京都人が教える柴漬けをお家で漬けるレシピ
乳酸発酵で美味しくできます
京都の伝統的な漬物である柴漬けを、ご家庭で簡単に漬ける方法をご紹介します。
乳酸発酵させるから、美味しいだけでなく、腸内環境にも良いですよ。
【目次】
1.6月〜8月は柴漬けの季節
2.柴漬けの材料
3.柴漬けの仕込み
4.赤紫蘇漬けを仕込む
5.柴漬けを漬けてから4時間後
6.漬け始めて1日後
7.漬け始めから3日後
8.本漬け
9.柴漬けの完成
10.まとめ
11.動画で説明
↓ズッキーニで柴漬けを作る事もできます↓
6月〜8月は柴漬けの季節
柴漬けの柴というのは、赤紫蘇の意味です。
ナスとかキュウリとかを赤紫蘇と一緒に漬けて乳酸発酵させた、京都の伝統的なお漬物です。
6月から8月くらいまで、赤紫蘇が売ってる季節は柴漬けの季節とも言えます。
この6月から8月という暑い季節に漬けるから、乳酸発酵が進んで、あの独特な酸味が生まれ美味しく漬かるのです。
ところが売ってる柴漬けのほどんとが、乳酸発酵させずに調味液に漬けただけのものです。
そのほうが低コストで、品質も安定しますから、売る立場としては、そうするのも仕方ないでしょう。
けど、乳酸発酵させた柴漬けを食べてみてください。
そりゃもう美味しいですよ。
やはり微生物が生み出す味は、調味料では出せません。
それでは、ご家庭で簡単に、京都の伝統的な味を出せる漬け方をご紹介します。
特別な道具も要りません。
保存袋があれば出来る方法です。
柴漬けの材料
【柴漬けの材料】(作りやすい量)
ナス 2個程度
キュウリ 2本程度
ミョウガ 3個程度
塩 野菜全部の3%の重さ
赤紫蘇 300g程度(茎の重さは除く)
塩 30g程度
白梅酢 50ml程度(なければ酢)
今回のレシピでは、茄子ときゅうりとミョウガを漬けておき、別で赤紫蘇だけの赤しそ漬けを作り、最後に合わせる方法をとります。
赤しそ漬けは、自分で作ると紫蘇の風味がすごく良いんですけど、面倒なら完成品をスーパーで買ってきても構いません。
柴漬けの仕込み
ナスのヘタをとって、半分に切り、斜めに適当に切っていきます。
切り方は、こうしなければいけないという決まりはありません。
とにかく一口大に切ったらいいです。
キュウリも茄子と同じ要領で切っていきます。
キュウリもとにかく一口大に切っていけばいいです。
ミョウガは、半分に切ってから、さらに細く切ります。
切った野菜を保存袋に入れ、重さを計ります。
その3%の重さの塩を入れます。
今回は野菜が約500gだったので、塩は15g入れました。
塩が入ったら、一旦蓋をして軽く振って、軽く揉んで、塩を全体に行き渡らせます。
中の空気がなくなるように押さえて蓋を閉めます。
中身を平らにならして常温で置いておきます。
重石は要りません。
赤紫蘇漬けを仕込む
京都の大原産の赤紫蘇です。
大原の赤紫蘇は、色と香りが良いと言われています。
京都に住んでいたら、大原産の赤紫蘇は手に入りやすいですが、いつでもスーパーで売ってるという訳でもないので、見つけたら即買いです。
赤紫蘇を洗って、葉っぱだけを千切ります。
茎と根は使いませんが、茎は紫蘇ジュースに使う事もできます。
次に、ボウルに赤紫蘇の葉を入れ、塩を入れて、揉みます。
次第にしその葉がしんなりしてきます。
十分にしんなりしたら水分をギュッと絞ります。
絞った汁は綺麗な色をしてますけど、捨てます。
絞ったしその葉に、本当は白梅酢なんですけど、無かったので赤梅酢を入れました。
