チョコレート

カカオ豆からチョコレートを作ろう!手作りの全工程をご紹介

2018年11月5日

みんなの大好きなチョコレート。
今更チョコレートの美味しさを説明する必要はないですね。

では、あの美味しいチョコレートは、どのように作られているかご存知ですか?

カカオ豆から作られているという事は知っていても、それを、どのようにして作っているかという所までは、あまり分からないのではないでしょうか。
私も、自分で作ってみるまで、あまり分かっていませんでした。
これから、実際にカカオ豆からチョコレートを作っていく過程を説明しますので、これを読めばチョコレートの作り方を理解していただけると思います。

【目次】
1.生のカカオ豆の入手法
2.生のカカオ豆を使ったチョコレートの作り方
3.それでは実際に生のカカオ豆からチョコレートを作り始めます
4.1.焙煎(ロースト)
5.2.殻むき
6.ここでちょっと脱線してカカオコーヒーを淹れる
7.また脱線してホットチョコレートを作る
8.3.摩砕(グラインダー)
9.4.混合(ミキシング)
10.5.微細化(レファイニング)→6.精錬(コンチング)
11.7.テンパリング
12.8.型に入れる
13.9.熟成→10.完成
14.自家製チョコレートを使って色々作ってみる
15.最後に

生のカカオ豆の入手法

生のカカオ豆は、スーパーやコンビニには売ってませんし、マニアックな輸入食品店にも売っていません。
私が愛用している富澤商店にも売っていません。

そうなればもう、通販しかありません。
インターネットで色々調べた結果、京都にある通販業者バニラプランテーションズというお店で、マダガスカル産カカオ豆250グラム入り1200円(送料込み)を買いました。

バニラテンプテーションズのサイト


楽天では唯一1kg入りが見つかりました。(2020年8月1日現在)
1kgという量は、個人で消費するにはちょっと持て余す量でしょう。

アマゾンでは「カカオ豆生」で検索したら、3件見つかりました。(2020年8月1日現在)
ご紹介の商品リンクは、その中で200g入りという個人では使いやすい量の商品です。

生のカカオ豆を使ったチョコレートの作り方

【チョコレート作りの工程】
1.焙煎(ロースト)
2.殻むき
3.摩砕(グラインダー)
4.混合(ミキシング)
5.微細化(レファイニング)
6.精錬(コンチング)
7.テンパリング
8.型に入れる
9.熟成
10.完成

このような工程を経てチョコレートができます。
結構な手間がかかりそうですね。

それでは実際に生のカカオ豆からチョコレートを作り始めます

マダガスカル産カカオ豆

これがそのマダガスカル産カカオ豆。

カカオ豆は、収穫後に現地でバナナの皮にくるんで数日間発酵させます。
発酵させることによって、チョコレート独特の風味が生まれるらしいです。
発酵後、乾燥させ輸出されます。
日本に輸入されるものは、発酵と乾燥が済んだ物です。

カカオ豆拡大

カカオ豆を袋から出すと、もうすでにチョコレートの香りがします。
大きさはアーモンドと同じくらいです。

1.焙煎(ロースト)

ローストする

130度のオーブンで25分間ローストしました。

香ばしいチョコレートの香りが漂います。

2.殻むき

殻をむく

ローストした豆の殻を剥きます。
250グラムの殻を剥くのに1時間半かかりました。

殻を剥いたカカオ豆

これが、ローストして殻を剥いたカカオ豆。

この時点で食べてみると、香りはチョコレートですが、甘味はゼロで、ただの苦い豆という印象です。

ここでちょっと脱線してカカオコーヒーを淹れる

カカオコーヒーをドリップする

ローストしたカカオ豆を細かく砕いてコーヒーとして飲んでみましょう。

お湯が落ちない

あれ?お湯が落ちていかないぞ。

ほとんどフィルターを通過せずに溜まったままになっています。
カカオ豆は、油分が多い為に、フィルターが目詰まりを起こすのだと思われます。

しかし量は少ないですが、カカオコーヒーが抽出できました。

カカオコーヒー

世にも珍しいカカオコーヒーです。
チョコレートみたいな味がするのではないかと予想されます。

さて、実際のお味は?

ぐえっ!!まず!!

