酢味噌をかける](https://otokonakamura.com/wp-content/uploads/CSC_8116.jpg)
からし酢味噌をかけていただきます。
めちゃくちゃウマイ!!
プチプチ食感で、粒がプチプチと潰れる度に、ネギの香りと貯えた養分が弾け出します。
採りたてで新鮮ですから、それも美味しさの一因でしょうけど、野草の力強い味に、満足感があります。
家族全員が大絶賛でした。
ノビルのむかご納豆
![ノビルのむかご納豆](https://otokonakamura.com/wp-content/uploads/CSC_8110.jpg)
ほぐれたむかごを納豆に混ぜてみました。
納豆のネバネバ食感に、むかごのプチプチ食感が混ざり合って不思議な食感。
あれ?ネギ臭がしない?
と一瞬思うけども、後からガツンとネギ臭が来るという面白い味でした。
ノビルのむかご炒飯
![ノビルのむかご炒飯](https://otokonakamura.com/wp-content/uploads/CSC_8113.jpg)
ノビルのむかご炒飯。
炒飯の中にプチプチ食感があり、お米の粒と、むかごの粒と、ひき肉の粒の3種の粒を口の中で噛みしめて味わう面白い味でした。
ネギ臭は、火を通したためにマイルドになっています。
私の味付けに問題があったのですが、味はそれ程でもありませんでした。
ノビルのむかご入り卵焼き
![ノビルのむかご入り卵焼き](https://otokonakamura.com/wp-content/uploads/CSC_8120.jpg)
ウマイです!
卵焼きの中にプチプチ食感とマイルドなネギ臭があってウマイです。
ほぐれたむかごは、基本的に刻みねぎみたいに使えるけども、刻みねぎとは食べた印象が違うという事が分かりました。
ノビルのむかごを醤油漬けにする
![瓶にむかごを入れる](https://otokonakamura.com/wp-content/uploads/CSC_8111-001.jpg)
瓶にむかごを入れます。
![しょうゆをひたひたになるまで入れる](https://otokonakamura.com/wp-content/uploads/CSC_8112-001.jpg)
少しのカツオ節を入れて、醤油をひたひたになるまで入れます。
カツオ節でなくても昆布でもかまいません。
そして、冷蔵庫で1日置いたら食べられます。
ノビルのむかご醤油漬けをご飯と共にいただく
![ノビルのむかご醤油漬けをあったかご飯に乗せていただく](https://otokonakamura.com/wp-content/uploads/CSC_8115.jpg)
ノビルのむかご醤油漬けをあったかご飯に乗せていただきます。
めちゃくちゃウマイ!!
これ最高!
ネギ臭とプチプチ食感とカツオ醤油風味がベストマッチングです。
漬物になっているので、プチプチ食感は少し弱まっていますが、食感がちょっと変わっただけで、味は最高です。
また漬けた醤油にもネギとカツオの風味が浸みわたり、美味しい調味料になっています。
ノビルのむかご醤油漬け奴
![ノビルのむかご醤油漬けを冷奴に乗せる](https://otokonakamura.com/wp-content/uploads/CSC_8117-001.jpg)
ノビルのむかご醤油漬けを冷奴に乗せました。
めちゃくちゃウマイ!!
これも最高!
家族全員に大好評でした。
醤油漬けむかごは、どんな食べ方でも美味しいです。
そして
10歳の娘は、「ノビルはこんなに美味しいのに、何故栽培してないの?」と。
言われてみれば、その通りだなぁと思いました。
![ベランダの植木鉢にノビルのむかごをばら蒔いたところ](https://otokonakamura.com/wp-content/uploads/IMG_0846.jpg)
ベランダの植木鉢にノビルのむかごを、ばら蒔いてみました。
特に面倒を見ることもなく、放置しておこうと思います。
繁殖力の強い野草ですから、きっと育つ事でしょう。
2023年4月2日追記
![](https://otokonakamura.com/wp-content/uploads/F2D9CAF6-D892-4C18-BA54-3F7559AD4633.jpeg)
植木鉢にむかごをばら撒いてから4年経ちました。
無農薬無肥料でほとんど水やりもしてません、完全放置ですが、このように細いノビルがたくさん生えてます。
![](https://otokonakamura.com/wp-content/uploads/B699687F-2AE0-4EA2-ADF7-2BE872E52A2A.jpeg)
このように鱗茎は1センチにも満たない小さなものですが、確実に育ってます。
確実ではありますが、もっと大きく育つには、あと何年かかる事でしょうか。
そこら辺に生えてるやつを採ったほうが早いですね。
まとめ
- ノビルはネギの仲間、言ってみれば野に生えるネギ。
- むかごは、植物が繁殖するための手段、ノビルはむかごでも種子でも分球でも繁殖できる。
- ノビルのむかごは手で引きちぎって収穫する。
- 固まりむかごは、さっと茹でてからし酢味噌で食べるとめちゃくちゃウマイ!
- ほぐれたむかごは、刻みねぎのように使えるけども、刻みねぎとは食べた印象が違う。
- ほぐれたむかごを醤油漬けにすると、めちゃくちゃウマイ!
ノビルは、本当に美味しいです。
栽培してしまうほど美味しいのです。
むかごを引きちぎっても、球根が残ってますから、ノビルが減ることはありません。
だから、遠慮なく引きちぎってください。
また、 球根ごと掘り起こすと、減ってしまいます。
掘った場合は、小さい球根は埋め戻すようにすると、持続可能なノビルライフを楽しむ事ができます。