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ところてんを昔ながらの方法で天草(テングサ)から作る方法

ところてんを突く

ところてんを昔ながらの方法で
天草(テングサ)から作る方法

今回は、昔ながらの方法で天草(テングサ)からところてんを手作りしてみようと思います。

【目次】
1.ところてんの材料
2.天草(テングサ)とは
3.ところてんの作り方
3ー1.まずは鍋に入れ火にかける
3ー2.沸騰してから25分経過
3ー3.濾して冷ます
3ー4.黒蜜や酢醤油を仕込んでおく
3ー5.粗熱が取れたら冷蔵庫で冷やす
3ー6.固まったら切って突く
4.ところてんをいただく
5.ところてんは100gあたり2kcal
6.市販のところてんを食べて思った事
7.まとめ
8.動画で説明

ところてんの材料

ところてんの材料(およそ10人分)
天草(テングサ): 50g
水:3リットル
酢:大さじ1


今回使った天草はこれです。
和歌山県産の天然さらし天草です。
友人が和歌山のお土産に道の駅で買ってきてくれたものです。

普通の人は天草なんてもらったら困るでしょうけど、私はこういう原材料系の食材を喜ぶのです。


賞味期限が令和6年3月31日となってます。
ちなみにこの天草を使った日は令和7年8月15日でした。
賞味期限を1年以上過ぎましたが、全く問題ありませんでした。

天草は道の駅だけでなく、ネット通販で買うか、富沢商店にも売ってますよ。

天草(テングサ)とは

天草(テングサ)は寒天やところてんの材料となる海藻です。


紅藻類に属する海藻の総称で、単一のテングサという海藻があるわけではありません。
水揚げされると赤紫色ですが、天日干しを繰り返すことで赤色が抜けて黄色になります。
画像は天日干ししている天草です。

ところてんの作り方

では、実際にところてんを作っていきます。

まずは鍋に入れ火にかける


鍋に水を入れて、天草を入れて火にかけます。
沸騰するまでは強火です。


沸騰すれば酢を加えます。
酢を入れることで天草が溶けやすくなるそうです。


鍋の容量ギリギリでちょっとした事で溢れそうです。
というか頻繁に溢れています。

鍋が小さい事にやっと気づきました。


ひと回り大きな鍋に移し替えました。
これで大丈夫です。
中火で煮込みます。

沸騰してから25分経過


天草がとろろ昆布みたいにとろけてきました。
これでいいでしょう。
火を止めます。

濾して冷ます


別の鍋にザルを乗せ、キッチンペーパーを被せ、ここに流し込みます。


ゆっくりと落ちていきます。


かなり水分が落ちました。
これを絞りたいところですが、熱くて手では絞れません。


お玉で押さえてみますが、あまり要領を得ません。
結局は重力のみで濾しました。


下はこのような液体になっています。


グラタン皿に流し込みます。


このまま置いて冷まします。

黒蜜や酢醤油を仕込んでおく

黒蜜の材料(作りやすい量)
黒糖 100g
水 100ml


鍋に黒糖と水を入れ、火にかけ、黒糖を溶かします。
ところてんを冷ましてる間にこうやって黒蜜を仕込んでおきます。
黒糖が溶けたらOKです。
適当な瓶に入れておきます。

酢醤油は、お酢と醤油を1対1の割合で混ぜるだけです。

三杯酢でもいいです。
三杯酢の作り方は適当に調べてください。

粗熱が取れたら冷蔵庫で冷やす


粗熱が取れました。
少し固まってますが、まだ容器を傾けると溢れるレベルです。


ラップをかけて冷蔵庫で冷やします。

冒頭に昔ながらの方法で作ると書きましたが、昔は冷蔵庫が無かったので、そのまま置いて固まったら、冷水で冷やしていたのかもしれません。
そんな事言い出したらラップもダメですね。
さすがにそこまで昔の方法にはこだわらずにラップをかけて冷蔵庫で冷やします。

固まったら切って突く


冷蔵庫で2時間ほど冷やしたら完全に固まりました。
透明だったものが白く濁った色になりました。


容器を傾けてもこぼれません。
固まってます。


ここで、ところてん突きの登場です。
ところてんを包丁で細く切って作る事も可能ですが、やはりこの道具がないと始まりません。


この道具に入る大きさに切ります。


ところてん突きに乗せてサイズ調整します。


突きます。


もう一回突いて、箸でほぐして酢醤油をかけました。


ところてんの酢醤油かけです。


こちらは黒蜜をかけました。

ところてんをいただく


まずは酢醤油からいただきます。

めちゃくちゃ美味しいです。


黒蜜もいただきます。

これもめちゃくちゃ美味しいです。

ところてんの香りが心地良いです。
海藻由来の香りなのでしょう。

一切の臭みやマズ味がありません。

美味しいけど、素朴な美味しさで、熱狂的になるような美味しさではないです。
ところてん自体には味がありませんから、酢醤油や黒蜜の味をツルンといただくと言ってもいいくらいです。

私は、バターや生クリームや砂糖を使った甘いものや、お肉のエキスや脂を生かした麺料理などの味も知ってます。

それらと、ところてんの味を比べると、いや、比べてはいけません。
ところてんは、そういった現代の料理とはまた違うものなのだと考えるべきかと思います。

ところてんは100gあたり2kcal

あとから調べてみて分かったのですが、ところてんは100gあたり2kcalなのです。

成人男性は1日に2000kcal以上消費します。
ところてんだけを食べて生きていこうと思えば、1日に100kgくらい食べなければいけない計算になります。
そんな事は無理ですから、ところてんだけを食べても生きていけません。

それが熱狂的になるほどの美味しさを感じない理由かなと思いました。

市販のところてんを食べて思った事


最近、既製品のところてんを買って食べました。
酢水に浸かった状態でパックされてます。
黒蜜でいただく場合は、酢水の酸味が邪魔になるから、水洗いして食べました。
水洗いしたら、表面の酢水は取れますが、ところてんにも酢が染み込んでいて、酸っぱいのです。
酸っぱいところてんに黒蜜をかけても美味しくないです。

酸っぱいから美味しくないだけでなく、そもそもが美味しくないです。
けど既製品は作ってから時間が経ってるから美味しくないのは仕方がないです。

そこで、家に友人からいただいた天草が眠ってるのを思い出しました。
天草があっても、ところてん突きの道具がないと始まりません。

そこで、一念発起して道具を仕入れて手作りしてみました。
やはり手作りは美味しいですね。

まとめ

  • ところてんは天草(テングサ)という海藻が原料
  • 天草を煮込んだ煮汁が冷え固まって出来る。
  • ところてん突きの道具がないと始まらない。
  • やはりところてんも手作りすると美味しい。
  • ところてんだけを食べても生きていけない。

動画で説明

動画では私が実演しております。
動画でしか表現できない事もあるので、併せてご覧ください。

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このブログを書いてる人

オトコ中村
京都在住 40代 料理を通じて皆が健康で幸せになればいいなと思っている。
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