ホームセンターで、ミニバーベキューコンロを買いました。
これは、ミニと言うだけあって、バーベキューコンロとしては、小さいです。
円の直径は28cmで、2人用ぐらいではないでしょうか?
ですが、蓋をして煙を閉じ込めることによって、燻製ができるので、そのために買いました。
燻製は、ずっと以前から興味ありました。
煙で調理するなんて、これまた男の料理って感じで、そそられるじゃありませんか。
しかし、燻製と言いましても、市販のソーセージや、ベーコン・スモークチーズなど燻製であるはずの食品は、実際のところ煙で燻さずに、香料や、木酢液などで、煙の風味を付けただけのものがほとんどです。
燻製にするには、コストがかかるので、大量生産には向かないのでしょうね。
ちゃんと煙で燻した食べ物の味は、本当に煙の味がして、何とも言えぬ風味があり、格別でございます。
そういったものは、めったに売ってませんし、売っていても非常に高価です。
ならば自分で作ってみましょう。
とうとう燻製デビューです。
本物の燻製の味、自分で作るからこそ味わえる味です。
まずは手始めにピーナッツの燻製に挑戦
市販の安いバターピーナッツ
さくらのスモークウッド
ピーナッツをアルミホイルの上に広げます。
アルミホイルには、煙が行き渡りやすいように、串などでたくさん穴を開けておきます。
スモークウッドに火を付けて、バーベキューコンロにセットします。
スモークウッドは、「さくら」を使用しています。
あ、これは、家の台所でやっています。
燻製は、煙が出るから家では出来ないと思っている方、多いと思いますが、案外大丈夫ですよ。
燻製に使う煙は良い匂いですし、煙を虫は嫌いますから、蚊取り線香だと思えば、煙も有難く感じます。
ピーナッツをセットします。
蓋をして、30分くらい放置。
上部の通気孔から煙がゆらゆらと昇っているのですが、ちゃんと写ってませんね。
30分後、蓋を開けます。
おお!!
ピーナッツが少し茶色く艶やかに変化していますね。
煙で燻すのはこれでOK。
これを1日置いたら食べられます。
でも、1日待てないので、試しにすぐ食べてみました。
すでに安物のピーナッツが高級なピーナッツに変身しています。
ちょっと感動。
けど、モロ煙の味がするので、やはり1日置いたほうが良いのでしょう。
そして…
1日置きました
ピーナッツの燻製。
美味しすぎます!!
煙の味も落ち着き、良い風味となりました。
味わいが深く広がり、余韻まで楽しめるので、1粒1粒じっくりと味わって食べる事が出来ます。
少量食べただけで、グッと来る満足感があり、食べ過ぎることもありません。
コーヒーのお供に最適です。
燻製パン
燻製パンと言うのは、焼いたパンを燻製にするのではなく、原料の小麦粉を燻製にして、それで焼いたパンです。
そんなものを、どこで知ったかと言うと、Web上の信頼が置けるかどうか分からない情報からです。
だから、それが美味しいのかどうかも分かりません。
そして、私の知る限り、そんなパンは、どこを探しても売ってません。
けど、私の想像では、スモーキーなパン、絶対に美味しいに違いないと思います。
こんなに珍しく美味しそうなパンがあると知ったからには、気になってしょうがないから作るしかありません。
燻製パンの作り方
まず、小麦粉の燻製から作ります。
強力粉 100gくらい
さくらのスモークウッド
蓋付きバーベキューコンロに、点火したスモークウッドと、アルミホイルに乗せた強力粉をセットして、蓋をして30分置きます。
30分後、蓋を開けてみると、小麦粉が少し茶色っぽく変色しています。
これで小麦粉の燻製は、完成です。
匂いは完全に燻製になっています。
味は、まだ味見できる段階ではないですね。
では、これを使ってパンを焼いてみましょう。
燻製強力粉 100g
普通の強力粉 200g
砂糖 20g
バター 20g
塩 5g
ドライイースト 3g
焼けた匂いは、普通のパンの匂い、普通にいい匂いです。
特に煙の匂いは感じませんでした。
けど、切ったときに少し煙の匂いがしました。
一口食べてみると…
あれ?ベーコンの味がする!?
煙の味を錯覚して、ベーコンの入ったような味に感じました。
確かに美味しいです!
けど、煙の味は弱く、パンそのままで食べると、香りを楽しむ事が出来ますが、バターやジャムを付けたら分からなくなってしまいます。
バターやジャムを付けて、煙の味が分からなくなっても、旨味としてパンの味を深くしてくれています。
一味違うパンで、美味しいですが、その美味しさを本当に味わう為には、これが燻製パンであることを理解したうえで食べなければいけません。
もちろん、私は十分に理解して味わったので、満足しております。
子ども達は 「くんせいってなに?」 と、燻製の説明からしなければいけません。
私 「煙で食材に香りを付けたものや。美味しいで。」
子ども達 「???」
子ども達は理解せずに食べましたが、普通に美味しく食べていました。
燻製うどん
次は、世にも珍しい「燻製うどん」なる物を作ってみましょう。
燻製うどんとは、何かと言うと、前回の燻製パンと同様、原料の小麦粉を燻製にして、それを練って作ったうどんです。
「燻製パンがあるならば、燻製うどんもあるだろう。」という理屈で、これを作ってみようと思いました。
燻製うどんを作るにあたって、まず、燻製うどんの事を調べてみました。
すると、そんな文献は見つかりませんし、もちろん、どこにも売ってませんでした。
Webで検索してもヒットしません。
果たして、この世に存在するのでしょうか?
極めて珍しい事は、確かです。
ひょっとして私が創造したものかもしれません。
それはそうと、どんな味がするのでしょうか?
