ブラータチーズの作り方
幻のチーズと呼ばれ、高度な製造技術が必要とされるが
お家で手作りする方法を試行錯誤して見つけました!
ブラータというのは、イタリア語で「バターのような」という意味で、細かく割いたモッツァレラチーズと生クリームを合わせて、さらにそれをモッツァレラチーズの皮で包んだ物です。
作るのに手間がかかる事と、その製造の難易度の高さから、幻のチーズと呼ばれています。
その幻のチーズを手作りすることができました。
これを読めばブラータチーズの作り方が分かります。
【目次】
1.ブラータチーズとは
2.【余談】ブラータチーズの日本語表記について
3.ブラータチーズの材料
4.ブラータチーズを作る(1回目)
4−1.1回目を振り返る
5.ブラータチーズを作る(2回目)
6.イタリアでの作り方を学ぶ
7.ブラータチーズを作る(3回目)
8.ブラータチーズを作る(4回目)
9.まとめ
10.動画で説明
ブラータチーズとは
冒頭でも軽く説明しましたが、ブラータというのは、イタリア語で「バターのような」という意味で、細かく割いたモッツァレラチーズと生クリームを合わせて、さらにそれをモッツァレラチーズの皮で包んだ物です。
バターのように濃厚でとろりとしたフレッシュチーズなのです。
イタリアのプーリア州で作られているチーズで、最近になって日本でも出回るようになってきました。
作るのに手間がかかる事と、その製造の難易度の高さと、賞味期限の短さから、幻のチーズと呼ばれています。
2021年になって話題急上昇中のチーズです。
これはイタリア製ブラータチーズ。
イオンの食品スーパーで買いました。
125g入り 980円(税抜き)です。
これは日本の北海道産です。
最近では国内産も出てきました。
スーパーKOHYOで買いました。
70g入り 398円(税抜き)です。
カルディでは冷凍のブラータチーズが売られています。
こちら「ブラータ」でなく「ブッラータ」と書かれてますね。
125g入り 608円(税抜き)です。
これは冷蔵庫で24時間解凍してから食べます。
トマトとベビーリーフと一緒に、塩胡椒とオリーブオイルをかけていただきます。
ナイフで切ると、中にはトローリとしたチーズが入っています。
ふわふわ柔らかく繊細で、トローリとしたクリーミーなチーズ。
これはめちゃくちゃ美味しいです。
この食べ方は一例です。
そのまま食べてもいいですし、パンに乗せて食べてもいいです。
どのように食べても美味しいと思います。
【余談】ブラータチーズの日本語表記について
先ほど紹介した商品のパッケージには「ブラータチーズ」と「ブッラータチーズ」という2種類の表記が見受けられます。
私がスマホの翻訳アプリの音声を確認すると「ブッラータ」と聞こえました。
また、イタリア語に詳しい友人によると「Burrata」の日本語表記は「ブラータ」でも「ブッラータ」でもどちらでも良い。
Bの後の母音「u」をしっかり発音するのが大事との事。
要するに、どちらでも良いという事なので、ここでは「ブラータ」と表記します。
ブラータチーズの材料
【ブラータチーズの材料】1個分
モッツァレラチーズ 100gくらい
生クリーム 30mlくらい
材料としては、モッツァレラチーズと生クリームさえあればいいです。
あと塩が必要ですが、塩は完成品の上にパラパラかけてもいいから、作る段階では考えないことにします。
市販のモッツァレラチーズを使ってもいいですけど、私はモッツァレラチーズから手作りしたいと思います。
モッツァレラチーズの作り方について詳しくは、以下の記事をご覧ください。
ブラータチーズを作る(1回目)
まずは、ブラータチーズの原料となるモッツァレラチーズを作ってから、ブラータチーズを作るという流れになります。
【モッツァレラチーズの材料】
ノンホモ牛乳 1リットル
穀物酢 70ml
この分量で約140gのモッツァレラチーズができます。
ノンホモ牛乳を鍋で60〜63℃くらいまで温めます。
火を止めて、お酢を入れて混ぜると、次第にチーズ成分(カード)が固まってきます。
それをザルに入れて濾します。
チーズ成分(カード)だけを取り出して、ボウルに入れます。
そこに熱湯を注ぎ、木じゃくしでこねます。
しばらくこねていたら、チーズに弾力が出て、まとまってきます。
木じゃくしでこねても、なかなか埒があかないので、手でこねた方が早いですが、熱湯でこねてますから、めちゃくちゃ熱いです。
私は、軍手をはめて、その上にゴム手袋をはめて完全防備でこねることを推奨しています。
でも、手袋をはめるのが面倒だから、素手でこねようと挑戦してみましたが、やはり熱すぎて全く無理でした。
もうしばらく木じゃくしでこねます。
ちょっと温度が下がったので、また手でこねようとしましたが無理でした。
さらに木じゃくしでこねて、少し温度が下がったので、やっと手でこねる事ができました。
これでモッツァレラチーズは完成しました。
出来上がったチーズの1/4くらいを細かく割きますが、こんなに細かく割くのは、すごい時間がかかるので、包丁でみじんぎりにしました。
そして、みじん切りしたチーズに生クリームを入れて混ぜ、冷蔵庫に置いておきます。
残りの3/4のモッツァレラチーズは、また熱湯を注いで温めると柔らかくなります。
程よい柔らかさになったら、まな板の上にラップを敷いて、そこにチーズを置いて、またその上からラップを被せます。
そしてめん棒で伸ばしていきます。
小さいボウルに入れて、内側のラップを剥がし、先程の生クリームと混ぜ合わせたチーズを入れます。
そして、外側の皮で包みます。
皮を摘んでくっ付けていきます。
あれ?
