ヘラオオバコを食べる方法とお茶にする方法
今回は、世界中に蔓延るヘラオオバコを食べてみようと思います。
ただ食べるだけでなく、ヘラオオバコについての知識が深まる内容になっています。
【目次】
1.ヘラオオバコは外来種
2.ウィキペディアによると
3.ヘラオオバコを収穫
4.生で食べる
5.茹でて食べる
6.料理して食べる
6ー1.ヘラオオバコを味噌汁に入れる
6ー2.ヘラオオバコをグラタンに入れる
6ー3.ヘラオオバコをオムレツに入れる
6ー4.ヘラオオバコをクッキーに入れる
7.ヘラオオバコを茶にする
7ー1.フレッシュヘラオオバコティー
7ー2.ドライヘラオオバコティー
7ー3.ローストヘラオオバコティー
8.まとめ
9.動画で説明
ヘラオオバコは外来種
これがヘラオオバコです。
何処にもで生えています。
強い野草でも、環境が合ったり合わなかったりするものですが、ヘラオオバコはあらゆる環境でも生きていけるようで、世界中に分布しているそうです。
このような花を咲かせます。
風が吹くと花粉が飛び、花粉症の原因にもなっています。
ちなみに、これは日本に古くからある野草オオバコです。
オオバコは生薬にもなっています。
そして今回取り上げるヘラオオバコは外来種です。
江戸時代末期に日本に侵入してきたと言われています。
ヘラオオバコは、日本の生態系を損ねる懸念があるので、以前は、環境省指定の要注意外来生物に指定されてました。
その要注意外来生物リストというのは、平成27年3月に新たに生態系被害防止外来種リストというのが出来たと同時に廃止されました。
ヘラオオバコは新しい生態系被害防止外来種リストの中には入ってません。
だから今は、ただの外来種という位置付けです。
日本の生態系に馴染んだという事でしょうか。
確かに何処にでも生えてますが、驚異的な繁殖力ではありません。
ウィキペディアによると
ウィキペディアによると
ヘラオオバコはヨーロッパでハーブとして食用や薬用に利用され、家畜用飼料としても栽培されている。
引用元:https://ja.m.wikipedia.org/wiki/ヘラオオバコ
我が家でも昔ハムスターを飼ってましたが、ハムスターもヘラオオバコを美味しそうに食べてました。
家畜飼料として栽培されてるってのも納得です。
英語版のウィキペディアでも調べてみました。
ヘラオオバコを英語ではPlantago lanceolataと書くようです。
Plantago lanceolata
https://en.m.wikipedia.org/wiki/Plantago_lanceolata
英語版ウィキペディアの内容を日本語で要約すると以下のようにな内容です。
- ヘラオオバコは、ハーブティーやその他のハーブ療法で頻繁に使用されている。
- ヘラオオバコのお茶は咳止め薬に。
- オーストリアの伝統的な医学では、ヘラオオバコの葉は、咳止め、虫刺され、感染症の障害の治療のために使われていた。
- 若い葉は食べることができる。
- 鳥は種を食べ、葉はウサギが食べる。
調べてみると結構利用価値のある野草である事がわかりますね。
では、これを食べてみましょう。
ヘラオオバコを収穫
根本から刈り取ります。
駆除を考えてるなら引っこ抜く事も可能ですが、結構な力を入れて抜かないといけないので、重労働になります。
花茎の部分は取り除いて葉だけを収穫します。
なるべく若い葉の方が食べやすいです。
これだけ収穫しました。