チョコレートの雑味を総動員して凝縮したような味で、とてもマズイです。

これじゃぁ普及しないはずだ。

また脱線してホットチョコレートを作る

カカオ豆に砂糖ミルクを加える

今度は、ローストしたカカオ豆をパウダー状まで砕いて、砂糖を加え温かい牛乳で溶きます。

カカオ豆から作ったホットチョコレート

カカオ豆から作ったホットチョコレート。

美味しいです。
これは予想通りの美味しさ。
ただ、味は美味しいのだけれど、飲んだ後にカカオ豆の粒が舌に残ります。
家庭にあるようなグラインダーで豆を細かくしたところで、所詮この程度の細かさでしょう。
カカオ豆を、舌に残らないくらいまで細かくするというのが、カカオ豆からチョコレートを手づくりするうえでの大きな課題になります。

3.摩砕(グラインダー)

カカオ豆すり鉢ですりつぶす

脱線終わりです。

話をチョコレート作りに戻しましょう。
カカオ豆をグラインダーで細かく砕き、さらにすり鉢で細かくします。

滑らかな口溶けのチョコレートを作ろうと思うと、どれだけ細かく出来るかで勝負が決まってきます。
舌で粒を感知しなくなるには、25ミクロン以下の微粒子になるまですりつぶす必要があります。

ここは覚悟を決めて、禅僧がゴマ豆腐を作るときの気持ちになって修行のつもりでカカオ豆をすりつぶす事にしましょう。

へばりついた

カカオ豆をつぶし始めてすぐに、すり鉢にへばり付いて取れなくなりました。
木で表面をこすっているだけの状態です。
カカオ豆は、その半分以上が脂肪分で、この脂肪分は常温で固まるので、このようになるのです。

チンした

電子レンジで少しチンしたら柔らかくなりました。
すりつぶし始めると、摩擦熱で冷え固まることはありません。
これをひたすらすりつぶします。

30分経過

すり始めて30分経過。
結構良い運動になります。
まだまだガリガリと粒をつぶしている感覚が手に伝わってきます。
少なくともこのガリガリ感が無くなるくらいまではつぶさないといけないと思います。

45分経過

すり始めて45分経過。
まだ少しガリガリ感があります。
まだ修行は続きます。

1時間経過

すり始めて1時間経過。
かなり運動した感じです。
ガリガリ感は無くなりました。
すりつぶしていると言うよりは、練っているという感覚になっています。
では、次の工程に進みましょう。

4.混合(ミキシング)

砂糖とカカオバターを加える

カカオバターと粉砂糖を加え、ひたすら練ります。

カカオバター

これがカカオバター。(ココアバターとも言います)
カカオバターとは、カカオ豆から絞り出した油分のことです。
チョコレート作りを知るうえで以下の事を理解する必要があるのでちょっと説明しますね。
カカオ豆をすりつぶしたものをカカオマスと言います。
カカオマスから絞り出した油分をカカオバター(ココアバター)と言います。
油分を絞り出した後の搾りかすをココアパウダー(カカオパウダー)と言います。

通常日本でチョコレートを作る際、カカオ豆でなく、カカオマスの状態で輸入して加工しています。

そして、今回作っているチョコレートは、カカオ豆120g・粉砂糖60g・カカオバター50gを配合してます。

この割合だと、カカオ分がおよそ74%のチョコレートということになります。
カカオ分というのは、カカオ豆由来の成分が何%含まれているかということです。

例えば、カカオマス60%・カカオバター30%・砂糖10%のビターチョコなら、カカオ分は90%です。
また、カカオマス40%・カカオバター20%・砂糖20%・粉ミルク20%のミルクチョコなら、カカオ分は60%です。

ご理解いただけましたでしょうか?

5.微細化(レファイニング)→6.精錬(コンチング)

30分経過

練り始めて30分経過。
溶けたチョコレートを練っているという感覚です。
少し味見をしてみると、美味しいチョコレートの味だけど、ちょっと舌にカカオ豆の微粒子をザラザラ感じます。
チョコレート工場では、メーカーや製品によって差はありますが、12時間~72時間練り続けてこのザラザラを無くし、滑らかな口溶けを作り出しているのです。
という事は、少なくともあと11時間半は練り続けなくてはいけませんね。

しっ師匠~!!

あと11時間半ですか~?

師匠「いやっ!あと71時間半じゃ!!」

え~!?

1時間経過

練り始めて1時間経過。
溶けたチョコレートを練っているという感覚は全く変わらず。
あと71時間。

しっ師匠~!!