美味しいのでしょうか?
私が想像するに、燻製パンと同様、コクと旨みのあるうどんが出来るのではないか?と思いますが、作ってみるまで分かりませんね。
とにかく作ってみましょう。
燻製うどんの作り方
では、まず小麦粉の燻製から作ります。
〈材料〉
薄力粉 100gくらい
さくらのスモークウッド
蓋付きバーベキューコンロに、点火したスモークウッドと、アルミホイルに乗せた薄力粉をセットして、蓋をして30分置きます。
これで薄力粉の燻製が完成。
次に、これを使って、うどんを打ちます。
◆燻製うどんを打つ
〈材料 4人分〉
薄力粉の燻製 100g
薄力粉 100g
強力粉 200g
水 192ml
塩 24g(水に溶かしておく)
手打ちうどんの作り方は 手打ちうどん をご覧ください。
手打ち燻製うどんが出来ました。
匂いをかぐと、ほんのり煙の匂いがします。
たっぷりのお湯で、10分ぐらい茹でます。
うどんと一緒に、ソーセージかベーコンでも茹でているような匂いがします。
茹で加減を確かめる為に、麺をそのまま食べましたが、ベーコンが練りこんであるような味がしました。
冷やし燻製うどん。
つゆをかけると、煙の匂いは、分からなくなりました。
食べた感じは、普通の手打ちうどんです。
燻製である事を意識して食べると、微かにそんな気がする程度です。
子ども達は、普通の手打ちうどんとして食べてました。
史上初の燻製うどん、ヒット商品を開発か!?と思いましたが、わざわざ燻製にする必要は無かったみたいです。
けど燻製は、楽しいですね。
あと、燻製であろうと無かろうと手打ちうどんは、簡単で美味しいので、是非とも挑戦してみてください。
ささみと鮭の切り身
蓋付きバーベキューコンロに、火の熾った炭と、スモークウッドをセットします。
鮭とささ身を網に乗せ、蓋をして、約10分蒸し焼きにします。
10分後、鮭とささ身の表面に染み出した水分を拭き取って、裏返して、蓋をして、また10分蒸し焼きにします。
美味しそうに焼けました。
仕上げに、鮭の皮を、炭火でパリッと焼きます。
これで完成。
1日置いて味を落ち着かせてから食べます。
では、頂きましょう。
鮭は、確かに燻製の味がしますが、期待したほどの美味しさでは無かったです。
子ども達には不評でした。
ささ身は、これまた確かに燻製の味がします。
まるでロースハムのような味わいです。
この味の変化は、ちょっと驚きでしたが、別段美味しい訳でもありません。
子ども達には、鮭よりも不評でした。
燻材にさくらを使用しましたが、食材に合わせて燻材を見直す必要があるかもしれません。
あと、香辛料も上手に合わせて使う必要がありそうです。
それにしても、煙による味の変化は、他の調理法では考えられない劇的な変化なので、やはり面白いです。
まだまだ極めますよ~。
燻製醤油
次は、醤油を燻製にしてみようと思います。
醤油の燻製とは、液体の醤油に煙を触れさせて燻製にするのです。
そのため、醤油が煙に触れる部分が大きくなるように、広い容器に少なめに醤油を注ぎます。
容器は熱に強い金属製の物が良いでしょう。
この燻製醤油は、燻製技術としては、入門編くらい易しいレベルですが、簡単な割に、驚くほど美味しくなるらしいです。
まず、蓋付きのバーベキューコンロに、サクラのスモークウッドとピートを1割くらい配合して点火します。
網をセットして、その上に金属製の容器に醤油を少し注いだものを置きます。
蓋をして、1時間放置。
使用した醤油はこれ、普通の醤油です。
1時間後、蓋を開けて、醤油を取り出します。
醤油の見た目は、何の変化もありません。
瓶に入れて、これで燻製醤油は完成。
ペロッと舐めてみましたが、ちゃんとスモーキーな醤油になっていて、旨味が倍増したような気がします。
では色々な料理にかけてみる
卵かけご飯。
私は、ご飯の上に直接卵を割って混ぜるのではなく、別の器で溶いた卵をご飯にかける方式が好きです。
まあそんな訳で、燻製醤油の卵かけご飯ですが…
感動的な美味しさ!!
感動しすぎた為に、言葉を失い、無言で食べていたのですが、妻が言うには、私の目が感動していたとの事。
黙っていても感動が伝わるほどだったという事です。
煙の香りが醤油と卵の風味を引き立て、次元の違う味となりました。
あまりの美味しさに、我を忘れ、一瞬で平らげてしまいました。
そして、もう1杯おかわりしていました。
納豆にかけてみました。
おお!
これも感動的!
煙の香りが、納豆のネバネバと共に口の中にまとわりつき、良い味を演出してくれます。
納豆とも相性抜群です。
キュウリのぬか漬けにかけてみました。
これも美味しい。
とにかく醤油をかけて食べるものなら全て、何にかけても美味しいと思います。
普通の醤油と違うところは、煙の香りだけでなく、旨味が倍増したように感じるところです。
また、心地よい燻製ならではの余韻が残ります。
中でも特に、卵かけご飯の美味しさには感動しました。
卵かけご飯は、無心でガツガツ食べてしまったので、余韻を感じる暇は無かったのですが、食べ終わった後に、余韻に気が付きました。
今度は、気持ちに余裕をもってゆっくりと食べてみたいと思います。
ししゃもの燻製
火が残っていたので、ついでに、冷凍庫に残っていたししゃもを燻製にして焼きました。
ししゃもの燻製。
これは、普通に美味しいです。
スモーキーなししゃもといった感じで、ご飯のおかずと言うよりは、お酒のおつまみという味でした。