ナタデココを作る

      2016/07/31

ナタデココは、フィリピン発祥の、ココナッツを発酵させた発酵食品です。
あの独特の食感、たまらないですね~。

あれは、発酵食品なんです。
寒天やゼリーと違って、微生物の力で固まっているのです。
正確には、微生物が作り出した食物繊維で固まっているのです。

発酵食品ならば、発酵食品が大好きな私が挑戦しない訳にはいかないですね。

ナタデココの作り方を、本やWebで調べてみると、「ココナッツウォーターに、ナタ菌という菌を繁殖させて作る。」という事は、簡単に分かりましたが、どの資料も理論ばかりで、レシピのように作り方を紹介しているものは見つかりませんでした。

また、ブログなどでナタデココの作り方を紹介している記事なども見つかりませんでした。
もしかして、個人で作っている人は居ないのかも知れません。
それなら私が手探りで 「ココナッツウォーターに、ナタ菌を繁殖させる。」 という理論をもとに、作ってみるしかありません。

まず、原材料の入手です。
ココナッツウォーターは、輸入食品店などで売ってますが、ナタ菌が問題で、何処にも売ってません。
通販でも楽天でもアマゾンでも売ってません。

原材料が手に入らないとは何たる事!

最初から壁にぶち当たりました。
しかし、そんな程度では諦めませんよ。

食品を発酵させる微生物は、自然界に存在している菌なので、自然界から捕まえたらいいのです。
パンを焼くときにイーストで焼かずに、天然酵母で焼いたりしますよね。
それと同じで、ナタ菌を買わずに、天然ナタ菌でナタデココを作ればいいんですよ。

では、どうしたらナタ菌を捕まえる事ができるのでしょうか?

調べてみると、ナタ菌は、酢酸菌の仲間であることが分かりました。
酢酸菌とは、酢を醸造する時に活躍する菌です。
ナタ菌は、酢を醸造する菌の仲間なのです。

という事は…
ココナッツウォーターに酢酸菌を植え付けたらナタデココができるのではないでしょうか?

整理すると、ナタデココの作り方は、こういう手順になります。

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◆ナタデココの作り方

  1. まず酢を醸造する。
  2. 酢から酢酸菌を取り出す。
  3. ココナッツウォーターに酢酸菌を植え付ける。
  4. 発酵させる。
  5. ナタデココ完成。

この手順で、上手くいけば自宅でナタデココを作る事ができるはずです。

では、まず酢を醸造するところから始めましょう。
と言っても、酢でさえ上手に作ったことないのですけど。
以前、柿酢作りに挑戦した事がありましたが、出来たものは、はっきり言って酢と呼べる物ではありませんでした。

※柿酢作りの様子は以下をご覧ください。
柿酢作りに挑戦!

この際だから酢作りも成功させて、同時進行でナタデココ作りにも挑戦してみます。

1.まず酢を醸造する。

リンゴで酵母を起こす酢は、リンゴで酢を作ってみます。
瓶に、市販の安いリンゴジュースを注ぎ、リンゴの種の部分を一緒に入れます。
こうやって、リンゴの種の部分に住んでいる天然酵母を繁殖させます。

ナタデココを作るために、まず酵母菌から繁殖させるのです。
酵母菌がリンゴの糖分をアルコールに分解して、次に酢酸菌がアルコールを酢酸に分解するのです。
その酢酸菌がナタデココを作るのです。

遠回りのようですが、微生物の発酵リレーによって完成するのです。
なかなかドラマチックではありませんか。

5日経過5日経過しました。
酵母菌が活発に活動してきました。

2週間経過2週間経過しました。
ある程度、リンゴの糖分がアルコールに分解されたみたいなので、そろそろ酢酸菌に登場してもらいましょう。
酵母菌は、酸素が無い状態でアルコール発酵を進めるので、瓶の蓋を閉めた状態が良いのですが、酢酸菌は、逆に酸素が必要なので違う容器に移し変えます。

