材料3つ!超簡単ワインビネガーの手作り
市販の酸化防止剤不使用のワインと、あと2つの材料を容器に入れて放置するだけで、美味しいワインビネガーを作る事ができます。
お酢は、お酒を発酵させて作る発酵食品です。
だからお酢を手作りすることができます。
また、完成したワインビネガーを使ったドレッシングの作り方もご紹介します。
これを読めば、ワインを買ってきて、そこからワインビネガーを作る事ができるようになりますよ。
【目次】
1.ワインビネガーの材料
2.ワインビネガーを仕込む
2−1.仕込んでから2日後
2−2.さらに1日後(仕込んでから3日後)
2−3.さらに2日後(仕込んでから5日後)
2−4.3日経過(トータル8日間経過)
3.赤ワインビネガーの完成
4.赤ワインビネガードレッシング
5.総括
6.動画で説明
ワインビネガーの材料
【ワインビネガーの材料】
酸化防止剤無添加ワイン 400ml
酢 200ml
オイルコーティングされてないレーズン 10g程度
ワインビネガーの材料は、まず酸化防止剤無添加のワイン。
酸化防止剤無添加でなければいけません。
ワインをお酢にするには、酢酸発酵をさせます。
酢酸発酵というのは、ワインが酸化するという事です。
だから酸化防止剤が入っていたらお酢になりません。
必ず酸化防止剤無添加のものを使ってください。
こういったワインは、コンビニやスーパーで安く売ってるから手に入りやすいです。
また、ワインは、赤白、どちらでもいいです。
赤ワインで作れば赤ワインビネガー。
白ワインで作れば白ワインビネガーになります。
次に、市販のお酢です。
「酢作るのに酢入れるんかよ。」って突っ込まれた事がありますけど…
はい、入れます!
お酢を入れる理由:お酢作りにおいての最大の有害菌である産膜性酵母の発生を抑えるためです。
これが、お酢づくりの最中に発生した産膜性酵母です。
産膜性酵母は、酢酸でなく、酢酸エチルという物質を作ります。
酢酸エチルは酢酸と名前は似てますけど、除光液にも使われる、まるでシンナーのような物質です。
そんなのが発生したら、お酢は台無しになってしまいます。
だから産膜性酵母は、絶対に発生させてはいけません。
そこで、お酢を入れるのです。
産膜性酵母は、酸に弱いので、お酢を入れると産膜性酵母の発生を抑えることができます。
お酢を入れなくても大丈夫な場合もありますけど、少しギャンブル性が出てきます。
確実に成功させるためには、お酢を入れた方がいいですよ。
オイルコーティングされてないレーズン。
レーズンの表面に酢酸菌が付いているので、これを入れる事で酢酸発酵が始まります。
レーズンの種類は問いませんが、オイルコーティングされてないものを使ってください。
ワインビネガーを仕込む
大きめのタッパーに、酸化防止剤不使用ワイン・お酢・オイルコーテイングされてないレーズンを入れて蓋をします。
酢酸発酵には酸素が必要なので、蓋は完全にピタッと閉めずに、かといって、虫や埃が入らないように、ほんの少し空気の通り道がある程度に閉めます。
また、酢酸発酵に適した温度は20〜30度くらいなので、冬なら暖かい所、夏なら涼しい所に置いておくといいです。
酢酸菌は、液の表面に浮いてコロニーを作って酢酸発酵を行うので、酸素と触れる表面積が広い方が発酵の効率が上がります。
だから大きめのタッパーに入れたのです。
また、混ぜたりすると浮いた酢酸菌のコロニーが壊れるので、なるべく動かさないように置いておきます。
仕込んでから2日後
ちょっと様子を見てみます。
まずは、蓋を開けて匂いを嗅ぎ、次にスプーンですくって少し味見します。
酢酸発酵が進んでいるかどうか、匂いと味で判断します。
酢酸発酵が進んでくると、ワインのアルコールが酢酸に変わっていくので、アルコールの香りが弱まり、酢の酸味が増してきます。
この時は、少し酢酸発酵が進んでいると感じました。
さらに1日後(仕込んでから3日後)
また同じように匂いと味で発酵の進み具合を確認します。
順調に発酵が進んでる感じです。
