
コンビニのおにぎりが腐りにくいというのは
本当か検証してみた
コンビニのおにぎりが腐りにくいという話は本当なのでしょうか?
私が手作りしたおにぎりと、セブン・ファミマ・ローソンのおにぎりを比較して検証してみました。
おにぎりの具材は梅で統一しています。
では、実験の模様をご覧ください。
【目次】
1.実験の仕込み開始
2.コンビニのおにぎりを買ってくる
3.実験に使ったおにりぎについてのデータ
4.表記されている添加物について
5.21時間後
6.31時間後
7.44時間後
8.55時間後(2日と7時間後)
9.69時間後(2日と21時間後)
10.76時間後(3日と4時間後)
11.79時間後(3日と7時間後)
12.82時間後(3日と10時間後)
13.85時間後(3日と13時間後)
14.93時間後(3日と21時間後)
15.実験結果
16.実験期間の気温について
17.原材料についてお客様相談室に問い合わせた
17ー1.セブンのお客様相談室
17ー2.ファミマのお客様相談室
17ー3.ローソンのお客様相談室
18.ビタミンB1について調べてみた
19.まとめ
20.動画で説明
実験の仕込み開始
実験材料の1つである手作りおにぎりを準備します。
なるべくおにぎり工場の環境に近づけるために、素手で握らずに、おにぎり器で作ります。
梅干は私の手作りです。
塩漬けした梅を天日干しして、赤紫蘇と一緒に漬けたものです。
材料は梅と塩と赤紫蘇の3つだけです。
できたおにぎりの表面に塩をパラパラと振りかけて、ラップを被せて冷蔵庫に入れました。
コンビニのおにぎりは18〜20℃に温度管理されて売られてるようです。
この日は最高気温が35℃近くまで上がりましたから、温度管理が適切でないので、粗熱が取れた段階で、とりあえず一旦冷蔵庫に入れました。
では、ここからコンビニにおにぎりを買いに行ってきます。
コンビニのおにぎりを買ってくる
まずは、これファミマの「たたき梅紀州南高梅」です。
原材料は、「ご飯、調味梅肉、海苔(国産)食塩、酸味料、ビタミンB1」
消費期限は9月3日午後10時です。
製造時刻までは分かりませんが、コンビニ業界では、いろいろ違いはあるでしょうけど、製造から24時間後を消費期限としていると仮定して、今回の実験では消費期限の24時間前を製造時刻とします。
すると、これは9月2日の午後10時頃に作られた事になります。
この実験は9月3日のお昼11時頃にやってるので、作られてから13時間くらい経ったものと考えられます。
おにぎりの包みを開きます。
海苔は今回の実験では使わないので、また何か別の料理に使う事にします。
素手で触らないように、ビニール手袋をはめて、袋に入れ、袋の口を軽く縛りました。
そして、中身が何かわかるようにメモを貼り付けました。
次は、ローソンの「熟成紀州南高梅」です。
原材料は「塩飯、しそ入り練り梅、のり(国産)ビタミンB1」
消費期限は9月4日の午前5時です。
製造時刻は9月3日の午前5時と推測されます。
なので、作られてから6時間経ったものと考えられます。
次は、セブンイレブンの「京都8代目儀兵衛熟成仕立て紀州南高梅」です。
原材料は「塩飯(国産米使用)調味梅干、海苔(国産)」
消費期限は9月4日午後4時。
ここで、これは消費期限の24時間前に製造したというルールが通用しない事がわかりました。
もしそのルールを適用したならば
消費期限は「9月4日午後4時」なので
製造時刻は「9月3日午後4時」となります。
実験時の時刻は「9月3日午前11時」です。
実験時刻の5時間後に完成するおにぎりをすでに使ってる事になります。
むちゃくちゃですね。
セブンは消費期限までの時間を24時間より長く設定してる事が確実になりました。
というわけで、セブンのおにぎりの製造時刻は不明という事で実験を進めます。
手作りのおにぎりは製造してすぐに冷蔵庫に入れ、3時間後に出して袋に入れました。
これで4種類のおにぎりが出揃いました。
これを常温で放置します。
そして、これらがどれくらい腐りにくいのかを確かめます。
実験に使ったおにりぎについてのデータ
ここで、実験に使ったおにぎりについておさらいします。
それぞれのおにぎりの、作ってからの時間ですが、セブンは不明です。
ファミマは推定で13時間たってます。
手作りは3時間です。
とりあえずファミマと手作りで10時間差があります。
この10時間差は、コンビのおにぎりは実験開始までは清潔な状態で維持されていたはずで、手作りのおにぎりは冷蔵保存されていました。
実験は外気に触れさせてから袋に詰め替えて、夏に常温で置きますから、ここからヨーイドンと始まると考えます。
だから、この時間差はほとんど誤差のようなものだと考えます。
また、表示されている添加物についてですが、セブンのおにぎりは、添加物は表示されていません。