やばッ
くっつかない。
生クリームと合わせたチーズが冷たかったから、皮まですぐに冷え固まって、くっ付かなくなってしまいました。
だから、まだ穴が空いてるのですが、閉じようとしても閉じないのです。
それでも頑張って閉じようとしましたが、結局ダメでした。
穴があいたままですが、とりあえず、このまま冷蔵庫で冷やしてみましょう
数時間冷やしたので試食してみます。
トマトとベビーリーフを盛ったお皿に、自家製ブラータチーズを乗せました。
閉じなかった穴を下にして置いたのですが、あれ?
穴から生クリームがこぼれ出てきません。
とりあえず、オリーブオイルと、塩、胡椒をかけていただきます。
まず、ナイフで切って断面をみてみます
この断面をご覧ください。
全くトロッとしてませんね。
固まってます。
味は、ちょっとクリーミーなモッツァレラチーズという感じでした。
美味しいですが、あのトロット感がないと、成功とは言えないですね。
それと、包むときにしっかり穴を閉じないと成功とは言えないですね。
という事で再チャレンジです。
1回目を振り返る
今回の失敗を踏まえて2つの改善を行います。
1.モッツァレラチーズをこねる時に、手袋をするという事。
2.細かくして生クリームを混ぜたチーズは、冷やさずに湯煎で温める。
あれが冷たかったから、皮まですぐに冷え固まって、ちゃんと包めなかったのです。
ブラータチーズを作る(2回目)
今度は、手袋装着でモッツァレラチーズを手でこねました。
細かく切ったチーズに生クリームを混ぜて
それを湯煎で温めておきます。
残りのチーズをまた熱湯で温めて、先ほどと同じ要領で伸ばしました。
ガラスの容器に皮を入れて、湯煎で温めた中身を入れます。
そして皮を閉じていきます。
が、しかし…
生クリームが漏れ出した…
まだ穴が空いてるのですが、もうチーズが硬くなって穴を閉じることができませんでした。
また失敗です。
とりあえず冷蔵庫で冷やしました。
生クリーム漬けのチーズみたいになってますね。
これをお皿に乗せて、切ってみます。
ちょっと硬いです。
ふわっとしてません。
そして、この断面、中は全くトロッとしてません。
味は、ちょっとクリーミーなモッツァレラチーズという感じで美味しかったです。
一口大に刻んでサラダにして食べました。
美味しかったです。
しかし、全くブラータチーズになってません!