さらに2日後(仕込んでから5日後)
匂いと味を見て、十分に酸っぱくなっていたので、これで完成と判断し、ガラス瓶に移し替えました。
そして、ユーチューブ用に完成した酢を試飲するところを撮影しました。
確かに酸っぱかったのですが、飲み終わってしばらくして、ちょっと酔っ払いました。
酔うほどでも無いですが、ほんの少しポワーンとお酒を飲んだ感覚になったんですよ。
それでやっとアルコールが残ってる事に気づきました。
アルコールが残っているという事は、お酢は未完成という事です。
そこで、酢酸発酵のやり直しです。
ボトルに入れたワインビネガーを、またタッパーに戻します。
このワインビネガーはすでに酢酸菌が生きてるんで、このまま蓋をして置いておくだけで、また酢酸発酵が進みます。
3日経過(トータル8日間経過)
また味見してみると、めっちゃ酸っぱくなってます。
この自分がめっちゃ酸っぱいと思った感覚が、本当に正しいのかどうかを、ミツカンの酢をちょっと飲んでみて、確かめてみました。
ミツカンの酢の方が酸味が弱く感じました。
ミツカンの酢より酸っぱくなってるという事は、バリバリのワインビネガーの完成です。
という事で、ボトルに移し替えます。
赤ワインビネガーの完成
これで正真正銘のワインビネガーの完成です。
これはミツカンの穀物酢よりも酸っぱく濃厚で旨味のあるお酢になっています。
ワインっぽい味がしますが、多分アルコールはもう無いと思います。
こんなに美味しくできたから、せっかくだから、この赤ワインビネガーを使って、ドレッシングを作りました。
赤ワインビネガードレッシング
【赤ワインビネガードレッシングの材料】
赤ワインビネガー 50g
オリーブオイル 100g
ディジョンマスタード 10g
塩 5g
コショウ 適量
ボウルに赤ワインビネガー・オリーブオイル・塩・コショウを入れます。
ディジョンマスタードを入れて混ぜます。
蜂蜜が入ってた容器にドレッシングを入れました。
蜂蜜が入ってた容器は、注ぎ口が垂れないようにできているので、ドレッシングにちょうどいいです。
あと、振りやすいです。
これで赤ワインビネガーを使ったドレッシングが完成しました。
サラダにかけていただきます。
レタスをちぎってとプチトマトを飾っただけのシンプルなサラダです。
ほんのりワインっぽい味のするドレッシングです。
オリーブオイルの香りがピリリと効いてますが、ワインビネガーはそれに負けずに主張しています。
美味しいです。
総括
今回はアルコール11%のワインに酢を混ぜて仕込みました。
今までは、水を足してお酒を10%未満に薄めたり、最初から10%未満のお酒で仕込むレシピを紹介してたのですが、11%で仕込んでみたらやっぱり酸味の強い酢になりました。
アルコールが酢酸の原料になるから、アルコール度数が高いと酸味も強くなるのです。
ミツカンの穀物酢よりも酸っぱかったです。
ミツカンの穀物酢は酸度4.2%です。
酸度を図る術は無いんで、自分の感覚を頼りに判断しますけど、この酸っぱさなら、酸度5%以上あると思います。
アルコール11%のワインで仕込むと、ミツカンの穀物酢よりも酸っぱくなるのが正解と覚えておいてください。
ところで、
前回の白ワインビネガーは、完成までに45日もかかりました。
その時に、レーズンに付いてる酢酸菌は、酢酸発酵のスピードが遅いと言いましたけど、今回は、同じレーズンを使って、5日発酵と追加で3日発酵させて、トータル8日で完成しました。
発酵のスピードが遅いっていうのは間違いでした。
何故、発酵の日数にこれほどの差が出たのかは、わかりません。
酢酸菌って奥が深いんですよ。
酢酸菌についての論文とか専門書とか読んで勉強してますが、本当に酢酸菌は奥が深いです。
お酢作りに活かせる情報があればまたご紹介したいと思います。
動画で説明
動画ではオトコ中村が出演して語って、また実際にお酢を試飲しています。
ブログでは表現できない動画ならではの表現もありますから、併せてご覧ください。