誰でもできる味噌の作り方
(自家製味噌は最高だから一度作ってみよう!)
手作りの味噌は格別ですよ。
上手い下手とかありません。誰でも手作りすれば美味しくできます。
おかげで我が家では味噌は手作りするのが当たり前になりました。
発酵食品初心者の方でも、カビを生やさないように、美味しく作れるようにご説明いたします。
では、作っていきましょう。
【目次】
1.味噌作りの流れ
2.味噌の材料
3.浸漬
4.大豆を茹でる
4ー1.1時間後
5.麹の塩きり
6.大豆の茹で完了
7.大豆を潰す
8.大豆と麹を混ぜる
9.熟成容器に詰める
10.味噌表面のカビ予防について
11.熟成発酵
12.天地返しについて
13.昨年仕込んだ味噌
14.自家製味噌で作る油揚げと白菜の味噌汁
15.自家製味噌の味噌汁をいただく
16.まとめ
17.『おまけ』当ブログ最初の記事
18.動画で説明
味噌作りの流れ
①浸漬 6時間
大豆を水に浸けて水分を吸わせます。
所要時間は、およそ6時間です。
②大豆を茹でる 3時間
大豆を茹でて柔らかくします。
所要時間は、およそ3時間ですが圧力鍋を使えば短縮できます。
③大豆を潰す 1時間
柔らかくなった大豆を潰します。
フープロなどの道具を使えば時間短縮可能です。
④大豆と麹を混ぜる 15分
全ての味噌の材料を混ぜます。
⑤熟成発酵 半年
半年以上放置します。
ここを短縮しても良いことはありません。
じっくり待ちます。
⑥完成
このような流れになります。
味噌の材料
【味噌の材料】(一般的な量)
大豆 1kg
米麹 1kg
塩 400g
この分量で、4kgくらいの味噌になります。
一般の家庭で作るのに標準的な分量ですけど、例えば4人家族が毎日味噌汁を飲んだら3~4ヶ月で味噌が無くなるぐらいの量です。
浸漬
まずは、大豆を水洗いします。
これは、水が泡立つくらい大豆の表面に何か付いてます。
商品によって、洗う必要のないくらい綺麗な大豆もありますよ。
商品によって違います。
この大豆は、ちゃんと洗って置いた方が良さそうです。
洗ったら、鍋に入れて、水をたっぷり注ぎます。
これで1晩置いて、大豆に水分を吸わせます。
味噌を作るのはたいてい冬ですから、冬だったら何も気にせずに一晩置いておけば大丈夫です。
これがもし夏だったら一晩水に浸けておいたら腐り始める事もあります。
夏なら腐敗防止のためにお酢を100mlくらい入れておくといいです。
この段階でお酢を入れても、完成した味噌が酸っぱくなる心配は全くありません。
1晩置きました。
このように浸けた直後と1晩浸けた後では、大豆の様子が全く違いますね。
倍くらいに膨らんでいます。
大豆を茹でる
火にかけます。
お湯の温度が上がってくるにつれて、まだ沸騰してないのに、こんなにアクがでてきました。
一旦これを取り除きます。
沸騰してきました。
鍋から溢れんばかりにアクが出てきました。
アクをすくい取ります。
しばらく沸騰させてある程度アクを出して、もうあまりアクが出なくなるまで茹でます。
一旦、茹でこぼします。
鍋にアクがこびり付いてるので、鍋を洗っておきます。
また大豆を鍋に入れて、水かお湯をたっぷり入れます。
また鍋をセットして火にかけます。
ここからは圧力鍋でもOKです。
圧力鍋だったら30分もあれば大豆が柔らかくなってるでしょう。
この鍋は、昔は圧力鍋だったのですが、圧力の蓋が故障して、メーカーに問い合わせたら、もう交換部品が無いとの事で、普通の鍋として使っているのです。
普通の鍋の場合は、沸騰したら蓋をして、軽く沸騰する程度の弱火で茹でます。
茹で時間は沸騰してから2時間くらいが目安です。
火加減や気温などによって変動します。
1時間後
1時間茹でました。
1粒取り出して、硬さをみてみます。
このように一旦小皿に取り出して、豆を冷ましてから、指で摘んで簡単に潰せたらOKです。
おっと!?