イタリアでの作り方を学ぶ
市販のブラータチーズの箱には「製造の難易度が高い」って書いてありますけど、それは本当ですね。
決して簡単に作れるなんて思ってませんでしたけど、ちょっと本腰入れて取り組まないといけないと思いました。
そんなわけで、作り方を色々調べてみたら、海外の動画で良いのが見つかりました。
この動画には、ブラータチーズの工場で職人さんが作る場面がバッチリ映ってます。
少しだけ動画の内容をご紹介します。
中に入れるチーズを引き裂いて、そこに生クリームを入れて混ぜています。
ここからがプロの早技です。
皮の部分を伸ばして、中身をヒョイっと入れて詰めて、キュッと閉じて出来上がりです。
さすが職人さんの技ですね。
そして、出来たものを水に放り込んでいます。
この水は塩水です。
塩水に漬けて塩味を付けているのだと思います。
私が今までやってきた、例えばチーズをめん棒で伸ばしたりとか、あんな方法ではダメですね。
この職人さんの作り方を真似してみようと思います。
ブラータチーズを作る(3回目)
まず、モッツァレラチーズを作りました。
左側の小さいチーズは、引き裂きやすいように割けるチーズにしました。
割けるチーズの作り方について詳しくは、以下の記事をご覧ください。
割けるチーズを細かく割いていきます。
そこに、生クリームを混ぜます。
それをガスの直火で温めておきます。
ごく弱火で、チーズが冷え固まらない温度をキープします。
具体的には、温度計を使いませんでしたが、感覚で60〜80℃程度をキープする事を目指しました。
残りのチーズに熱湯をかけて、温めます。
柔らかくなったら、中身を包めるように指で伸ばし、そこに中身を入れます。
あまりに真剣だったために、ちょっとカメラの枠に入ってませんでした。
よく見えませんが、なんとか穴を閉じる事ができました。
これが完成したてのブラータチーズです。
職人さんは、完成品を水に入れて冷やしてましたが、私が作ったものは、穴が100%閉じてる自信が無かったので、水に入れませんでした。
もし、穴が空いたままのチーズを水に入れたら、チーズの中に水が入るでしょ。
だから、このまま冷蔵庫で1時間ほど冷やしました。
冷蔵庫で1時間冷やしたブラータチーズです。
重力に従って平べったくなってしまいました。
やはり、まん丸にするには水に入れないといけないですね。
早速食べてみます。
トマトとベビーリーフを盛った器に入れて、塩をパラパラ、胡椒を少々、オリーブオイルを少々かけて、ナイフで切ります。
さて、中はどうなってるでしょうか?
この断面を見てください。
全然トロッとしてません。
全く進歩してないじゃないかと思って食べてたら、食べ終わる直前に…
あと一口というところで、中がクリーミーな部分が見つかりました。
この部分だけは、ちゃんとブラータチーズになってました。
惜しい、もう一歩ですね。
という事で、もう一回挑戦します。
ここで終わってはオトコ中村が廃るというものですよ。
物事というのは、成功するまでやるものなのです。
ブラータチーズを作る(4回目)
今度は、すりこ木を使ってチーズ伸ばします。
ちょうどいい筒状のチーズになりました。
そこに、職人さんの真似をして手で中身を入れていきます。
中身を押さえて、左手でぎゅっと穴を閉じて、ねじりました。
念のために指で押さえて完全に密着させます。
そして、水の中に入れました。
しばらくこのまま冷やしておきます。
さて、これが完成品です。
まん丸じゃなくて、オタマジャクシみたいになりましたね。
それでは、ナイフで切ってみます。
ふわふわしてます。
中はトローリとしたチーズが入っていて、生クリームが流れ出してきました。
食べてみた感じは、職人さんが作ったものに比べて皮が分厚いという違いはありますが、これは紛れもなくブラータチーズです。
やったー!!
4回目の挑戦でやっと作る事ができました。
まとめ
- ブラータチーズは、イタリアのプーリア州で作られているチーズ。
- ブラータというのは、イタリア語で「バターのような」という意味。
- 細かく割いたモッツァレラチーズと生クリームを合わせて、さらにそれをモッツァレラチーズの皮で包んだチーズ。
- 作るのに手間がかかる事と、その製造の難易度の高さと、賞味期限の短さから、幻のチーズと呼ばれている。
- 最近では国内さんのブラータチーズもある
- 「Burrata」の日本語表記は「ブラータ」でも「ブッラータ」でもどちらでも良い。
- Bの後の母音「u」をしっかり発音するのが大事。
- ブラータチーズの材料は、モッツァレラチーズと生クリームだけ。
- ブラータチーズを家で手作りすることは可能。
というわけで、四回目の挑戦にしてやっと作ることができました。
だから、どなたでもお家で作ることが出来るという事がわかりました。
興味のある方は、お家で手作りに挑戦してみてください。
って言うか、買った方が絶対楽です。
賞味期限が短いので、スーパーにいつでも売ってるわけじゃないみたいです。
売ってる時と売ってない時があるので注意してください。
動画で説明
動画ではオトコ中村自らが出演して熱く語ってます。
おかげさまで1万回以上再生していただいてます。
作る場面は、動画の方がわかりやすいので、併せてご覧ください。