これは、昨年(2014年)2月に仕込んだ八丁味噌です。
これを仕込んだ時の様子は、 手前味噌・仙台味噌・八丁味噌を仕込む(手前味噌2014 その1) をご覧ください。
とうとう20ヶ月の熟成期間を経過しました。
長かったです。
めでたく完成と言いたいところですが、色は、しっかり味噌の色をしてますが、豆の粒がそのまま残っていて味噌らしく見えません。
本当に完成してるかどうか心配です。
醤油醸造 仕込みから経過編 で紹介したように、予定通り完成しなかった場合もありました。
醤油醸造と八丁味噌作りはよく似てるので、同じような結果になっていないか心配なのです。
蓋を開けて様子を見てみます。
四角い木の落し蓋の下に丸い木の落し蓋が沈んで、上に茶色くなった液体と豆の粒が浮いています。
カビは生えていません。
塩分濃度が高いので、大丈夫なのだと思います。
落し蓋を取りました。
豆の粒がぎっしり詰まって茶色い液体の中に沈んでいます。
かき混ぜてみました。
今まで重石を乗せて圧縮していたので豆が沈んでましたが、混ぜてみると水分は下のほうに少し残っている程度でした。
豆を一粒食べてみると、八丁味噌っぽい味がします。
サンプル用に少し取り出しました。
豆の粒を潰します。
軟らかいので簡単に潰れます。
これを使って赤だしを作ってみる事にします。
赤だしです。
味は?
うん、間違いなく赤だしの味です。
名古屋出身の妻も、この味は、間違いなく赤だしであると認めてくれました。
ホッとしました。
しかし、確かに旨いのですが、寿司屋で出てくるような本当に美味しい赤だしに比べると、なんかまだ少し物足りないような気がするのです。
調べてみると本場の八丁味噌は、二夏二冬(ふたなつふたふゆ)2年以上熟成させるみたいです。
これは、二夏一冬越したけど、まだ2年を越えていません。
また、製造方法も若干違うみたいで、味が若干違うのもそのためかも知れません。
豆の粒が残っていたのは当然で、自然に溶けたりはしないみたいです。
人間の力で潰さないといけません。
とにかく、本当に美味しくするには、もう一冬、2年以上熟成させる必要がありそうですね。
という事で、来年(2016年)3月くらいまで熟成させることにします。