その他の漬物・発酵

あの舞昆を手作りする

2013年3月20日

皆様は、舞昆という商品をご存知ですか?
「舞昆(まいこん)は、株式会社舞昆のこうはら(大阪府大阪市東住吉区)が開発した塩昆布風発酵食品である。(ウィキペディアより抜粋)」

詳しくは、舞昆のこうはらのサイトをご覧ください。

最近、新聞で舞昆のこうはらの広告を見まして、発酵食品大好きな私は「あ、これは試しに作ってみよう。」と思った訳です。
しかし、実は私、舞昆を一度も食べたことがありません。
食べてみない事には作れないので、味の確認のために買ってみようと、楽天で調べたところ、代表的な黒舞昆という商品が180gで1000円(送料別)

うっ高い!!

買おうかなどうしようかな…
とりあえずレビューを見てみると、「美味しいが値段が高い」という意見が多かったです。

ん~、買うのは今度にしておこう。
値段は高いですが、とにかく味は美味しいとの事なので、まずは想像で作ってみることにします。
要するに、昆布を天然酵母で発酵させてから佃煮にすればいいんでしょ。

とりあえず舞昆を試作

昆布酵母まずは、昆布で酵母を起こします。
ビンに昆布を角切りにして入れ、水で満たす。
砂糖を小さじ1杯入れる。
常温で放置。

昆布酵母22日後。
昆布が水を吸って膨らんだけど、酵母が起こる気配なし。
あれ?昆布では酵母は起こらないのかな?

また調べてみると「あけびの花より抽出された天然酵母を使用し、果物を低温熟成させ培地をつくり(ウィキペディアより抜粋)」

舞昆は、あけびの花から酵母を抽出しているという事がわかりました。
あけびの花は、今この3月には咲いているのかな?
たとえ咲いていたとしても、山に登って採取してこなければいけないので、やめておこう。
とりあえず、家にあるリンゴから酵母を抽出する事にします。

リンゴを入れるリンゴの種の部分を入れる。
リンゴに付着する酵母で発酵させる作戦です。
ちなみに、リンゴの果実はそのまま食べました。
普通なら捨てるはずの種で酵母を起こすのです。
有効利用ですね。

昆布とリンゴ酵母さらに2日後。
酵母が活動し始めた。

昆布とリンゴ酵母2またさらに2日後。
元気に酵母が活動しています。
これで発酵完了。
さすがリンゴ酵母。
では、これを佃煮にしてみましょう。

鍋で煮込む椎茸も入れて、砂糖と醤油で味付けして、じっくりと煮込みます。

じっくりと…

出来た完成。

自家製舞昆ごはん自家製舞昆。
あったかご飯にのせて頂きます。

うまい。

味に優しさと、深さと、広がりがある。
リンゴの種の部分も、柔らかく美味しくなってました。
天然酵母で発酵させると、酵母が旨み成分を作り出すのでなんともいえない旨みが出るのです。
よく、化学調味料無添加の食品の原材料を見ると、酵母エキスというものが入っていますが、それは、酵母による旨み成分の事です。
なので、天然酵母は、パンだけでなく、煮物など、どんな料理に使っても美味しいのです。

とりあえず美味しい物が作れましたが、実際の舞昆を知らないのですから、このままで終われる訳ありません。
いつか大阪に行ったついでに、舞昆を買ってこようと思い続けていました。

そして

黒舞昆先日、とうとう大阪に行って、本町にある舞昆の直営店で買ってきました。

看板商品と言われる「黒舞昆」180g入りで1000円

高い!!

当ブログで紹介される食材は、野草などが多く、野草なんて基本的にタダです。
有料の食材でも、各家庭に常備されている食材である場合がほとんどです。
だから、今回の1000円と言う出費は、はっきり言って破格と言って良いでしょう。
舞昆に対する意気込みが、いかに強いかを物語っていると言えます。

黒舞昆を食べるさっそく試食。

うん、美味しい。

まろやかな旨みと甘味で、とても美味しいです。
確かに広告で偉そうに言うだけのことはある。
ご飯が何杯でも食べられそうです。

椎茸昆布比較のために、スーパーで似たような安いものを買ってきました。

「椎茸昆布」110g入りで168円

安い!!

私のような庶民にはこのくらいの値段のほうが良心的ですね。

椎茸昆布を食べるこちらも試食。

うん、美味しい。
こちらも十分においしいです。
ご飯が何杯でも食べられそうです。

けど、よく味わってみると、この椎茸昆布より舞昆のほうが、味がまろやかで上品で、たしかに一枚も二枚も上手であります。
ですが、この圧倒的な値段の差を考えると、どちらが良いのでしょうか?
まあまあ、値段の事はさておき、舞昆を再現してみようと思います。

舞昆を再現

昆布とリンゴを発酵させるビンに角切り昆布と、小さく切ったリンゴと砂糖を10gくらい入れ、水で満たします。
蓋を閉めて、放置します。
こうすると、リンゴの酵母菌が繁殖して、発酵が始まります。

1日後、昆布が水分を吸収して水分がなくなってしまったので、一回り大きい容器に移して、水で満たしました。
昆布を入れすぎたみたいです。

発酵した昆布とリンゴ3日後、さらに昆布が水分を吸収して膨らみました。
ポコポコと気泡が出て、中の水分が吹出してきました。
発酵はこれで完了です。

水で戻した乾燥キノコこちらは、スーパーで買った椎茸・舞茸、そして京都御苑で採ったヤナギマツタケをそれぞれ乾燥させて、水で戻したものです。
キノコは、乾燥させることによって旨みが増すので、佃煮にする時などは、乾燥品を使うと良いです。

土鍋で煮込む土鍋に、発酵させた、昆布・リンゴ・発酵液。
そして水で戻したキノコと戻し汁を入れて、砂糖と醤油で味付けして、ゆっくりじっくりと煮る。
最低でも2日間かけて煮込みます。
夜寝る時や、出かける時や、火のそばを離れる時は、火を消して大丈夫ですが、とにかく2~3日は火を入れたり消したりします。

出来上がり3日後。
これで完成。

自家製舞昆を食べる自家製舞昆。

めっちゃくちゃ美味しいです!!

やはり自家製の方が美味しい!!
もう、食べたら何かにつかまっていないと倒れそうなくらいの美味しさです。

禅では、悟りが開けると「手の舞い足の踏むところを知らず」と言いますが、この美味しさ、まさにそんな状態でしょうか?
ちょっと言いすぎか。

昆布を発酵させて、キノコを乾燥させて、じっくりゆっくり煮込んで、こうやって愛情こめて手間隙かけて作れば、必ず美味しい物が出来上がるのですね。
もちろん、ご飯が何杯でも食べられます。
栄養たっぷりの健康食品ですが、ご飯が進み食べ過ぎて、お腹を壊すかもしれないので、その辺りは注意しないと不健康食品になるかも知れませんね。

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このブログを書いてる人

オトコ中村
京都在住 40代 料理を通じて皆が健康で幸せになればいいなと思っている。
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