田舎風テリーヌ 簡単に作れてワインに良く合う!クリスマス料理に最適!
田舎風テリーヌ(テリーヌ・ド・カンパーニュ)は、フランスの田舎で作られる家庭料理でもありますし、レストランでも提供されますし、缶詰なども売っている、とにかくワインと良く合う料理です。
近頃の私は、ワインが好きになってきまして、ワインと良く合う料理にどんどん興味が沸いている状態です。
ワインというお酒は不思議なもので、安いワインでも相性の良い料理と一緒に飲むと、美味しいワインに感じ、料理も美味しく感じ、相乗効果でどちらも美味しくて幸せになってしまうのです。
テリーヌ・ド・カンパーニューは、そういった点で、最強レベルの料理ではないでしょうか。
もうすぐクリスマス、そして年末年始ですから、ホームパーティーにテリーヌ・ド・カンパーニューとワインで、楽しいパーティになる事間違いなしです。
【目次】
1.パテとテリーヌの違い
2.テリーヌ・ド・カンパーニュについて
3.お手軽版だけど味は本格!テリーヌ・ド・カンパーニュの作り方
4.テリーヌ・ド・カンパーニュの完成
5.テリーヌ・ド・カンパーニュ弁当
6.さらに本格的なものに挑戦
7.少し本格パテ・ド・カンパーニュの作り方
8.パテ・ド・カンパーニュの完成
9.まとめ
今まで、テリーヌなんて作るのが面倒で難しく、レストランでお金を払って食べる物と思っていました。
しかし、調べてみると思いのほか簡単に作る事ができるのです。
しかも、豚肉と鶏レバーという安く手に入る食材が主原料なので、家計にも優しいです。
パテとテリーヌの違い
テリーヌを作る前に、パテとテリーヌの違いは何だろう?という疑問にぶち当たり、様々な料理の専門書を調べました。
結論を先に言うと、パテとテリーヌに明確な違いはありません。
テリーヌは、陶器の蓋付きの型の事を指す言葉だったようですが、その型に肉やレバーなどをミンチにして詰めて焼いた料理がテリーヌと呼ばれるようになりました。
今では、生の魚介類や野菜をゼリー寄せにしたり、押し固めたただけのテリーヌも出てきました。
パテの語源は、パイ生地(パート→パテ)で包んで焼いた物の事です。
現在では、パイ生地で包んで焼いたものはパテ・アンクルート(パイ包みパテ)と呼ばれています。
それで、料理という物も時代と共に変化しますから、いつの間にか両者の間に明確な違いが無くなりました。
テリーヌ型で焼いたものでもパテ・ド・カンパーニュとして出しているお店もあります。
だから、今回紹介する料理も、テリーヌと紹介していますが、パテと呼んでもどちらでも良いです。
私個人的な意見を言うと、テリーヌ型を使ったものはテリーヌ、それ以外の容器を使ったらパテのような気がします。
いや、しかし、テリーヌ型以外の容器を使っても野菜を押し固めた料理をパテと呼ぶのには抵抗があります。
パテは、肉か、せめて魚介類をミンチにした料理でないといけない気がします。
幸いにも、パテと名の付いた野菜料理を見た事がありません。
テリーヌ・ド・カンパーニュについて
昔のヨーロッパでは、冬が来る前に家畜の豚を丸ごと食料に変えて、冬の保存食にしていました。
豚の肉だけでなく、皮や内臓から血まで全て食料にします。
豚で食べないのは爪と毛くらいと言われています。
豚の血を使ったブーダン・ノワールというソーセージもありますし、チョコレートケーキのつなぎに豚の血を使うレシピもあります。
文字通り血の一滴も残さずに食べます。
それが、ただの保存食というだけでなく、時代を経るにつれて、より美味しい物へと進化してきたのです。
テリーヌ・ド・カンパーニュは、そういった食文化の中で作られた料理なので、豚肉と豚レバーで作るものです。
しかし、日本人の口には豚レバーはクセが強く感じるため、鶏レバーを使ったものが支持されています。
今から紹介するのは、スーパーで売っている豚ミンチと鶏レバーを使って、手軽にパンバーグを作るような感覚で作る事ができます。
けど味は本格的ですよ。
お手軽版だけど味は本格!テリーヌ・ド・カンパーニュの作り方
【材料】
豚ミンチ 450g
鶏レバー 150g
卵 1個
玉ネギ 半個(みじん切りにして炒めておく)
ピスタチオ 殻を剥いた状態で 15g(無くても良い)
米粉 10g
塩 8g
コショウ・ナツメグ・ジンジャー・クローブ・シナモン 各適量
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鶏レバーのうち50gは包丁で叩いてペースト状にします。
フードプロセッサーを使ってもOKです。

鶏レバーの残りは、適当に切って塩コショウで炒めてから、冷ましておきます。
ハツが付いていれば半分に切って血を取り除いてから一緒に炒めておきます。

豚ミンチ・レバーペースト・塩・スパイス類を入れて練ります。
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卵・炒めた玉ネギ・刻んだピスタチオ・米粉を入れて混ぜます。