白梅酢も赤梅酢もなければ普通のお酢でもいいですよ。
混ぜたら赤紫蘇漬けは完成です。
適当な容器に入れて、冷蔵庫で保存しておきます。
これが面倒なら、市販の赤紫蘇漬けを買ってきたらいいですよ。
柴漬けを漬けてから4時間後
ちょっと野菜がしんなりして、水分が出てきました。
また押さえて中の空気を出して、蓋を閉めます。
そして常温で置いておきます。
漬け始めて1日後
こんな感じになってます。
水分が出て、その水分は、ナスの色だと思うんですけど、茶色く染まってます。
また押さえて中の空気を出して蓋を閉めます。
この時点でもう食べられるんですけど、乳酸発酵させるので、常温で置いておきます。
乳酸発酵してくると、この水分が白く濁ってきます。
白く濁ってくるまで常温で置いておきます。
冷蔵庫に入れると発酵が進みませんから、常温で置いてください。
途中で何度も空気を抜いてますけど、中に空気がたくさん残った状態だと、カビが生える恐れがあります。
あまり神経質に空気を抜く必要はありませんが、空気がたくさん残っていたらいけないという事は認識しておいてください。
漬け始めから3日後
こんな感じになりました。
水分が白く濁ってきたのわかりますか?
漬け始めてから1日目と3日目の色を見比べてみましょう。
全然色が違いますよね。
これが乳酸発酵してきた証拠です。
乳酸発酵するまでの期間は、温度によって変わります。
最高気温が30℃程度の季節ならこのように3日でしたが、涼しい季節ならもっとかかりますし、猛暑なら1日で白く濁ります。
本漬け
乳酸発酵したので次の段階に進みます。
まずは余分な水分を捨てます。
この水分、すっごい漬物の匂いしてます。
この匂いはちゃんと乳酸発酵してる証です。
ここに赤紫蘇漬けを入れます。
赤紫蘇漬けの量は、漬物全体の1割程度です。
そして軽く混ぜます。
また押さえて空気を抜いて、冷蔵庫で1日置いたら食べられます。
柴漬けの完成
手作りの柴漬け。
めちゃくちゃ美味しいです。
乳酸発酵による酸味も出ています。
発酵による酸味は、ただ酸っぱいだけでなく、旨味のある深い酸味なんですね。
そして、紫蘇の香りと、ミョウガの爽やかな香りも効いています。
ご飯が何杯でもいけそうです。
またお酒も何杯でもいけそうですよ。
まとめ
- 柴漬けは京都の伝統的な漬物。
- 乳酸発酵させて作るのが本物そして美味しい。
- 保存袋さえあれば伝統的な味を作れる。
- 塩は野菜の重さに対して3%の重さ
- 乳酸発酵してくると水分が白濁する
このように、どこのご家庭でも乳酸発酵させた本物の味を出せるので、是非ともお試しください。
柴漬けの乳酸菌は、植物性の乳酸菌で生きて腸まで届きますから、腸内環境に良いです。
日々の食卓に取り入れてみてはいかがでしょうか。
食べてみて酸味が足りないと思ったら、おそらく乳酸発酵が足りないという事なので、常温で置いておけば、さらに発酵が進みます。
常温でおく場合は、袋の中の空気を抜いてください。
空気が残っていたらカビが生える事があるからです。
逆に、食べてみて、もう十分に酸味があると思ったら、十分に発酵してるという事なので、冷蔵庫に入れてください。
冷蔵庫でもゆっくり発酵は進むから、早めに食べてください。
発酵度合いは人それぞれ好みがあるんで、ご自分の好みに合った味に調節してみてください。
動画で説明
動画ではオトコ中村自ら出演して熱く語り、試食しております。
おかげさまで10万回以上再生していただいております。
併せてご覧下さい。