スキレットでイチゴのチーズタルトを作る
第13回世界料理研究会(後編)
ミートパイをダッチオーブンで作る 第13回世界料理研究会(前編) の続き
世界料理研究会恒例のキャンプスイーツです。
今回は、スキレットを使ってイチゴのチーズタルトを作ります。
私が何度も言ってる事ですが、アウトドアで作るスイーツは、少しくらい荒削りでもアウトドアでのテンションの高まりのおかげで、美味しさと楽しさと感動が倍増するのです。
過去に世界料理研究会で何度かスイーツを作りましたが、失敗も成功もひっくるめて、全て参加者に好評でした。
その場で作って食べるスイーツは、理屈抜きで、実際の味を超えた美味しさがあるのです。
だから、毎回必ずスイーツを作る事にしています。
それにしても、スキレットでタルトなんて、ハードルの高いスイーツに挑んだものです。
最初の計画段階では、前回作ったアップサイドダウンケーキを、前回と違う味で作ろうと考えてました。
一度作った事があるから、失敗する確立は低いですからね。
パインのアップサイドダウンケーキをアウトドアで作る 第12回世界料理研究会(後編)
けど、やはり新しい事に挑戦しなければ、世界料理研究会と言えません。
ハードルは高いですが、あえてスキレットを使ってイチゴのチーズタルトに挑戦しました。
【目次】
1.スキレットでのタルトの焼き方
2.タルト生地の作り方
3.タルト生地を焼く
3-1.焼き始めて1時間経過
3-2.焼き始めてから1時間30分経過
4.チーズクリームを作る
5.チーズクリームを盛る
6.イチゴをトッピングして冷やす
7.イチゴのチーズタルト完成
8.まとめ
スキレットでのタルトの焼き方
タルトというお菓子をご存じない方はあまりいないでしょう。
説明の必要は無いとは思いますが、タルトというお菓子は、タルト型でビスケット生地、又はパイ生地を焼いてからクリームやフルーツを乗せたお菓子の事です。
普通は、オーブンを使ってタルト型で生地を焼きます。
それをアウトドアでは、タルト型を使わずに、スキレットでビスケット生地を焼くのです。
スキレットとは、鉄の分厚いフライパンで、アウトドア料理では大活躍してくれます。
このスキレットに、直にビスケット生地を敷き詰めて焼くのです。
タルト生地の作り方
アウトドアでタルト生地を作るなんて、とても出来ないので、家で事前に仕込んでおきます。
【材料】
バター 100g
米粉 200g(薄力粉でも可)
砂糖 20g
溶き卵 1個分
※私はグルテンフリー生活をしてるので、米粉を使っていますが、グルテンが気にならない方は、薄力粉を使っていただいても結構です。
けど、グルテンが気にならない方でも、1週間以上グルテン抜きの生活をすると、身体が軽くなったり体調が良くなったりする場合が多いので、薄力粉を使わずに米粉を使うことをお勧めします。
冷えたバターをなるべく細かく切り、米粉、砂糖と共にボウルに入れます。
手で、バターをもみ潰すように混ぜます。
サラサラパウダー状になるまで混ぜます。
ちなみにこの工程は、フードプロセッサーでもできます。
我が家にはフードプロセッサーが無いので、手でやってます。
ここに溶き卵を加え、練ります。
薄力粉を使った場合は、練った後に冷蔵庫で少し休ませる必要がありますが、米粉の場合は特に休ませる必要はありません。
それから、薄力粉で作るとグルテンによる粘りで生地がつながりますが、米粉で作ると生地がボロボロと崩れやすく、少し成型が難しいです。
生地をめん棒で伸ばしますが、ラップとラップの間に挟んで伸ばすと後片付けが簡単ですよ。
ラップを使わない場合は、打ち粉をして伸ばします。
伸ばした生地にスキレットの蓋を乗せて、蓋よりも生地が大きくなるように伸ばします。
蓋よりも一回りくらい大きな形に切り取ります。
スキレットの内側にバターを塗ってから、切り取った生地を敷きます。
フォークで適当に穴を開けておきます。
ここまでは家でやっておきます。
タルト生地を焼く
まずは炭火を熾します。
火が熾れば、バーベキューコンロを使い、上下から炭火で熱します。
スキレットの蓋には炭をのせる縁(フリンジ)が付いてないので、アルミホイルで輪っかを作り、炭が落ちないようにしています。
下火は、ごく弱火です。
下火が強ければ、焦げてしまいます。
タルト生地を焦がしてしまえば、取り返しが付きませんので、絶対に弱火です。
上火は、初めての試みなので、よく分かりませんが、とりあえず弱火でいってみます。
