ビール類の酒税が統一されるみたいです
ビール類の酒税一本化は32年度から、5年程度3段階で 政府・与党調整 消費者やメーカーに配慮(産経ニュース)
ニュースの内容は、要するに、現在ビール類の350ml缶あたりの税が、ビールは77円、発泡酒は47円、第3のビールが28円というのを、平成32年度から5年ほどかけて55円に統一する。
それから、ビールの定義を見直すという事です。
普通のビールは安くなり、発泡酒と第3のビールは値上げになるという事は分かりますが、それって、どういう意味でしょうか?
ビールの定義を見直す事についての説明は省きます。
ビールが安くなるのはありがたいけど、安さが魅力である第3のビールが高くなるのは困りますね。
しかし、大きな視点で見ると、現在の税制のおかげで、メーカーが味よりも価格を優先するなど商品開発に歪みが生じるために、国際的なビールでの競争力が弱まる恐れがあります。
確かに、こういった税制の歪みは是正していくべきでしょう。
ビール類の税が55円に統一されると、安い第3のビールを飲んでいる消費者は、安くなったビールも飲むでしょうけど、もっと安いチューハイの方にシフトしていくのではないでしょうか。
そんな事を思っていると、こんなニュースが…
日本酒減税、ワイン増税、35円に35年度統一(産経ニュース)
こちらの内容は、要するに、現在350mlあたりの税が、日本酒は42円、ワインは28円、チューハイが28円というのを、平成32年度と35年度の2回に分けて35円に統一するという事です。
日本酒は少し安くなり、ワインとチューハイは少し高くなります。
日本酒とワインについては、ビール類と土俵が違うので説明は省きますが、まあ要するに、安いチューハイを飲んでいる消費者にとっては増税ですね。
しかし安いチューハイは、醸造アルコールや香料、人工甘味料などが主原料で、はっきり言って、ろくでもない原材料で作られてますから、だから安いのですが、メーカーがこういったジャンルの商品開発に力を入れるよりも、品質を重視した商品開発をしてくれる事は歓迎です。
以上を分かりやすくまとめてみました。
ビールだけが値下がりで、他は値上がりという事がわかります。
近年は、ビールの消費が減り、第3のビールやチューハイ類の消費が増える傾向にあるので、税収は増えると予想されます。
庶民の立場からするとやはり増税ですね。
何や、結局増税かい!
…というのが正直な感想です。
増税ではありますが、ビールに関しては減税なので、嬉しいような嬉しくないような気持ちです。
増税か減税かという議論を抜きにして
今までのように安いという理由だけで美味しくない第3のビールやチューハイを飲むという文化を蔓延させるよりも、高くても美味しいビールを飲むという文化を広めた方が、ビールという商品の国際的な競争力を高めるだけでなく、日本人の繊細な味覚を向上させ、日本の食品のブランド力を高め、しいては日本の国力を高める事につながるでしょう。
私が世界最高の品質だと思っている日本のクラフトビール業界にとっては、ビールの減税が、追い風となるでしょう。
なんていい事も書いてみましたが、そもそも日本ではビールにかかる税が高すぎるのです。
アメリカやドイツではビール350mlあたりの税は10円程度なんですよ。
日本のビール税が高すぎるために、メーカーが努力して安い税率でビールのように飲める発泡酒や第3のビールを開発したのに、それに増税するなんてひどいですね。
確かにそれはメーカーによる歪んだ商品開発だったかもしれませんが、その歪みを生じさせたのは高すぎるビール税だったのです。
税金を取らなければ国家がやっていけませんから、税金の事には文句は言いませんが、日本のビール税は世界最高水準です。
高すぎるビール税を回避する方法があります
自分で作ったビールを自分で飲んでも税金はかかりません。
法律では、個人がアルコール分1%以上の酒を作ってはいけない事になっていますが、アルコール分1%未満のビールなら誰でも作って飲む事ができるのです。
これは私が作ったビールです。
誰もが手作りで驚くほど美味しく作る事ができます。
こういったビールの作り方を紹介した記事は、以下をご覧ください。
手作りビール第3弾の結果は?
黒ビールを作ってみた(手作りビール第4弾)
などなど、興味のある方は ビールのカテゴリ にいろいろ書いてます。
これらの記事には、アルコール分1%を超えるビールの作り方も書いてますが、参考にするだけにとどめて、実際に作る場合はアルコール分1%未満で作ってくださいね。