2013年2月、今年も味噌作りの季節がやってきました!
我が家では、毎年味噌を仕込んでおります。
昨年も4kgの味噌を作りましたが、美味しすぎて毎日のように味噌汁を飲み、3ヶ月で使い切りました。
毎年の事ですが、手作り味噌が底を尽きたときは、もう寂しくて仕方がありません。
今年は、無くなることのない様に、昨年の4倍量である1年分を仕込もうと思っております。
それにしても完成まで半年はかかるので、もう半年も待ってられないなぁと思いながら、味噌作りについて調べていたところ「白味噌は、熟成期間が短い。」という事を知りました。
調べてみると、西京味噌は1週間程の熟成で完成するみたいです。
西京味噌と言えば、甘い白味噌で、京都の私は、まずお正月の雑煮を思い浮かべます。
甘いゆえに、最近ではスイーツの素材などで注目されたり、田楽やら味噌ダレやら何かと料理に使える存在。
それが1週間で出来るとなれば、もう作るしかありません。
という事で、まずは西京味噌を仕込んで見ましょう。
◆西京味噌の作り方
大豆 800g
米麴 1200g
塩 240g
※この分量は、100均で購入した3600mlのタッパーに入る分量です。
※米麹を手作りする方法は、先日の記事 米麴作りに挑戦! をご覧ください。
※味噌作りの手順は、昨年の記事 手前味噌作り をご覧ください。
昨年はフォークでチマチマと大豆をつぶしましたが、今年は、すり鉢で大豆をつぶしました。
このほうが、やりやすかったです。
仕込みました。
1週間熟成させます。
そして、1週間後
色の変化は見られませんが、もう完成のはず。
少しなめてみました。
一応は、西京味噌の味になってます。
もう少し熟成したほうが美味しいと思うので、さらに3日ほど置いて、合計10日の熟成で、妻に味噌汁を作ってもらいました。
自家製西京味噌の味噌汁。
美味しい味噌汁だなぁ。
やはり手作り味噌はいい。
たった10日の熟成で味噌は完成しています。
白味噌がこんなに短期間で完成するなら、味噌作りの入門編にはもって来いです。
そして、2週間熟成させました
西京味噌は、熟成1週間を過ぎたあたりから食べ始めることが出来て、熟成2週間を越えたあたりから、甘い香りが引き立ち、本当に美味しくなってきました。
この西京味噌で作った味噌汁は、美味しいのですが、味噌汁の中に米麴の粒が残ってしまいます。
「ねこまんま」とまではいかないけれど、味噌汁の底に、一口分のご飯が沈んでいます。
ご飯粒の入った味噌汁に、子ども達が違和感を訴えるので、裏ごししてみました。
滑らかな西京味噌が出来ました。
これで作った味噌汁は、滑らかでしたが、裏ごしするには多大なる労力が必要で、少量しか裏ごしできませんでした。
全部を裏ごしなんてやってられません。
我が家では、引き続き、ご飯粒入りの味噌汁を頂くことにしましょう。
そして、この西京味噌は、3ヶ月ほどで使い切る予定です。
3ヵ月後には、信州味噌が登場予定!
【信州味噌 熟成期間3ヶ月~】
大豆 900g
米麴 1100g
塩 300g
この味噌は、6ヵ月後には使い切る予定。
6ヵ月後には、普通の手前味噌が登場予定!
【普通の手前味噌 熟成期間6ヶ月~】
大豆 1kg
米麴 1kg
塩 400g
この味噌は、10ヵ月後には使い切る予定。
10ヵ月後には、仙台味噌が登場予定!
【仙台味噌 熟成期間10ヶ月~】
大豆 1050g
米麴 600g
塩 450g
こうして1年間、味噌を食べ続けることができる。
という計画です。
以上の説明した分量は、家にある容器の大きさに合わせて、設定してあるので、中途半端な分量だったりします。
ご家庭で作るときは、容器の都合や、材料の都合があるでしょうから、それに合わせて調節してください。
以下配合割合を、分かりやすくまとめてみます。
大豆 | 米麴 | 塩 | 熟成期間 | |
西京味噌 | 10 | 15 | 3 | 1週間~ |
信州味噌 | 10 | 12 | 3 | 3ヶ月~ |
普通の手前味噌 | 10 | 10 | 4 | 6ヶ月~ |
仙台味噌 | 10 | 5 | 4.5 | 10ヶ月~ |
分量はアバウトで構わないです。
多少違っていても、問題なく味噌は出来ますよ。
慣れてきたら自分の好みで配合を変えてみてください。
では、それぞれの味噌の経過を、また報告しますね。
2013年5月信州味噌の完成
今年最初に作った西京味噌は、当初の予定通り、約3ヶ月で使いきりました。
西京味噌ですが、最初は美味しいと思って食べていましたが、やはり10日かそこらしか熟成していないためか、味の深みというのが物足りず、何度か食べているうちに、徐々に味に飽きてきました。
正月のお雑煮など、たまに食べる分には美味しく感じるのですが、お手軽だからと言ってあまり大量に仕込むのは考え物です。
来年も仕込むならば、半分の量にしようかと思っています。
上の段【信州味噌 熟成期間3ヶ月~】
中の段【普通の手前味噌 熟成期間6ヶ月~】
下の段【仙台味噌 熟成期間10ヶ月~】
となってます。
色は、ほとんど変わっていませんね。
さて今は5月。
2月に仕込んだ信州味噌は、もう解禁です。
ちょうど西京味噌を使い切ったところだったので、ちょうど良いタイミングです。
信州味噌の蓋を開けてみると。
おお!?
