固まりました。
ザルにキッチンペーパーを敷いて、ヨーグルトをぶちまけます。
埃が入らないよう適当に蓋をして、常温で置いておきます。
水きりヨーグルトが完成。
お!?
もうすでに白カビが生えている!!
早っ!!
今まで何回もチーズ作りに挑戦してきましたが、チーズに白カビが生えたのは初めてです。
本当にこの白カビは強いですね。
ちょっと感動です。
お皿にひっくり返してキッチンペーパーを剥がしました。
キッチンペーパーの外側にはポツポツと白カビが生えてましたが、剥がした内側は、まだ何も生えてません。
この上に塩をパラパラとかけて、ラップをかけずに冷蔵庫に入れ、余分な水分を飛ばしながら熟成させます。
用が済んだので捨てようかと思いましたが…
ちょっと待て。
これには、繁殖力の強い白カビが付いています。
前回紹介した、本物のブリー・ド・モーを種に使ったけど、白カビの生えてこなかったチーズです。
白カビの付いたキッチンペーパーをかぶせて、移植させます。
さて、どうなるでしょう?
少し余分な水分が飛んだようですが、特に大きな変化はありません。
冷蔵庫の中だとカビの進行もゆっくりになるのでしょう。
キッチンペーパーの水分が飛んでカラカラになりました。
とくに白カビが移ったような形跡は見られません。
けど、見た目には変化はありませんが、確実に移植されたと思います。
このチーズの余分な水分は完全に飛んでるので、これ以上乾燥させないようにラップをかけて、冷蔵庫で熟成させます。
白カビの繁殖には、冷蔵庫内の乾燥した環境よりも、湿度の高いジメジメした環境が良いのです。
ラップをピタッと被せる方がカビの繁殖には理想的なはずです。
順調に白いカビに覆われてきました。
このままもっと熟成させます。
水分がある程度飛んだので、これからは蓋をして熟成させます。
さらに、ふわふわモコモコになりました。
角度を変えて撮影。
ふわふわモコモコ感が伝わりますでしょうか?
変化なしです。
順調に育っているチーズから白カビちょっとだけ拝借して真ん中に乗せました。
さらにふわふわモコモコになりました。
まだ育つかっ!?
って思いました。
もちろん育ってくれるのは嬉しいのですが、表面上のカビの生長よりも、チーズ内部の熟成の進み具合が気になるところです。
熟成はチーズの外側から内側に進むのですが、内部がどのようになっているかは、切ってみるまで分かりません。
お!?
周りの部分に白カビが育ってきたように見えます。
角度を変えて撮影。
いいぞ。
白カビ頑張れー!
見た目には、特に変化が無いようです。
2週間以上熟成させたので、これで完成という事にします。
ブリーチーズを種に作りましたが、これはどう見てもカマンベールチーズですね。
ブリーチーズもカマンベールチーズも、ペニシリウム・カメンベルティという同じ白カビを使っていて、両者の違いと言えば大きさぐらいのものだという事は前にも言いました。
なので、これは自家製カマンベールチーズと呼ぶことにします。
さて、チーズ内部の熟成度合いは切ってみないと分かりません。
切って、内部を見ましたが、見ただけでは熟成度合いは分かりませんでした。
食べてみないと分からないですね。
匂いは、ちゃんと白カビ系チーズの匂いがしてます。
このチーズを食べるために、赤ワインを買ってきました。
フロンテラというチリワインです。
これは1000円未満で買えるワインとしては、なかなか優れもので、もちろん白カビタイプのチーズと相性抜群です。
では、いただきます。
パクッ…
モグモグ…
ん…?
んん…?
トレビア~ン♪
美味しいです。
ちゃんと白カビ系チーズになってます。
このようなチーズを手作りできた事に感動で、それだけで嬉しいです。
ニヤニヤしてしまいます。
しばらくの間はワインを飲みながら喜びに浸りました。
祝杯みたいなものですね。
それから、冷静に味の分析をすると、チーズの熟成は少し若いです。
もう少し熟成させるともっと美味しくなると思います。
それから、チーズ表面の層と中身の食感が全く違います。
表面の層は、コンニャクとナタデココの中間のような弾力を少し柔らかくしたような食感で、中身はクリームチーズのように柔らかくねっとりとして、口の中で溶けていきます。
そして、口の中に熟成味が広がり、赤ワインが進みます。
という訳で、実験は成功でした。
今後はもっと完成度の高いものを目指していきます。
これは、最初にチェスコのブリーチーズを種に作ったやつです。
白カビが生える事なく、冷蔵庫で乾燥が進んだので、ハードタイプのチーズとして半年以上熟成させます。
この方法は、 自家製の6ヶ月熟成チーズが美味しくできました(またチーズその5) で紹介した事があるように、すでに実験済みの方法なので、もう安心して経過を見守る事ができます。
順調に白カビが殖えてきましたが…
ちょっと青カビも発生。
こりゃいかん。
これはきっと好ましくない青カビだと思います。
青カビを取り除いて、また熟成を続けます。
白カビが強いから、そのうち全体に白カビが広がって、青カビは駆逐されるでしょう。
と、楽観視してますが、どうなる事でしょう?
また報告しますね。
続き:自家製白カビチーズの料理を楽しむ(ブリーチーズ後編の後編)