潰れずに飛んで行きました。
まだという事です。
麹の塩きり
冒頭の味噌作りの流れには書いてませんんが、豆を茹でてる間に、麹と塩を混ぜておきます。
大きな容器に米麹と塩を入れて混ぜておきます。
これを麹の塩きりと言います。
大豆の茹で完了
トータルで2時間茹でました。
指で潰れました。
もう少し柔らかければ、潰れる時に飛び散らないのですが、まあこれでいいでしょう。
もう少し柔らかく茹でた方がいいですが、もう待ってられないから次に進みます。
大豆を潰す
大豆をザルに取り出してお湯を切り、すり鉢に入れ、潰します。
これはすり鉢に入りきる量で、全体の5分の1の量です。
全体の5分の1の量という事は、この作業を5クール繰り返すという事です。
全ての大豆を潰しました。
この作業は、一人でやるよりも他の人を巻き込んで楽しくやる方がいいです。
我が家では、この方法で大豆を潰すのが最もマシな方法です。
一回だけ布袋に茹でた大豆を入れて叩いて潰すという方法でやった事があります。
その方法は、イマイチだったので、その一回きりで、またすり鉢で潰す方法に戻りました。
YouTube動画の方で視聴者の皆様から「ウチではこんな方法で潰してるよ。」というコメントをいただきました。
だいたい以下の方法のようです。
・フープロを使う
・ハンドミキサーを使う
・漬物袋に入れて踏む
もっと簡単に大豆を潰す方法をご存知の方はコメントで教えてくださいね。
大豆と麹を混ぜる
塩きりした麹と潰した大豆を混ぜます。
これが、一度に全て混ぜられるような大きな容器があれば、それで混ぜたらいいです。
ボウルでなくても、鍋でも樽でも食品を入れるのにふさわしい容器なら何でもいいです。
我が家にはそんなデカい容器は無いので、3クールに分けて混ぜます。
潰した大豆の3分の1と、塩きりした麹の3分の1をボウルに入れて混ぜます。
熟成容器に詰める
混ざったら、熟成容器に入れ、押さえつけて空気を抜きます。
グーで押さえるといいですよ。
よく味噌玉を作って投げ入れると空気が入らずに良いと聞きますが、私は普通に入れて押さえつけて空気を抜いてます。
3クール全て混ぜて、容器に入れました。
中に空気が残らないように押さえつけます。
端っこは指で押さえて空気を追い出します。
細かな気泡程度の空気なら気にしなくていいです。
あまり細かい事を気にしないのが味噌作りのコツです。
表面を平らにします。
表面にラップを被せて空気に触れないようにします。
空気に触れるとそこにカビが生えるからです。
容器の縁の方も指で押さえて空気を遮断します。
ここは丁寧に行なって損はありません。
ラップが表面に密着したら蓋を被せて熟成させます。
味噌表面のカビ予防について
味噌を熟成させていたら、夏になれば表面にカビが生える事があります。
画像は、表面にラップをしてるので、カビは全体に広がってませんが、ラップの端っこというか容器の縁のあたりは空気の入り込む隙があったために、少しカビが生えています。
ラップを剥がして、カビの部分を取り除けば、大丈夫です。
ラップをしてるので、この程度で済んでいるとも言えますが、やはりカビは全く生えないのが理想です。
多少のカビは取り除けばいので、気にしなくてもいいですが、全くカビを生やさずにできると気持ちの良いものです。
今では、私はカビを生やさずにラップを貼ることができるようになりました。
ラップの端っこ(容器の縁)のあたりを入念に押さえて密着させるのがコツです。
カビ予防のために、表面に塩をばら撒いておくという方法も聞きますが、表面に塩を撒くと、ラップが密着しないので、空気の通り道ができてカビが生える可能性が高まります。
仮に塩を撒いた上でラップをちゃんと密着させたとしても、表面の塩分濃度が高いのは最初だけで、次第に塩分は全体に馴染んで、だいたいどこも同じ塩分濃度になります。
だから、私は表面に塩を撒かずにラップを密着させます。
また、YouTubeの視聴者さんからいただいたコメントで、以下のようなカビ予防の方法もありました。
・酒粕で蓋をする。
・昆布をピッチリと敷き詰めて落とし蓋をして、重石を乗せる。
