自宅でレンネットなど特別な素材や道具を使わずにチーズを手作りしてみます。
すっかり秋らしくなり涼しくなってきましたので、チーズ作りに挑戦してみましょう。
涼しいのがチーズ作りに向いているのかどうかは知りませんが。
ところで皆さん、チーズってどうやって作るか知っていますか?
牛乳にレモン汁を入れてカッテージチーズを作るというのは有名ですが、それ以外の作り方はほとんど知られていません。
それ以外は、はっきり言って、知らないですよね。
それもそのはず、私の知り合いにチーズを作っているなんて人は、いません。
当然、日本ではチーズ作りの歴史などほとんどありません。
また、素材が入手困難です。
チーズ作りには、レンネット(凝固材)スターター(カビ菌や、乳酸菌)が必要です。
最近では、アマゾン等で小ロットの物を売ってますが、それでもやや高価なので、ちょっとハードル高いです。
もちろん、チーズ作りの道具なんか、一般家庭にありません。
日本には、家庭でチーズを作る環境が、ほとんど無いのです。
そもそも、チーズ作りの本場ヨーロッパと日本は、気候が違います。
微生物の力で発酵させる熟成タイプのチーズは、気候の変化で、熟成度合いが全く違うものになります。
そのためか、日本製の長期熟成チーズというものを、あまり見たことありません。いや、全く見たこと無いです。
理屈はこの辺にしておきますね。
「チーズは既製品を買うもの」というのが、一般常識だと思います。
ですが私は、その常識を覆し、日本の一般家庭である我が家で、特別な道具や素材も使わずに、チーズを作ってみようと立ち上がったわけです。
もちろん私も、今まで実際に作った事は無いので、手探りの状態で作ります。
どんなチーズが出来るかは、作ってからのお楽しみ。
スリル満点のチーズ作りの始まりです。
まず、簡単にチーズの作り方を説明しますね。
◆チーズの作り方
2.固形分がチーズの素となる。これを加工する。
例えば…
固形分に白カビを植えつけたら、カマンベールチーズ等の白カビチーズ
固形分に青かびを植えつけたらゴルゴンゾーラ等の青カビチーズ
固形分を長期間熟成させたら、ゴーダチズ・パルメザンチーズ等になります。
実際は、もう少し複雑な工程がありますが、こういうのを気にすると、チーズ作りが難しいという観念にとらわれてしまいます。
だから気にしなくていいです。
要するに、発酵させた牛乳(ヨーグルト)から水分を取り除き、残った固形分がチーズということです。
私はそれを、凝固材を使わずに、どこでも手に入る素材で作ってみようと思います。
では、実際に作ってみましょう。
瓶などの密閉容器
ザル
手ぬぐい
※無ければ100均でも売ってます。
牛乳
ヨーグルト又はヨーグルト菌
塩
〈まず、ヨーグルトを作る〉
牛乳を40度くらいに加熱する。
市販のヨーグルトを牛乳の1~3%くらいの量入れて、混ぜる。
蓋を閉めて保温して丸1日放置する。
夏なら保温しなくても直射日光の当たらない暑い部屋に置いておけば大丈夫です。
保温容器は、瓶に限らず、鍋でもタッパーでも何でもOKです。
これでヨーグルトが出来上がります。
市販のヨーグルトを、丸々使用するならこの工程は省略できますが、生乳100%のヨーグルトを使いましょう。
ちなみに、こういったヨーグルトメーカがあると、確実にヨーグルトを作る事が出来ます。
これは、牛乳パックごと放り込んでセットすればヨーグルトができてしまう便利なグッズです。
〈ヨーグルトの水を切る〉
ザルに手ぬぐいをかぶせて、ヨーグルトをぶちまける。
〈1日経過〉
重量の4割くらいの水分が抜けてます。
この時点であっさりとしたクリームチーズになっています。
ジャムと一緒に、パンに塗ったりすると、すでに美味しいですが、まだヨーグルトっぽいです。
もし、最初の 〈まず、ヨーグルトを作る〉 の段階で、牛乳に生クリームを混ぜたら、クリームチーズになります。
クリームチーズは、日本の家庭でも作れますよ。
〈軽く絞った状態〉
手ぬぐいごと軽く絞った状態です。
ここに重量の約3%の塩をふります。
塩をふる事によって、味付けだけでなく、さらに水分が抜けます。
私は、ここまでの工程を2クール行い、これを2つ作りました。
1つは、モツァレラチーズにしようと思っています。
もう1つは、中長期熟成チーズ(ゴーダチーズとかパルメザンチーズのようなもの)にしようと思っています。