第10回世界料理研究会が、京都市北区にある大森キャンプ場で行われました。
参加者は、bob家4人、H家3人、中村家4人、全員で11人という過去最高の人数でした。
今回の研究テーマは「焼き鳥・バーベキュー・バウムクーヘン」です。
今回の研究テーマを決めるにあたって
最初は、「絵に描いたようなバーベキュー」というものをテーマにしようかと思ってました。
絵に描いたようなバーベキューと言うのは、いろいろあるでしょうが、具体的に串焼きバーベキューの事です。
読者の皆様は、串焼きバーベキューについてどのようなイメージを持っていらっしゃいますか?
私のイメージは、漠然と、いろんな肉と野菜が大きな串に刺さって豪快に焼かれているような感じでした。
肉と野菜を大きな串に刺して豪快に焼くんですよ。
「楽しそう!」と思いますね。
楽しそうなんだけど、実際にやってみるとどうなるか、を考えました。
串焼きバーベキューを考える
肉と野菜は、それぞれ焼き加減が違います。
適切な火力も違います。
それらを同じ串に刺して同時に焼くと、焼き加減がバラバラになるという事に気が付きました。
考えてみれば当たり前の事なんですが、実際に焼く場面を想像しないと気が付かなかったです。
全ての食材を適切な火の通りにするには、食材の切り方や挿し方などを工夫して、火の通り難い食材に半分火を通してから刺すとか、野菜に油を塗るとか、下準備がなければ上手くいかないでしょう。
仕込みの手間がめちゃくちゃ増えます。
そういった事をやってのけるのが世界料理研究会じゃないのか?
という心の声も聞こえましたが、いやいや、ちょっと待ってください。
次に、串焼きバーベキューをどうやって食べるのかを考えました。
串焼きバーベキューの食べ方を考える
串焼きバーベキューが目の前にある場面を想像して…
さあ、いただきます。
串から外して食べますよね。
中には串に刺さったまま食べる猛者もいるでしょう。
口の大きい外人ならそうかも知れません。
けど、大半の日本人は、串から外して食べます。
火の通りを計算して手間隙かけて刺した串焼きを、結局は串から外して食べるのです。
それは、あんまりだ。
串焼きバーベキューに対する答え
果たして、串に刺す必要があるのでしょうか。
検討して…
検討して…
検討し尽くしました。
そして…
十分に検討した結果、「串焼きバーベキューは、日本人に向いてない。」という結論に達しました。
そして、最終的に、同じ串焼きでも日本人に向いている焼き鳥と、また、火の通り方が異なる食材をそれぞれバラバラに網で焼くという、要するに普通のバーベキューを同時並行で行う事になりました。
前置きが長くなりましたが、早速スタート
まずはサラダ。
家でサラダ用の野菜を、4リットルのタッパー満タンに入れて持って来ました。
盛り付けるだけで食べられる状態なので、いわゆる大きいジャーサラダみたいな物です。
これを自家製フレンチドレッシングでいただきます。
自家製ドレッシングというのは、私の自信作 玉ねぎドレッシング を少しアレンジしたものです。
これが美味しくて、4リットルの野菜が、たちまち無くなってしまいました。
焼き鳥
手前から、玉ねぎ・ぼんじり・こころのこり・せせり・レバー・軟骨です。
焼き鳥のためにbob氏が、ユニフレーム製ユニセラTG-IIIロングという、卓上コンロを持参してくれました。
このコンロは、現在生産されていない珍しいものですが、焼き鳥を焼くのに都合が良いのです。
ちなみに、プロの焼き鳥屋では、焼き鳥専用のコンロ、いわゆる焼き鳥器で焼きます。
焼き鳥器は、当然ながら焼き鳥には最適の道具です。
残念ながら、そんな道具は持ってません。
いや、プロでもない限り、普通は持ってないでしょう。
ですが、我々のような素人がバーベキューの延長線上で焼くには、このユニセラTG-IIIロングは最高の道具です。
大きさも焼き鳥に最適ですし、理想の火力である遠火の強火も普通にセッティングできます。
左から、玉ねぎ・玉ひも・こころのこり・せせり・レバー・軟骨・ぼんじり。
食材から落ちた脂がボッと燃えます。
脂が燃えると、煤が食材に付いて黒くなってしまいます。
おまけに炎で串まで燃やしてしまいました。
最初はそういったヘマもやりましたが、炎が出たら場所を移動させるなどして、徐々にそうならないようなコツをつかんできました。
8割方焼けた頃に、焼き鳥のたれを塗ります。
たれが焦げた匂いが食欲をそそります。
たれはもちろん自家製。
〈材料〉
酒 200ml
みりん 200ml
醤油 300ml
砂糖 75g
水あめ 大さじ3
ねぎの切れ端 少し(無くても良い)
鶏ガラ 100gくらい(無くても良い)
鍋に材料を入れて、弱火で1割程度煮詰め、ねぎと鶏がらを取り除けば完成です。
奥から、玉ねぎ・砂肝・砂肝・玉ひも・玉ひも・軟骨・ぼんじり。
途中からは上手に焼けるようになりました。
臓物系は、好みが分かれます。
美味しいといって喜んでくれる人もいれば、目をそむける人もいました。
焼き鳥をバーベキューで焼いてみた感想ですが、やはり日本人に向いてます。
けど、焼く前の仕込みはバーベキューの串焼きと同等でしょうか。
簡単ではありません。
仕込みの手間を考えると、串に刺さずに焼きたいと思いますが、小さい具が多いですから串に刺さないと、まとまらないのでしょう。
だから、焼き鳥という調理スタイルは、料理の伝統の中で到達した合理的な方法なんだと思いました。
バーベキュー
会場に備え付けのバーベキューコンロがこれです。
ドラム缶を半分に切った物が地面に横たわっています。
これの使い勝手はあまり良く無かったです。
それはさて置き、牛タン・牛ハラミ・スペアリブ・ソーセージ・手羽先・パプリカ・ねぎ・きのこのホイル焼き、など、様々な食材を焼きます。
こちらはbob氏が焼き番を担当してくれました。
またbob氏が火おこしや、会場セッティング、それから全ての画像の撮影もやってくれました。
おかげで私は焼き鳥に集中する事が出来ました。
と言うよりも、私は焼き鳥で手一杯になってました。
串に刺さっていないので、それぞれの食材を最適な火加減の場所で焼き、最適なタイミングで裏返し、最適な焼き加減で取り出す事が出来ます。
おかげで、それぞれの食材を一番美味しい状態でいただきました。
やはり、バーベキューは串に刺して焼くより、個別に焼いた方が良いと思いました。
また、ジャガイモ・さつま芋をアルミホイルで包んで、炭火の中に放り込んで焼きました。
少し焦がしましたが、これも最高に美味しかったです。
次はバウムクーヘンです。