辛子明太子、美味しいですよね。
初めて辛子明太子を食べた時の事を、今でも覚えています。
小学生の頃、父の友人であるKさんから土産としていただいたのです。
Kさんは、辛子明太子を温かいご飯と一緒に食べたら美味しい事、また、冷凍の明太子を半解凍して、シャリシャリの明太子シャーベットとして食べても、それまたオツである事を楽しそうに語ってくれました。
その話を聞き、期待に胸を膨らませながら人生初の辛子明太子を食べましたが、その味は、期待にバッチリ応えてくれたのはもちろん、当時の私には、相当にセンセーショナルな味でした。
子供の私にはちょっと辛かったですが、頑張って食べましたよ。
その辛さは、心地よい辛さを超えていましたが、それは大人へ近付く辛さ、自分は大人に近付いているんだという気が、辛さを心地よい刺激に変えてくれました。
さて、そんな辛子明太子ですが、意外と簡単に手作りできるのです。
1.辛子明太子の材料と作る工程
2.スケトウダラ(スケソウダラ)の子について
3.余談ですがスケトウダラとマダラの違い
4.辛子明太子の作り方
4-1.下漬け
4-2.調味液を仕込む
4-3.本漬け
4-4.3日経過
5.辛子明太子の完成
6.辛子明太子の料理を作る
6-1.明太子のほぐし方
6-2.明太子パスタの作り方
6-3.明太子オムレツの作り方
7.まとめ
辛子明太子の材料と作る工程
スケトウダラの子 7腹385g(今回仕込んだ量)
下漬け用塩 大さじ1くらい
◆調味液の材料
日本酒 2合(水でも可)
出汁用削り節 20gくらい
昆布 10cmくらい
濃い口醤油 大さじ1
薄口醤油 大さじ1
魚醤 大さじ1
唐辛子粉末 16g
塩 小さじ2
※魚醤がない場合は、醤油で代用可能です。
魚醤を手作りする方法は 魚醤の作り方、イワシと塩だけで熟成させて作る方法 をご覧ください。
◆あると便利なアイテム
ジッパー付きの袋(漬け込み用)
下漬けと調味液作り → 半日
本漬け → 3日
スケトウダラ(スケソウダラ)の子について
辛子明太子に使うスケトウダラ(スケソウダラ)の子、いわゆるタラコは(以下タラコと表記)12月から3月頃が旬です。
スケトウダラは、年間を通して水揚げされますが、12月から3月頃が旬なので、この季節ならスーパーに生のタラコを売っています。
無ければ店員さんに聞いてみましょう。
また、よくスーパーで鱈(タラ)の切り身を売っているのを見ますが、あれは真鱈(マダラ)の身で、スケトウダラの身ではありません。
余談ですがスケトウダラとマダラの違い
スケトウダラとマダラについて、混同してる人が多いので、説明します。
解りやすいようにと思い、スケトウダラについては青文字、マダラについては赤文字で表示しています。
スケトウダラという魚の大きさは、40~50cmくらい。
マダラは1mを超えます。
スケトウダラの身は、ほとんどがカマボコなどの加工品に使われます。
私の住む京都のスーパーでは、生のスケトウダラの身は、全くと言っていいほど売ってません。
また、マクドナルドのフィレオフィッシュにはスケトウダラの身が使われています。
マダラの切り身は、1年中スーパーに売ってます。
冬が旬なので、夏に売っているの切り身は、ほとんどが冷凍で甘塩の輸入物です。
私の住む京都のスーパーでは、冬でも冷凍で甘塩の輸入物が多く、国産で生の切り身は、あまり売ってなく、ちょっと高価です。
スケトウダラの子はタラコで、これで辛子明太子を作ります。
マダラの子は、タラコよりもっと大きく、「真子」または「真鱈子」と呼ばれ、あまり珍重されてませんが煮付けにした真鱈子煮は美味しく、これまた私の好物なのです。
辛子明太子の作り方
余談が長くなりましたが、それでは辛子明太子を作ってみましょう。
下漬け
生のタラコに塩を振って冷蔵庫で一晩置いておきます。
調味液を仕込む
日本酒(又は水)に昆布と削り節を入れ、5分くらい沸騰させて、しっかりと出汁を取ります。
出汁を濾しますが、昆布はタラコと一緒に漬けるので取り除かずに、再び使います。
出汁が熱いうちに醤油・魚醤・唐辛子粉末・塩を入れます。
今回使った唐辛子粉末はこちら。
ハウスの一味唐辛子。
これを一瓶丸ごと入れました。
全ての材料が入った調味液です。
この時点でちょっと味見してみました。
ほんの1滴舐めただけですが、口から火を吹く辛さで、味は分かりませんでした。
味見で、とにかく辛いという事だけがわかりました。
本漬け
キッチンペーパーでタラコの余分な水分をふき取ります。
あまり水分は出てなかったので、この工程は省略しても良さそうです。
ジッパー付の袋に入れます。
ジッパー付の袋でなくても、タラコの形が崩れないように収納できるなら、どんな容器でも大丈夫です。
ガラス製のタッパーなんかも良いと思います。
調味液と昆布も一緒に入れて、ジッパーを閉じます。
このまま冷蔵庫で3日間漬けます。
3日経過
これで完成です。
3日間漬けるだけ、簡単でしょ。
3日で完成ですが、5~7日くらい漬けたら、本当に食べごろとなります。
辛子明太子の完成
自家製辛子明太子です。
一緒に漬けた昆布も刻んでいただきます。
まず、明太子の色が薄いのに気がつきました。
市販の明太子は着色してあるのですね。
色はともかく、お味はどうなっているのでしょうか?