塩飯、調味梅干、海苔と記載されてます。
塩飯の中に塩とご飯以外の原材料が入ってると考えられます。
調味梅干も、梅・塩・赤紫蘇、以外に何か入ってるでしょう。
原材料の表記はこれでは不完全ですが、法的にはOKなので、文句が言えません。
これはお客様相談室に質問します。
その事については後述します。

ファミマは添加物に酸味料とV.B.1と表記されています。
V.B.1とはビタミンB1の事です。
セブンに比べると良心的な表記ではあります。
調味梅肉には何が入ってるのか分かりません。
酸味料は何が使われているのか分かりません。
さらに細かいことを言うと、ご飯という表記も「お米・水」意外に何が入ってるのか分かりません。懐疑的な見方をすると、そこに知られたくない原材料を混ぜているのではないかという見方もできますが、考えすぎかもしれません。
一応、お客様相談室に問い合わせしてます。
その事については後述します。

ローソンのおにぎりについても、塩飯、しそ入り練り梅についてはもっと詳しい情報が欲しいと感じます。
これには、ファミマと同様にビタミンB1が入ってます。
ビタミンB1についてはまた後述しますが、ビタミンB1と表記してあると、消費者も「なんかいいもん入ってるな」と好意的に感じてくれるでしょう。

そして、手作りにはもちろん添加物は入ってません。
塩と梅干しに防腐効果があるから、それだけで結構長持ちしますよ。
表記されている添加物について
酸味料は保存効果を高めます。
味も良くなります。
売る立場としては是非とも入れておきたいと思います。
しかし、原材料の表記は「酸味料」です。
「お酢」又は「酢酸」や、「クエン酸」と表記されてたら、納得できます。
しかし「酸味料」という表記だと何か分からないので、物足りないです。
ビタミンB1が何故入ってるかというと、補助的に品質保持の役割が期待できるみたいです。
栄養補助的に入ってるという考えもあります。
人は白米ばかりを食べるとビタミンB1が不足します。
日露戦争の時、兵隊さんは1日6合もの白米を食べる事ができました。
そして、おかずは漬物くらいしかありませんでした。
当時はそれが贅沢だったようですが、ほとんど白米だけを食べてたようです。
そのためにビタミンB1不足で脚気になって2万8千人もの兵隊さんがそれで亡くなりました。
人は白米ばかり食べていたらビタミンB1不足で死んでしまうのです。
今では信じられませんが、当時はそれが分かりませんでした。
当時の医学では食事には問題ないとされていて、ビタミンB1を含む麦飯にすべきだと主張する人も居たようですが、却下されたそうです。
今思うととても残念な事に思えますが、当時はそれがわからなかったのです。
話は脱線しましたが、白米を主食とする日本人にとってビタミンB1は大切な栄養素です。
だから、白米にビタミンB1を添加するのは重要です。
しかし、コンビニのおにぎりに、とても親切心だけでコストをかけてまでビタミンB1を入れるなんてとうてい思えません。
きっと品質保持のために入れてるのでしょう。
ビタミンB1については後述します。
というわけで、実験スタートです。
21時間後
この日の最高気温は34.9℃でした。
まだ全く大丈夫そうです。
セブンのおにぎりは、消費期限内です。
消費期限の9時間前です。
大丈夫に決まってます。
31時間後
全てのおにぎりの消費期限を過ぎています。
見た目だけでなく、袋を開けて匂いも確認しましたが、どれもまったく腐ってる様子はありませんでした。
44時間後
見た目は全てOKです。
匂いも全てOKです。
箸で少し取り出して味も確認しましたが、全て腐ってるような味はなく大丈夫でした。
55時間後(2日と7時間後)
手作りです。
おっと、色が変わってます。
匂いを嗅いてみるとヤバいご飯の匂いがしてます。
これはもうダメです。
手作りは、55時間でアウトになりました。
セブン・ファミマ・ローソンの3種は、見た目大丈夫、匂い大丈夫、味大丈夫と、3拍子揃っています。
残る3つでの争いになりました。
69時間後(2日と21時間後)
ローソンです。
最初に表面を見た時は、大丈夫かと思いました。
しかし、裏返してみたら、黒い部分が発生してるのに気づきました。
匂いは大丈夫だったのですが、これはどう見てもアウトです。
ローソンは69時間でアウトになりました。
セブンとファミマは、見た目大丈夫、匂い大丈夫、味大丈夫と、3拍子揃いました。
76時間後(3日と4時間後)
セブンです。
見た目は大丈夫です!
匂いチェックもOKです!
味もOKです!
ファミマです。
見た目OK!
匂いチェックOK!
味チェックOK!
まだまだセブンとファミマの2強の争いが続きますよ。
79時間後(3日と7時間後)
セブンです。
見た目は、表と裏を確認しましたが大丈夫です。
側面を見てみましょう。
あれ?
匂いは大丈夫ですけど。
黒い細かな点々が発生しています。
これはダメですね。
セブンは79時間で脱落しました。
ファミマは見た目は表も裏も側面も大丈夫でした。
匂いチェックもOK!
味チェックもOK!
普通のおにぎりの味です。
82時間後(3日と10時間後)
味見し過ぎてボロボロになってしまいましたけど、見た目には腐ってるようには見えません。
匂いは大丈夫です。
味もやはり大丈夫です。
普通のおにぎりの味してます。
勝負は付いてますけどファミマのおにぎりはまだまだ記録更新を続けています。
85時間後(3日と13時間後)
よーく見てみましたけど、見た目は大丈夫です。
そして、匂い、味、共に大丈夫です。
普通のおにぎりの匂いと味です。
ファミマのおにぎりは、まだまだ単独で記録更新を続けています。
93時間後(3日と21時間後)
おや?
様子が変です。
袋が光を反射して分かりにくいですよね。
この通り、とうとうダメになりました。
匂いは大丈夫ですが、これは明らかにダメですね。
というわけで、実験終了です!
実験結果
手作りは55時間で腐り始めました。
ローソンは69時間。
セブンは79時間。
ファミマは93時間で腐ってる事に気づきました。
この結果をどう捉えるかは読者の皆様にお任せします。
実験期間の気温について
これが実験開始から6時間おきの気温の変化です。
この気温であれだけ長持ちしたら十分な防腐効果だと思います。
原材料についてお客様相談室に問い合わせた
原材料の表記だけでは何が入ってるのか分からないので、お客様相談室に問い合わせました。
お客様相談室には入力フォームがありまして、問い合わせ内容だけでなく、住所と名前などを入力する必要があります。
私の身分を明らかにしたうえで、おにぎりの原材料を明らかにしてほしいと言うわけですから、各社答えないわけにはいきませんよね。
セブンのお客様相談室
私がセブンイレブンへ投げかけた質問内容