ちらほらとカビが生えていますね。
この味噌は、少し塩分控えめの配合だから、カビが生えやすいのですね。
カビを取り除けばOKです。
味噌なんてこんなもんですよ。
今後は、またカビが生えるかもしれないので冷蔵庫で保存します。
信州味噌の味噌汁。
ああ、美味しい。
3ヶ月熟成しただけあってそれだけの深みがある。
今まで、熟成の浅い西京味噌ばかり食べていたので、たかだか3ヶ月熟成の信州味噌で十分に深みを感じます。
という事は、10ヶ月熟成の仙台味噌はどれほどの深みなのでしょう?
想像するだけでワクワクします。
2013年7月味噌の天地返し
上の段【普通の手前味噌 熟成期間6ヶ月~】
下の段【仙台味噌 熟成期間10ヶ月~】
天地返しをしなくても味噌は完成しますが、最低でも1回は天地返しをしたほうが、より美味しくなります。
天地返しとは、味噌を底からかき混ぜる事です。
底からかき混ぜることによって、発酵のムラを均一化し、味噌の中に生きている酵母菌に酸素を補給して、酵母菌を活性化させます。
酵母菌は、酸素がなくても嫌気的発酵(アルコール発酵)により生育することができますが、酸素があるほうが活性化し、アミノ酸などの合成作用が進みます。
要するに、天地返しをすると味噌が美味しくなるという事です。
普通の手前味噌の蓋を開けました。
カビが生えていますね。
味噌の表面にカビが生えるのは、別に驚くことではありません。
カビを取り除けば、それでOKです。
混ぜました。
この後、表面に塩を振って、ラップで表面を覆って、蓋をします。
仙台味噌の蓋を開けました。
こちらもカビが生えていますね。
黒いのは、正真正銘のカビで、食べたら体に毒です。
白いのは酵母の一種で、産膜性酵母というものだと思います。
産膜性酵母は、毒ではありませんが、味が悪くなるので取り除きます。
混ぜました。
これも、表面に塩を振って、ラップで表面を覆って、蓋をします。
天地返し完了。
手前味噌は、熟成期間6ヶ月~だから、8月には食べられますが、夏を越して9月以降のほうが断然美味しくなります。
だから9月になったら解禁にする予定です。
2013年10月普通の手前味噌完成
これは、今年の2月に仕込んだ手前味噌【熟成期間6ヶ月~】です。
9月に解禁と言ってましたが、9月よりも10月くらいまで熟成させたほうがもっと美味しくなります。
とか言っている間にもう10月。
時の経つのは早いですね~。
めでたく解禁です。
蓋を開けます。
味噌の表面が空気に触れないようにビニールをピチっとかぶせてあります。
ビニールもはがしました。
すっごい味噌の匂いがします。
淵に少し白い物が付いてますが、カビか産膜性酵母か何かでしょう。
これは取り除けばOKです。
手前味噌完成です。
少し味見しましたが、当然の事ながら美味しいです。
わかめの味噌汁。
うまいなぁ~。
いわゆる田舎味噌という味です。
都会で作った田舎味噌。
派手な美味しさではありませんが、毎日飽きることなく食べ続け、毎日欠かすことの出来ない美味しさです。
やはり味噌は、半年以上熟成しないといけないですね。
つい最近まで3ヶ月熟成の信州味噌を食べていましたが、3ヶ月の熟成では、深みと広がりが少なく、それはそれで美味しいのですが、毎日食べ続けると、少し飽きてきます。
それともうひとつ、味噌は夏を越さないと美味しくなりません。
もし仮に、秋から冬を越して春まで半年間熟成しても、あまり美味しくならないと思います。
暑い夏を越してこそ、発酵が進んで美味しくなるのです。
まあそんな訳で、この味噌は美味しいということです。
何度も同じ事を言いますが、自家製の味噌になれた為に市販の味噌は、味が物足りなく感じます。
2013年10月仙台味噌の天地返し(2回目)
さてこちらは、仙台味噌【熟成期間10ヶ月~】です。
普通の手前味噌をすべて消費するのが年明け(2014年1月)頃で、そのときに解禁になる予定です。
とりあえず、前回の天地返しから期間が経ったので、また天地返しを行います。
蓋をあけます。
これも味噌の表面が空気に触れないようにビニールをピチっとかぶせてあります。
ビニールもはがしました。
これも淵に少し白い物が付いてますが、白いものは取り除いて、味噌全体を混ぜます。
また表面に塩をふって、ビニールをピチっとかぶせ、蓋をします。
来年まで熟成です。
2014年1月仙台味噌解禁
とうとう年が明け2014年1月になりましたので、解禁しましょう。
蓋を開け、ラップを外すと、端のほうに白いカビのようなものが付いているのが見えます。
白いものは、産膜製酵母だと思います。
取り除けば問題ありません。
少し舐めてみましたが、塩分濃度が高く、塩辛いです。
そして、芳醇な香りと旨みが口に広がります。
しっかり系の赤ワインとよく合います。
シンプルなネギの味噌汁。
ウマイ~♪
約1年間熟成させていただけあって、それだけ深い味わいがあります。
味噌の塩分濃度は高いですが、溶かす味噌の量が少ないので、味噌汁の塩分濃度はどれも変わりません。
味噌の量が少ないので、すっきりした味わいなのですが、それでいて旨みがあります。
この旨みは、長期熟成の賜物でしょう。
やはり長期熟成すると、美味しいですね。
短期熟成の西京味噌などは、手軽で良いのですが、毎日食べると飽きてしまいます。
今後、我が家の味噌は、長期熟成重視で行こうと思います。
2014年の手前味噌は、八丁味噌にもチャレンジしようと思います。
八丁味噌は熟成期間2年以上。
少し気が遠くなりますね。
さらに、今までの味噌とは作り方が違うので、少しハードルが高いですが、何とか挑戦してみましょう。
また報告しますね。