画像のように小さい炭を数個乗せました。
ダッチオーブンやスキレットを使っての料理で、火力をどの程度にすれば良いか迷ったら、とにかく一番弱い火力を選択することです。
火が弱ければ、弱いと気付いた時点で強くすれば済みます。
逆に火が強ければ、気付いた時には焦げていて、そこから火を弱めても焦げは戻りません。
このように左側のダッチオーブンでミートパイを焼き、右側のスキレットでタルト生地を焼いています。
1台しかないバーベキューコンロをこのように占領して、これではバーベキューが出来ませんが、大丈夫です。
まだ午前中で、バーベキューを始めるには早い時間帯なのです。
タルト生地を焼いてから冷ます時間などを考えると最初に焼いておく必要があるのです。
焼き始めて1時間経過
まだイマイチ焼けてません。
焦がさないように様子見い見いしながら弱い火力で焼いてるので、1時間経っても焼けてません。
蓋に乗せる炭を増やして、上火を強くします。
焼き始めてから1時間30分経過
やっと焼けました。
これを冷ましておきます。
タルト生地が焼けて、バーベキューコンロに空きが出来たので、バーベキューが始まりました。
チーズクリームを作る
バーベキューを食べて一段落したところで、ケーキの仕上げに取り掛かります。
【チーズクリームの材料】
クリームチーズ 200g
砂糖 70g
レモン汁 大さじ1
生クリーム 200ml
クリームチーズを常温で置き、柔らかくしてから練ります。
タルト生地を焼いて冷ましている間、クリームチーズをずっと常温で置いてましたから、めちゃくちゃ柔らかくなってました。
砂糖とレモン汁を加えて混ぜます。
生クリームを2回くらいに分けて加え、混ぜます。
よ~く混ぜたらチーズクリームの出来上がりです。
チーズクリームを盛る
チーズクリームをタルト生地に流し込みます。
タルト生地に割れ目が見えますが、この程度なら大丈夫です。
クリームをならしていきます。
端の部分まで、隅々くまなくクリームが行き渡るように広げていきます。
イチゴをトッピングして冷やす
イチゴを並べていきます。
イチゴを洗ってヘタを取って、水分をふき取るという作業も家でやっておくと良いですよ。
ちなみにイチゴは2パック使っています。
全てのイチゴを並べました。
スキレットの蓋を閉めて、保冷剤と凍らしたペットボトルを乗せて、しばらく冷やします。
冷やしている間に、近くの川で、川遊びしてました。
この日、京都市は快晴で気温は28.6℃まで上がりました。
暑いので足を川につけましたが、冷たくて我慢できないほどでした。
けど気持ち良かったです。
イチゴのチーズタルト完成
川遊びも終わり、ケーキも少し冷えてクリームが馴染んだ頃でしょう。
それではいただきましょう。
ナイフを入れて切り分けます。
もし、タルト生地がスキレットにくっ付いていると、切り分けられず崩れてボロボロになるので、ちょっとドキドキしながら切っていきます。
ちょっと横の部分がくっ付いているようなので、慎重に剥がします。
無事に取り出せました。
崩れかけギリギリですが、チーズクリームの粘着力で、何とか崩れずに持ちこたえてくれてます。
売り物にはなりませんが、アウトドアでは、こんな荒削りでもいいのです。
では、いただきます。
味は最高!!
食べたのか食べてないのか分からない間に、いや、確実に食べたのだけど、気が付いたら、一瞬でケーキは無くなってました。
もっと食べたいなぁ。
参加者全員が満足してくれました。
やはりキャンプスイーツはいいですね。
まとめ
- キャンプスイーツは、アウトドアでのテンションの高まりがあり、理屈抜きで、実際の味を超えた美味しさと喜びと感動がある。
- アウトドアでは、タルト型を使わずスキレットに直にビスケット生地を敷き詰めて焼く。
- ダッチオーブンやスキレットを使っての料理で、火力をどの程度にすれば良いか迷ったら、とにかく一番弱い火力を選択する。
- やはりキャンプスイーツは最高。
スキレットでタルトを焼くには、とにかく焦がさないように上火中心で焼くといいでしょう。
チーズクリームの粘着力でタルトが形をとどめてくれたので、アウトドアでのタルトにチーズクリームという選択は正解だと思います。
そして、実際の味以上の美味しさと感動と喜びがありました。
この、キャンプスイーツという分野は、引き続き研究を進めていきたいと思いますので、よろしくお願いします。