原材料は「塩飯(国産米使用)調味梅干、海苔(国産)」と書いてありますが、「塩飯」と「調味梅干」には何が入ってますか?
と、だいたいこんな内容です。
セブンイレブンからの回答から抜粋
「塩飯」の原材料は、うるち米、食塩、調味酢、植物油脂となります。
家庭ではおにぎりを作る際に手水を付け、ご飯がつかないようにしますが、工場ではおにぎりの製造を機械で行っております。
そのため、手水の代わりにご飯を炊く際にごく少量の油を使用して製造しております。「調味梅干し」の原材料は、梅、漬け原材料(食塩、還元水あめ、醸造酢、でん粉、
梅酢、三温糖、しそ液、調味酢)となります。なお、商品規格は断りなく変わります。
そのため使用する原材料も変わりますのでご理解くださいますようお願い申し上げます。
との事です。
「塩飯」の原材料の調味酢って何入れてるんや?と思いますね。
また「調味梅干し」の原材料の漬け原材料にも調味酢とあります。
塩飯に入ってる調味酢と調味梅干しに入ってる調味酢は同じものなのでしょうか?
また疑問が湧いてきました。
懐疑的な見方をすると、調味酢の中にソルビン酸などの防腐剤を入れてるのではないかと見ることもできます。
そうでなければいいのですが。
回答としては物足りないです。
ファミマのお客様相談室
私がファミマに投げかけた質問内容

