の続き
2016年を迎えました。
1年熟成させた自家製みりんが完成しました。
昨年(2015年)の1月に仕込み、9月に布で濾し、10月に沈殿していた濁り成分を取り除いて、上澄みだけを750mlの容器に入れました。
では、試飲してみます。
匂いを嗅ぐと、まるっきりみりんの香りです。
グビッ。
ん?
う~ん、イマイチ。
甘味が弱くて、アルコールがちょっとキツイ。
もち米の澱粉のような香りがして後味が悪いです。
これは、みりんとは言えないなぁ。
ちなみに、市販のみりんは、口の中にネットリと絡みつく甘さで、甘ったるくて、その中にアルコールの香りがあります。
シロップを飲んでいるような感じで、甘すぎて飲めた物ではありませんが、調味料として使うと美味しいです。
それに比べると、自家製みりんは、安物の料理酒と、みりんを配合したような味でしょうか。
飲めた物ではないという点では、意味は違うが市販のみりんと同じですが、調味料としては、どうでしょう?
ところで、みりんを自家醸造するのは、法律で禁止されています。
酒税法にひっかかるみたいです。
みりんの原料となるホワイトリカーを買う時点で酒税を払っているので、別に良いんじゃないか思うのですが、ダメみたいです。
しかし、この自家製みりんは、みりんとは言えないシロモノなので法律的にも大丈夫。
という解釈にしておきます。
酒税法逃れのために、この自家製みりんは、「みりん」ではなく「みりんもどき」と呼ぶことにします。
この自家製みりんもどきを使って、とりすき(鶏のすき焼き)を作る。
これが、すき焼きのたれです。
みりんもどき 200ml
醤油 100ml
砂糖 大さじ1
自家製のみりんもどきは、市販のみりんを安物の料理酒で割ったような味なので、みりんと酒を、だいたい同じ割合で混ぜたものと考えていただければ結構です。
みりん 100ml
酒 100ml
醤油 100ml
砂糖 大さじ1
これですき焼きのたれができます。
まず、鳥の皮をパリパリに炒めます。
こうして鍋に油を馴染ませます。
美味しかったです。
最初にみりんもどきを試飲した時は、もち米のでんぷんのような味がして美味しくなかったのですが、火を通せば何も感じなくなりました。
調味料としては合格です。
↑これ、大事なところです。
調味料として合格という事は、1年かけて熟成させた事が報われたという事です。
良かった。
料理はまだ終わりませんよ。
食べ終わったすき焼きの汁を煮詰めます。
煮詰めたすき焼きの汁です。
これが、美味しい照り焼きのたれになります。
つくねの照り焼きを作りました。
照り焼きのたれにネギの香りなど、すき焼きの味がぎっしり詰まって、めちゃくちゃ美味しいです。
ただこれは、家族の箸で突いたすき焼きの汁なので、お客さんには出せません。
家族だけの楽しみです。