生で食べる
まずは、ヘラオオバコの葉を生で食べてみました。
案外大丈夫です。
食べれます。
硬いですが、噛んだら細かくなってちゃんと食べられる硬さです。
ほうれん草や小松菜などの葉物野菜の味を濃くしたような味です。
茹でて食べる
熱湯で1分くらい茹でました。
1時間くらい水にさらしてアクを抜きました。
お醤油をかけていただきます。
苦いです。
アクが強いです。
硬いです。
硬いのは噛んだら細かくなる硬さです。
野草とはこういうものなので問題ないですが、売ってる葉物野菜とは違うという事を理解しないと違和感を感じます。
それから、茎の部分は噛んでも繊維質が口の中に残るので、ここは取り除いた方がいいです。
こんなにアクが強くて苦いなんて。
生で1枚葉を食べた時は、大丈夫だったのですが、それは若い葉だったからです。
直径10センチ未満の若い葉なら食べやすいです。
しかし、そんな若い葉の状態で収穫するのは、タイミングがシビアすぎて難しいです。
気が付けばすぐに大きくなってますからね。
大きくなってしまった葉でも美味しく食べられる方法を考えます。
料理して食べる
苦くてアクが強いヘラオオバコを何とか料理して食べてみようと思います。
以下4種の料理を作りました。
味噌汁
グラタン
オムレツ
クッキー
ヘラオオバコを味噌汁に入れる
ヘラオオバコと油揚げの味噌汁。
茹でてアク抜きしたヘラオオバコを油揚げと一緒に味噌汁に入れてみました。
これを作ったのは2015年の事だったのですが、当時9歳の息子は「ちょっと苦いけど美味しいよ」と言ってくれたという記録が残っています。
これはお世辞かも知れません。
苦いけど食えなくはないという程度の意味に捉えておくといいでしょう。
もっと濃い味付けにしてヘラオオバコの苦味を誤魔化さないといけません。
ヘラオオバコをグラタンに入れる
茹でてアク抜きしたヘラオオバコとジャガイモとベーコンを炒めて、ホワイトソースとケチャップをかけて、ピザ用チーズをかけて焼きます。
ここまで濃い食材と合わせれば誤魔化せるでしょう。
ヘラオオバコのグラタン。
これを作ったのも2015年だったのですが、当時6歳だった娘は、苦いと言ってヘラオオバコだけを取り除いて食べました。
当時9歳の息子と妻は美味しいと言ってヘラオオバコも含め食べましたがお世辞かも知れません。
私は苦味を感じましたが、これぞ野草の苦味と前向きに受け止めることで美味しく食べる事ができました。
ヘラオオバコをオムレツに入れる
茹でてアク抜きしたヘラオオバコをジャガイモとベーコンと共に炒め卵と混ぜてグラタン皿に入れてオーブンで焼きます。
焼けました。
デミグラスソースをかけて完成です。
いろんな味で誤魔化されていますが、やはり苦いです。
苦味がアクセントになった料理になっています。
「これぞ野草の苦味だ!」と割り切って食べるなら美味しいと言えるかも知れません。
家族も普通に食べられると言って食べました。
正直に言うと苦味のないほうれん草などで作ったものを食べたいです。
ヘラオオバコをクッキーに入れる
【材料】
ヘラオオバコペースト 15g
薄力粉 60g
バター 30g
砂糖 30g
ヘラオオバコは、茹でてアク抜きしたものをギュッと搾って、すり鉢ですり潰してペーストにします。
そして、全ての材料を混ぜて180℃のオーブンで15分焼きました。
ヘラオオバコのクッキーです。
これは美味しいです。
サクッとして草の香りが心地良いクッキーです。
これは大成功!