もうこの辺でお許しください~!!

師匠「まだまだ駄目じゃ!!喝~!!」

…てのは冗談で、修行はここで断念(笑)
ザラザラはほとんど感じなくなったので、次の工程に行きましょう。

7.テンパリング

テンパリング

チョコレートを50℃ → 27℃ → 32℃と温度調整を行います。

普通は湯煎でやりますが、私は横着かまして直火でやりましたが、問題なく出来ました。
テンパリングは、チョコレートの油分の結晶を安定化させるものです。
これを行うことによって風味や口溶けがよくなります。
そして、これができたらチョコレートとして完成です。

8.型に入れる

そして、テンパリングが済んだチョコレートを型に入れて冷やします。
冷蔵庫で一気に冷やすより、常温でゆっくり冷やすほうが良いらしいです。
そして、市販のチョコレートは、数日間熟成させてから出荷となります。

チョコ

これがカカオ豆から作ったチョコレート。
市販品のように数日間熟成なんて、そんなに待ってられません。
固まったら即試食です。

さて、味は?

う~む…美味しさで言うと、市販のチョコレートの方が美味しいなぁ。
舌触りに若干ざらつきを感じますが、不快ではありません。

ん~こんなものかな?

9.熟成→10.完成

そして、3日熟成した後に食べてみると、全然違いました。
味が落ち着いて断然美味しかったです。
市販の高級チョコレートの舌触りを少しザラザラさせたような味で、カカオ豆本来の味がしっかり楽しめるものになりました。
「これぞ本物のチョコレートだ!」と言う味で、大満足の出来です。

やはり3日以上熟成させなければいけません。
このチョコレートを食べて思ったのですが、原料となるカカオ豆も農作物である為に、産地や農園によって、またカカオの品種によって、また栽培年度によって味が違ってきます。
そのためにチョコレートメーカーは、様々な産地や品種のカカオ豆をブレンドして、美味しく安定した品質のものを作っています。

コーヒーと同じですね。
また、コーヒーと同じく、豆の焙煎度合いによって味が変わってきます。
深い焙煎なら苦味が強くなり、浅い焙煎なら酸味が引き立ちます。
だから、カカオ豆の産地、品種、焙煎度合い、ブレンドなどを理解したうえで、チョコレートを食べると、楽しみがぐ~んと広がりますね。

今回使用したカカオ豆は、マダガスカル共和国の北部サンビラーノ川流域で栽培されたもので、品種と年度は分かりませんが、そこまで単一の原料を使ったチョコレートはなかなか珍しいです。
カカオ豆の説明に「味わい深い苦味と個性的な酸味を併せ持つ」と書いてありましたが、確かにその通り、特に個性的な酸味が印象的でした。
これも手づくりならではの楽しみでしょう。

市販の安いチョコレートなどは、美味しく作られているのですが、カカオ本来の味からは、遠ざかってしまって、何を食べているのかよく分かりません。
今回、本物の味を知る事が出来たのは本当に良かったと思います。
さて、理屈はこのくらいにして、カカオ豆から作った自家製チョコレートを使用して、いろいろお菓子を作ってみましょう。

自家製チョコレートを使って色々作ってみる

キノコの山

カカオ豆から作った自家製チョコレートを使用したキノコの山

美味しいです!

ビスケットと一緒に口に入れば、ざらつきは全く感じません。
カカオのパンチが効いたキノコの山という味です。

ガトーショコラ

カカオ豆から作った自家製チョコレートを使用したガトーショコラ
これぞ本物のガトーショコラといった味で、めちゃくちゃ美味しいです。
カカオ豆本来の味を感じる事が出来ます。
ざらつきは全く感じません。

チョコパン

カカオ豆から作った自家製チョコレートを使用したチョコパン

美味しいです!!

パンの原材料に、ここまでこだわりを持ったチョコレートを使用した物は、非常に珍しいと思います。
カカオ豆本来の味を楽しめるパンです。

最後に

いかがだったでしょうか?
これでチョコレートの作り方は分かりましたね。
興味のある方は、手づくりに挑戦してみてください。
カカオ豆から作るのは結構大変なので、カカオマスの状態で購入して作ると手軽に良い物が作れるので、手作りならこちらの方が少し簡単です。
けど、どうせ作るなら、1度はカカオ豆から作ってみる事をお勧めします。

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