原材料は「ご飯、調味梅肉、海苔(国産)食塩、酸味料、ビタミンB1」と書いてありますが、
ご飯、調味梅肉の原材料は何?
酸味量は何?
だいたいこんな内容でした。
ファミマからの回答抜粋
調味梅肉:紀州産のたたき梅や梅肉を、水あめや梅酢などで調味加工しております。
酸味料 :調味梅肉に含まれる、クエン酸です。
ごはん :ごはんの品質を維持するため、炊飯時に少量の油や酢等も使用しております。
との事です。
調味梅肉に「梅酢など」で調味加工してるそうですが、「梅酢など」という事は梅酢以外にも入ってるという事ですよね。
ごはんには「酢等」も使用してるそうですが、「酢等」という事は酢以外も使用してるという事ですよね。
懐疑的な見方をすると、何か知られたくない物を入れてるのではないかという見方もできるかと思います。
回答としては物足りません。
ローソンのお客様相談室
ローソンへの質問内容

「塩飯、しそ入り練り梅、のり(国産)ビタミンB1」と書いてあるけど「塩飯」と「しそ入り練り梅」には何が入ってるの?
ローソンからの回答抜粋
サーマル表記している内容以外の原材料についての詳細情報は非開示とさせていただきます。
との事です。
潔い!
私の質問には答えてくれませんでしたが、この回答に悪い印象は感じませんでした。
だってセブンやファミマの回答は答えてるようで答えてません。
まるで政治家の説明を聞いてるみたいです。
それに比べるとハッキリ非開示と言われる方が分かりやすいです。
ビタミンB1について調べてみた
原材料にV.B.1と書かれているのはビタミンB1で、品質保持のために入ってるという事はすでに述べましたが、もう少し詳しく知りたいのでAIに聞いてみました。
その答えが以下です。

◆AIによる概要
原材料に「V.B.1」や「ビタミンB1」と表示される成分には、チアミン塩酸塩とチアミンラウリル硫酸塩のほか、チアミン硝酸塩、チアミンセチル硫酸塩などがあります。チアミンラウリル硫酸塩はビタミンB1の一種であり、防腐効果が高いため、梅干しや即席めんなどの日持ち向上剤として使用されることがあります。
V.B.1 には複数の成分が含まれます
チアミン塩酸塩:最も一般的なチアミン(ビタミンB1)であり、エネルギー代謝を助けます。
チアミンラウリル硫酸塩:チアミン塩酸塩と同様にビタミンB1としての栄養強化のほか、防腐効果や日持ち向上剤としても用いられます。
その他の成分:チアミン硝酸塩、チアミンセチル硫酸塩など、いくつかのチアミン誘導体が「V.B.1」や「ビタミンB1」として使用されます。
それぞれの用途
栄養強化剤として:多くの食品でビタミンB1の栄養を補うために使用されます。
日持ち向上剤として:抗菌作用があるチアミンラウリル硫酸塩などは、食品の腐敗を防ぎ、長期保存を可能にするために添加されます。
注意点
「V.B.1」はビタミンB1そのものだけでなく、その誘導体(類似物質)も含まれることがあります。
チアミンラウリル硫酸塩は、防腐目的で添加されることがあり、見た目はビタミンB1が強化されている製品のように見えますが、その主たる目的は保存性の向上です。
大量に摂取した場合に悪影響が出る可能性があるため、注意が必要です。
チアミンという物質がビタミンB1です。
チアミンにラウリル硫酸がくっ付いていたら「チアミン+ラウリル硫酸=チアミンラウリル硫酸塩」というわけです。
チアミンにくっ付いてるものまでひっくるめてビタミンB1と表記していいというルールなのです。
チアミンに何がくっ付いてるかによって人体への影響は変わります。
チアミンラウリル硫酸塩をビタミンB1と表記してもいいなんて、かなり乱暴だと思います。
演劇のチラシに中山美穂が出演すると書かれていて、実際は吉本の中山美穂が出てくるみたいなもんですよ。
あれはギャグだから笑って済まされますけど、ビタミンB1にギャグの要素はありません。
普通の人はビタミンB1と書かれていたら「何か身体に良いものが入ってるな。」と思うだろうから、原材料を見ても騙されてしまいます。
やはり手作りが1番です。
まとめ
- 手作りのおにぎりが最も早く腐った。
- ファミマのおにぎりが最も長持ちした。
- おにぎりの原材料の表記だけでは何が入ってるのかあまり分からない。
- お客様相談室に問い合わせても原材料についてハッキリ分からない。
- 原材料にビタミンB1と記載されていても防腐剤の可能性がある。
- やはり手作りが1番。
動画で説明
動画では私が実演しております。
動画版はものすごく反響がありまして、25万回以上再生されコメントも750以上いただいてます。
そしてコメントは賛否両論入り乱れております。
動画でしか表現できない事もあるので併せてご覧ください。