家族皆に好評でした。
これはお世辞ではありません。
煮ても焼いても食えない野草は、このようにクッキーに混ぜたりパンに混ぜて焼くと大抵は美味しく食べる事ができます。
ちなみにこれは最終手段です。
あと、天ぷらにしても必ず美味しく食べる事ができます。
しかし絶対に美味しく食べられるので、面白くありません。
だから私は天ぷらにはしません。
ヘラオオバコを茶にする
最終手段としてクッキーやパンに混ぜて食べる言いましたが、もう一つの最終手段が「お茶にする」です。
そう言えば、ウィキペディアにはヨーロッパではヘラオオバコはハーブティーとして飲まれていると書かれていました。
だからヘラオオバコを茶にするというのは正しい方法だと思います。
いつも言ってる事ですが、煮ても焼いても食えない野草は茶にするといいですよ。
そこでヘラオオバコのハーブティーが売ってるかどうか調べてみました。
海外ではこのようにヘラオオバコ単独のハーブティーが売ってます。
この画像はBiokomaという海外のスパイス&ハーブの通販サイトからスクショしました。
https://www.biokoma.com/products/plantain-plantago-lanceolata-dried-leaf-50g-1-76oz
上記以外にも米国版のamazonでも普通に売っています。
日本では、ヘラオオバコをブレンドしたハーブティーは見つかりましたが、ヘラオオバコ単独のハーブティーは見つかりませんでした。
日本で売ってないからと言って嘆く事はありません。
自分で作れば良いのです。
という訳で、今回は、以下3つの方法で楽しんでみようと思います。
1.生の状態でフレッシュハーブティーにする
2.乾燥させてドライハーブティーにする
3.フライパンで炒ってローストハーブティー(ほうじ茶)にする
フレッシュヘラオオバコティー
ヘラオオバの葉を生のままお茶にします。
フレッシュのヘラオオバコティーは、苦味やクセがなく、まるで緑茶のような爽やかさがあり、ヘラオオバコ独特の香りが、ゆで小豆のような香りに感じました。
一言で言うと、ゆで小豆の香りがする緑茶です。
これなら飲めます。
ドライヘラオオバコティー
ヘラオオバコの葉を干します。
カラッカラに乾きました。
ドライのヘラオオバコティーです。
これが既製品のヘラオオバコティーと同じ飲み方になります。
既製品は葉を乾燥させたものだからです。
味は、苦味やクセもなく干し草の香りとお茶の甘みがあります。
干し草の香りと言ってもいろいろあるかも知れませんが、他に良い表現方法が見つかりません。
本当に、味を言葉で表現するのは難しいです。
しかし、私は未知なる料理を紹介してるのですから、読者の皆様には味を言葉で表現しなければいけません。
語彙力を磨かなければいけません。
語彙力については引き続き研鑽していきたいと思います。
まあ、そんな味で美味しかったです。
ローストヘラオオバコティー
乾燥させたヘラオオバコの葉をフライパンで炒り、少しだけ焦がします。
それを急須で淹れました。
ローストヘラオオバコティーです。
ヘラオオバコのほうじ茶とも言います。
これは香ばしくて美味しいです。
フレッシュで飲んだ時のゆで小豆のような香りと、炒った事で、黒豆茶のような香ばしさと麦茶なような香ばしさと、お茶の甘みもあります。
素材によって最適な炒り加減というものがあります。
コーヒーで例えたら、ブルーマウンテンは浅炒りが美味しいし、マンデリンは深炒りが美味しいです。
ヘラオオバコは浅炒りのほうがより美味しいのではないかと思いました。
ヘラオオバコの最適な炒り加減まで研究するとキリがないのでやりませんが、そのように感じました。
これもお茶として飲めます。
やはり野草は茶にすると何でも美味しくなります。
茶にするのは最後の最後の最終手段です。
まとめ
- ヘラオオバコは世界中に分布する外来種
- ヘラオオバコはヨーロッパでハーブとして食用や薬用にされ飼料として栽培もされている。
- ヘラオオバコの若い葉は生でも食べられる。
- 大きな葉は茹でてアク抜きしたら苦いけど食べられる。
- 苦いけど料理に使うことはできる。
- クッキーに混ぜ込むと美味しい。
- お茶にしても美味しい。
ヘラオオバコ茶は咳止め薬としても飲まれてるみたいですが、私は咳が出てないのでそれに関する効果は全くわかりませんでした。
咳でお悩みの方は一度試してみる価値があると思います。
もし、試して良い結果がでたらコメントで教えてください。
動画で説明
↑こちらの動画はヘラオオバコの料理法について説明してます。
私が実演しております。
↑こちらの動画は、ヘラオオバコのハーブティーについての実験レポートです。
私が実演しております。
動画でしか表現できないこともあるので併せてご覧ください。