どちらも試した事はないですが、私の体験によると酒粕は、味噌よりもカビに強いのは確かです。
熟成発酵
このまま押し入れにでも入れておきます。
1・2月に仕込んだ場合、最低でも9月までは待ちます。
夏を越せば熟成発酵はグッとすすみますから、夏は越さなければいけません。
できれば10月まで待った方がもっと美味しくなりますよ。
天地返しについて
熟成途中で味噌をかき混ぜることを天地返しと言います。
仕込んでから3〜4ヶ月経った、6月や7月に天地返しをして空気に触れさせると味噌がおいしくなると言われています。
私は、天地返しは面倒なのでやりません。
やらなくても十分に美味しい味噌になりますよ。
私は15年以上味噌を仕込んでますけど、天地返しをしたから、よりおいしくなったと感じたことはありません。
とにかく暑い夏を越すと美味しくなりますよ。
10月までは待つと良いですが、我慢できなければ、9月になれば少し取り出して食べてみるといいです。
秋に蓋を開けたら、表面にカビが生えてる事がありますけど、その場合は、表面のカビの部分だけ取り除けば良いです。
中は大丈夫ですよ。
昨年仕込んだ味噌
これは1年前に仕込んだ味噌です。
今回のレシピの2倍の量で仕込みましたけど、もう樽の底に少しだけ残ってるという状態です。
左側の小さい容器に小出しにして使ってます。
小さい容器は冷蔵庫で保存してます。
大きい樽本体は、味噌の表面にラップをピタッと被せて常温で保存しています。
小出しにした味噌がなくなったら、本体から出して足して、本体はまた表面を平らにしてラップする、というのを繰り返してます。
自家製味噌で作る油揚げと白菜の味噌汁
では、自家製味噌で味噌汁を作ります。
お湯を沸かして、削り節で出汁をとります。
その間に油揚げと白菜を切っておきます。
そして、出しが取れました。
お出し、油揚げ、白菜、味噌をまず少しだけ入れて、白菜が柔らかくなるまで煮込みます。
白菜が柔らかくなったら、仕上げに味噌を溶かします。
お味噌汁が完成しました。
自家製味噌の味噌汁をいただく
いただきまーす。
うまいけど普通です。
だっていつもの味ですから。
ところで、2年前に味噌作りをサボった事がありました。
味噌を仕込まなかったのですから、当然ながら自家製味噌の在庫は無くなったので、市販の味噌を買いました。
市販の味噌もいろいろありますが、コンビニで売ってる安い出し入り味噌も買ったことがあります。
コンビニの安い味噌も、結構美味しかったです。
しかし、表面上だけ美味いというか、薄っぺらい旨さというか何と言ったらいのでしょうか。
一瞬美味いと思うけど、後味まで美味しさが残らないのです。
やはり化学調味料の美味しさですね。
毎日毎日既製品の安い味噌を繰り返し食べてたら。
だんだん嫌になって、手作りの味噌が恋しくなりました。
その時に、必ず毎年味噌を仕込むぞと心に決めました。
絶対に味噌作りをサボるものか!と思いました。
今年は、現時点でとりあえず大豆1kg分は仕込みましたが、これだけの量ではとうてい1年持ちこたえられません。
最低でも、もう一回は同じ量を仕込まないといけないと思ってます。
まとめ
- 大豆を浸漬する際にお酢で腐敗予防できる
- 大豆は一度茹でこぼしてアクを抜き改めて茹でる。
- 茹でこぼした後に圧力鍋を使えば茹で時間を短縮できる。
- 大豆を指で潰せる柔らかさになれば茹で完了。
- 大豆を潰すにはフープロなどを使っても良い。
- 味噌の表面のカビ対策は大切。
- 私は天地返しをしない。
- 手作りの味噌は最高。
『おまけ』当ブログ最初の記事
当ブログの記念すべき第1号の記事は、味噌作りについての記事です。
今から12年前の記事になります。
当初は、仕込みの記事、途中経過の記事、完成してからの記事、など、複数の記事だったのですが、今では仕込みから完成まで1つの記事としてまとまってます。
そして、当時はガラケーで撮影してたので、画像はひどいです。
参考までにリンク貼っておきます。
動画で説明
動画では私が出演して実践して、熱く語ってます。
動画でしか表現できないこともあるので、併せてご覧ください。