ガルボ作りに挑戦!
ガルボは、美味しいですね~。
96年に販売開始された時、あの時は、フィンガータイプでしたが、あれを初めて食べた時は衝撃でした。
チョコなのに、ビスケット?何これ?といった食感で、ファンになりました。
14年には、今のガルボプレミアムが登場して、こちらもまた美味しいですね~。
私は、こういった美味しい物を食べると、必ず「これはどうやって作られているのだろう?」と思ってしまうのです。
明治の説明によると、独自配合と成型技術から生まれた、繊細な薄さの焼き菓子に、独自の含浸製法でチョコレートを染み込ませて、チョコと焼き菓子の一体感を出したとの事。
要するに、独自の技術なんですね。
これをなんとか手作りで再現できないかと思いまして、とりあえず「ガルボ 作り方」というキーワードで検索してみると、クックパッドで、いくつかレシピが紹介されていました。
それらのレシピを見たところ、ガルボ手作りレシピは、大きく2パターンに分けられているみたいです。
1つ目のパターンは、チョコレートを溶かし、小麦粉と片栗粉を混ぜ、固め、オーブンで焼くというパターン。
これを粉配合バージョンと呼ぶ事にします。
2つ目のパターンは、チョコレートを溶かし、砕いたクッキーをまぜ、固めるというパターン。
これをクッキー配合バージョンと呼ぶ事にします。
ちなみに、明治と同様の、焼き菓子にチョコレートを染み込ませるという製法を手作りでやっているレシピは見当たりませんでした。
だって、そもそも焼き菓子にチョコレートは染み込まないです。
溶けたチョコレートの中に焼き菓子を浸しても、チョコレートが表面にくっ付くだけでしょう。
手作りでこの方法は、きっと無理なのでしょう。
しかし、粉配合、クッキー配合いずれのパターンも、それなりにガルボっぽくなっているみたいです。
しかし、どちらが美味しく、より本物っぽいのでしょうか?
では、実際にやって確かめてみましょう。
まずは、粉配合バージョンを作ってみます。
◆ガルボのレシピ(粉配合バージョン)
チョコレートを溶かし、小麦粉と片栗粉を混ぜ、固め、オーブンで焼くというバージョン。
チョコレート 50g
薄力粉 10g
片栗粉 10g
チョコレートを湯煎で溶かす。
湯煎をしたまま薄力粉・片栗粉を加え混ぜる。
しっかりと混ぜて、クッキングシートを敷いたバットに、5ミリ厚くらいに薄く伸ばし、冷やす。
冷やすと固まるので、固まったものを適当な大きさに切る。
150℃のオーブンで7分焼きました。
これを冷ましてから、チョコレートでコーティングするのですが、コーティング作業は、粉配合バージョン、クッキー配合バージョンのいずれも共通の作業なので、もう一つのクッキー配合バージョンが出来てから、それと一緒に行います。
という訳で、クッキー配合バージョンも作ります。
◆ガルボのレシピ(クッキー配合バージョン)
チョコレートを溶かし、砕いたクッキーをまぜ、固めるというバージョン。
バター10g
砂糖 10g
薄力粉 20g
チョコレート 50g
まずクッキーを焼く
温めて軟らかくしたバターに砂糖を加え、混ぜる。
薄力粉を2回ぐらいに分けて加え、混ぜる。
どうせ後で砕くのだから、生地をまとめずにボロボロの状態のまま焼く。
ちなみに、この配合で生地は、まとまりません。
170℃で20分焼きました。
市販のクッキーを使えば、クッキーを焼く工程は、省略できます。
焼いたクッキーを、粉々に砕きます。
粉々になりました。
チョコレートを湯煎で溶かす。
砕いたクッキーを加え、混ぜる。
クッキングシートを敷いたバットに、5ミリ厚くらいに薄く伸ばし、冷やし、固める。
しっかりと冷やし、チョコレートが完全に固まってから、適当な大きさに切ります。
では、粉配合、クッキー配合共に、チョコレートでコーティングします。
チョコレート 50g
サラダ油 2~3g
チョコレートにサラダ油を加え、湯煎で溶かす。
よく混ぜる。
これを、先ほど作った手作りガルボに付けます。
コーティングしたものを、クッキングシートを敷いたバットに並べて冷やし、固めます。
これが固まったら完成です。
◆完成、そして試食
左が本物のガルボ。
真ん中が粉配合バージョン。
右がクッキー配合バージョン。
粉配合のバージョンのお味は…
サクッとクッキーのような感覚で、ガルボっぽいですが、全く違います。
本物のような洗練された感じではないです。
味は、それなりに美味しいですが、なぜか駄菓子っぽい味。
断面が3層に見えるのは、一番上はコーティングの層、2番目は包丁で切った層、3番目は包丁で切れずに割れた層です。
2番目と3番目の層は、同じ物なので、実際は2層構造になってます。
クッキー配合バージョンのお味は…
チョコレートの中にサクサクとしたクッキーが混ざっているという感じで、濃厚で美味しいです。
ガルボとは、食感が違います。
こちらの方がチョコレート感やカカオ感が強くて、心地よい余韻が長く続き、チョコレートとしては美味しいですが、ガルボとは違います。
本物のガルボ。
こちらのお味は、もはや説明するまでも無いですが、手作りの物に比べると、口どけがものすごく良いです。
歯でサクッとした感覚を味わったと思ったら、その瞬間に溶けて消えてしまいます。
きっとこれは、パーム油を使っているのでしょう。
パーム油は、精製の仕方によって融点を変えられるので、口に入れた瞬間にほろっと溶けるように、計算され調整されているのだと思います。
だから、この口溶け感は、手作りでは到底真似できない技術です。
しかし、チョコレートにパーム油を混ぜると、チョコが薄まるわけですから、チョコ本来の美味しさから遠ざかり、カカオ感は弱くなってます。
商品説明には「カカオの華やかな香りがよりふわっと感じられる」と書いてありますが、香料などでカバーしてるのでしょう。
本物のチョコレートと食べ比べたら、すぐに分かります。
だから、チョコレート本来の味という観点から見ると、本物のガルボより手作りのクッキー配合バージョンの方が、よりチョコレートの味を味わう事ができました。
◆まとめ
という訳で、本物のガルボの食感や口どけは、手作りでは到底真似できないプロの技である事が分かりました。
けど、手作りでも、使用するチョコレートの品質で、チョコレートとしては、簡単に本物のガルボを超える事が出来ます。
そんなに高価なチョコレートを使わなくても超えられますよ。
ちなみにガルボの定価は220円(税抜き)1個当たり22円(税抜き)です。
これには多大なる広告宣伝費が含まれてますから、広告宣伝費のかからない手作りだともっと良い素材で安く作る事が出来ます。
今回作った粉配合バージョンの1個あたりの原価は9.6円(税抜き)クッキー配合バージョンは11.3円(税抜き)でした。