容器を変える瓶よりも口が大きい容器に移し替えました。
それと、リンゴの種は捨てました。
酸素が入るように、蓋をゆるく閉めておきます。

2週間経過容器を変えてから2週間経過しました。

蓋を開ける液体の表面に泡のような膜が張っています。
これがきっと酢酸菌です。

酢酸菌は、表面に膜を張るように繁殖すると本に書いてあったので、これは酢酸菌に違いないはずです。
では、この表面の酢酸菌をココナッツウォーターに移植します。

ココナッツウォーターココナッツウォーターを買ってきました。

ココナッツウォーターをタッパーに注ぐ酢酸菌は好気性なので、空気に触れる面積を大きくするために、大きなタッパーにココナッツウォーターを注ぎます。

2.酢から酢酸菌を取り出す。

リンゴ酢から酢酸菌を取り出す
リンゴ酢の表面に浮いた酢酸菌をすくい取ります。

酢酸菌
これが酢酸菌です。(たぶん)

3.ココナッツウォーターに酢酸菌を植え付ける。

ココナッツウォーターに酢酸菌を移植酢酸菌をココナッツウォーターに移植しました。

4.発酵させる。

暖かいところで2~3週間置くこのまま、埃が入らないように、そして空気が出入りできるように、軽く蓋を乗せて放置しておきます。
2~3週間、暖かい場所に置いておくとナタデココが完成する予定です。

10日後酢酸菌を移植してから10日経過しました。
表面に薄い膜のようなものがあります。
この膜が厚くなってナタデココになるのでしょうか?
それよりも、酢のような匂いがするのですが、大丈夫でしょうか?

5.ナタデココ完成?

さらに1週間後さらに1週間経過。

あれ!?

変な色になってるぞ!!

ヤバ…

味見するスプーンですくってみましたが、ナタデココのような固まりはありません。

そして、酸っぱい匂いがプ~ン!

ちょっとなめてみます。

ペロ…

うっ!?

酸っぱい!!


酢になってるぞ!!

どうやら、酢酸菌が、普通に働いて酢を作ったみたいです。
酢を作る酢酸菌と、ナタデココを作るナタ菌は、同じ酢酸菌の仲間ですが、少し働きが違うみたいです。

普通の酢酸菌は、アセトバクター・アセチと言って、酢酸を作ります。
ナタ菌は、アセトバクター・キシリナムと言って、食物繊維を作ります。

どうやら今回は、アセトバクター・アセチを繁殖させてしまった模様。
成功ではありませんが、酢になっても利用価値があるので、捨てずに済んで良かったです。

むしろココナッツの酢なんて希少価値がある物が出来てしまいました。

そう言えば、同時に仕込んでいるリンゴ酢は、どうなったでしょうか?
ココナッツウォーターに移植した菌は、リンゴ酢から取り出したものですから、リンゴ酢の成功は間違いないでしょう。

リンゴ酢完成?

リンゴ酢これがリンゴ酢です。
仕込み始めてから1ヶ月半くらい経ちました。

リンゴ酢の蓋を開ける蓋を開けてみると、表面に白い膜が張ってます。

そして、プ~ンとシンナー臭!

産膜性酵母を繁殖させてしまった。
産膜性酵母も、酢酸菌と同様に、酸素を必要として、表面に膜を張り、アルコールを分解するという共通点があるのですが、酢酸エチルという物質を作ります。
これがシンナーの臭いがするのです。
シンナー臭がしたら、酢は失敗です。

以前、柿酢を作って失敗したのも、この産膜性酵母の仕業でした。
そしてまた、リンゴで酢を作るのも失敗してしまいました。
しかし、ココナッツウォーターで酢を作るのに成功しました。

ん?

ココナッツウォーターは、ナタデココを作るつもりだったはず…
成功と言って良いのやら?
失敗は成功のもとですね。

ハハハ…

酢作りに関してさらに詳しく調べてみたところ、産膜性酵母は酢酸に弱いので、それの発生を防ぐ為に、仕込みの際に酢を混ぜると良いみたいです。
今度こそ、その方法で成功させてみせます。

ココナッツ酢さて、これがココナッツ酢です。

柔らかい酸味と、ほんのりココナッツの香りがします。

そして、ナタデココ作りも、改めて挑戦します。

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