辛いです。
辛さは、後からじわじわ来ると思ってたのですが、これは最初からガツンと来る辛さです。
そして、しっかり取った出汁に漬けたので、出汁の香りを感じ、自然な旨味が広がります。
美味しいです!!
昆布も同様に辛く、また明太子の味が浸み込んで美味しいです。
温かいご飯と一緒にいただきます。
最高!
たまりません。
幸せです。
言葉が出ません。
辛子明太子の料理を作る
めでたく美味しい辛子明太子が出来たので、これを使っていろいろな料理を作ってみましょう。
明太子のほぐし方
辛子明太子の料理を作るにあたって、まずは明太子のほぐし方から解説します。
まな板の上で、明太子を縦に真っ二つに切り目を入れます。
この時、上部の皮だけを切ります。
下部の皮は切りません。
包丁を右と左にしごきます。
すると、皮は、まな板にへばり付いたまま、中身だけが取れます。
真ん中に皮、右と左に中身という具合になりました。
残った皮は、捨てずにツマミ食いなどしたら良いでしょう。
明太子スパゲティの作り方
私は、グルテンフリー生活をしてるので、小麦粉製品は食べませんが、明太子の料理と言えば、パスタを外す事はできません。
私の場合、グルテンフリー生活と言っても、厳格なグルテンフリーではないので、たまには食べるのです。
スパゲティ 200g
明太子 40g
バター 40g
うす口醤油 小さじ2
明太子を漬けた調味液 小さじ2(無くても良い)
好みの菜っ葉 適量(無くても良い)
刻み海苔 適量(無くても良い)
まず、鍋に湯を沸かしながら、バター・うす口醤油・調味液をボウルに入れておきます。
スパゲティを茹でます。
スパゲティを茹でている鍋の上にボウルを置いて、蒸気の熱でバターを溶かします。
鍋の大きさより、ボウルが小さければ、鍋の中にボウルが落ちるので、この方法は使えません。
また、ボウルが鍋よりも、ほんの少しだけ大きい程度なら、ボウル全体が熱くなり素手でボウルを持てないのでミトンが必要です。
バターが溶けたら混ぜておきます。
混ざったらボウルを別の場所に移動させておいた方が良いでしょう。
ボウルを上に置いたままだと、鍋の中身が見えませんから、ふきこぼれる恐れもあります。
あ、そういえば、緑色の野菜を準備するのを忘れてました。
冷蔵庫にチンゲン菜があったので、適当に切りました。
スパゲティが茹で上がる10秒前にチンゲン菜を鍋に放り込みます。
10秒経てば、スパゲティと一緒にザルで湯を切ります。
そうすると、チンゲン菜を10秒茹でてスパゲティと混ぜた事になります。
この方法は、手間が省けて一石二鳥のように見えますが、チンゲン菜に味が付かないので、完成品の味はちょっと落ちます。
菜っ葉は、事前に茹でてギュッと搾って、下味をつけてからパスタに混ぜる方が、より美味しいでしょう。
美味しく作るならそうすべきです。
湯を切ったらボウルに入れて混ぜ、盛り付け、刻み海苔を振ったら完成です。
自家製明太子の明太子スパゲティー。
色が薄いですね。
市販の明太子パスタは、着色されてるのですね。
味は絶品です!!
よく考えると化学調味料不使用の明太子パスタなんて珍しいですね。
これは、本当の美味しさです。
家族にも好評でした。
明太子オムレツの作り方
卵 2個
塩 一つまみ
明太子 20g
マヨネーズ 20g
炒め油 大さじ1くらい
ほぐした明太子とマヨネーズを混ぜます。
この明太子マヨネーズは、野菜に付けても美味しいですし、鶏肉に付けても美味しいですし、パンに付けても、他にも、あらゆる料理に使える調味料ですので、レパートリーに入れとくといいですよ。
卵を割って、塩を一つまみ入れて溶いておきます。
十分に熱したフライパンに油をしき、卵を入れて、サッと混ぜます。
十分に熱したと言うのは、強火で1分くらい予熱した状態です。
真ん中に明太子マヨネーズを入れて、包むようにオムレツの形に成型します。
オムレツは手早く作らないといけません。
モタモタすると、卵に火が通り過ぎたり、焦げたりします。
作っている最中に撮影なんかしている余裕はありません。
スクランブルエッグ?の完成。
あれ!?
オムレツを作ったはずなのに、ぐちゃっと潰れてスクランブルエッグになってしまった。
あちゃー。
作っている最中に撮影なんかするからです。
オムレツは手早く全神経を集中して作らなければいけません。
それならば、途中撮影しないで再挑戦だ!
あまり美しくありませんが、一応、オムレツの形になりました。
明太子オムレツです。
明太子マヨネーズと半熟卵が混ざって中にトローリとした状態で閉じ込められてます。
それをトロっといただきます。
めちゃくちゃ美味しいです!!
ビールを一気飲みするかの如く、オムレツを口の中に流し込んでました。
そして、気が付けば、食べ終わった皿が目の前にあったという結末。
これも家族に好評でした。
まとめ
- 辛子明太子に使うのは、スケトウダラの子。12月から3月頃が旬でスーパーでも手に入る。
- スケトウダラとマダラは、仲間だが違う魚。
- 辛子明太子は、調味液に3日間漬けるだけでできる。意外と簡単。
- 辛子明太子を手作りすると、やはり美味しい。
- 手作りした辛子明太子で料理を作ると、それも美味しい。
本当に漬けるだけで出来るので簡単です。
そして、食べた時の喜びは格別です。
ハードル低いと思うので、皆様も挑戦してみてください。