我が家にはテリーヌ型が無いので、代わりにパウンドケーキ型を使います。

パウンドケーキ型にラップを敷きます。

混ぜた肉の半量を入れ、炒めたレバーを詰め込みます。

残りの肉をピタッと隙間の無いように入れます。

ラップで包みます。

鍋で45分~1時間くらい蒸します。

1時間後、火が通りました。
冷まして、荒熱をとった後に、冷蔵庫で1日以上置いておきます。
出来立てで食べるよりも冷蔵庫で1日以上寝かせる方が、味が馴染んで美味しいです。
可能なら3日以上寝かせると、もっと美味しくなります。
テリーヌ・ド・カンパーニュの完成

適当な厚さに切っていただきます。
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もちろん赤ワインと共に。
わざわざ銘柄を紹介するほどのワインではありません。
料理との相性が良いので、それでも良いのです。

特に、これ単品で食べたところで、それほどの美味しさではありませんが、とにかくワインと良く合います。
ワインと一緒だと、テリーヌがとても美味しく感じます。
ワインも、単品で飲むよりもテリーヌと一緒に飲むと、さらに美味しく感じます。
相乗効果でワインもテリーヌも、とても美味しくいただく事ができます。
そしてワインが進みます。
グビッ!
グビグビッ!!
うっ!!
これは悪い食べ物だ!!
え!?
何が悪いって?
だって…
ワインと合いすぎるから、飲みすぎてしまうんですよ。
飲みすぎるから身体に悪いですよ。
これは、気をつけなければいけませんね。
しかし、最高に幸せな気分になりました。
ちなみに、ピスタチオは、特に味に貢献してませんので、無くても良かったです。
テリーヌ・ド・カンパーニュ弁当
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残ったので弁当のおかずに入れました。
恥ずかしながら私の弁当初公開です。
ご飯にテリーヌ・ド・カンパーニュを乗せただけの、テリーヌ・ド・カンパーニュ弁当です。
ハードコア弁当ですね。
ハードコア弁当をご存じない方は、適当にググッて調べてみてください。
初めてハードコア弁当を知った時、「これ、僕の弁当と同じやん。」と思いました。(笑)
さて、テリーヌ・ド・カンパーニュは、ワインと一緒に食べた時は、最高に幸せな気分になったのですが、ご飯のおかずにはなりません。
ハンバーグと違い、ご飯のおかずって感じじゃないんですよ。
なんか、味うんぬんよりも、生きるために肉を食らうみたいな感じです。
テリーヌ・ド・カンパーニュは、食べ方を選ぶ料理なのですね。
さらに本格的なものに挑戦
料理の専門書を見ると、テリーヌ・ド・カンパーニュは、ミンチにした肉を豚の網脂か背脂で包んで焼いています。
先ほど紹介したお手軽版では、代わりにラップで包んだ訳ですが、ラップは手軽というだけで、味の向上には寄与していません。
だから、網脂か背脂で包みたいところですが、あまり売ってない食材なので、普通にスーパーで売っている豚バラ肉のスライスで代用しようと思います。
ベーコンのスライスでもいいですが、コスト面で考えて、豚バラ肉のスライスを選びました。
少し本格パテ・ド・カンパーニュの作り方
【材料】
豚ミンチ 500g
鶏レバー 250g
豚バラ肉スライス 200g
卵 1個玉ネギ 半個(みじん切りにして炒めておく)
ホウレン草 半束(適当に切って玉ネギと一緒に炒めておく)
塩 8g
米粉 10g
赤ワイン 30ml
コショウ・ナツメグ・ジンジャー・クローブ・シナモン・ローレル 各適量
※ホウレン草は冷蔵庫に残っていたので、それを使い切るために入れただけです。
買ってきてまで入れる必要はありません。
パテやテリーヌは、それぞれ作る人によってレシピが異なります。
作る人が100人居れば、100通りのレシピがあるものです。
ご家庭にある食材、手に入りやすい食材を使って作ってください。

今回は、鶏レバー全てとハツも一緒にハンドミキサーでミンチにして混ぜました。

パイ皿に豚バラ肉を広げ、塩をパラパラ振っておきます。
テリーヌ型があればそれを使うべきですが、無いのでパイ皿で代用してみました。

混ぜた肉を乗せます。

完全に包むには豚バラ肉が足りませんでした。
まあ、これで良しとしておきます。
そして、上にローレルを2枚乗せます。

アルミホイルをかぶせて、220℃のオーブンで、天板に湯を張って1時間湯煎焼きします。

1時間後、竹串を刺して、焼き具合を確認します。
刺した竹串を唇に当てて温度を確かめます。
唇は温度に敏感なので、唇で確かめるのです。
竹串が熱く感じれば中まで火が通っているという事です。
そして、竹串はあまり温かくなかったので、まだ火が通ってませんでした。
もう一つ、竹串を刺した穴から流れ出る肉汁の色でも火の通りが判断できます。
生の肉のような赤い肉汁が出るようでは火が通ってないという事です。
火が通れば、透き通った肉汁が出てきます。
また、理論的に言うと、肉の中心部が63℃以上になっていたら火が通っているという事です。
だから温度計を刺して判断する事もできます。

さらに20分、合計1時間20分焼きました。
これで完全に中まで火が通りました。
肉汁が容器から溢れそうなくらいに出ています。
これがテリーヌ型で焼いていれば、肉汁を閉じ込めたまま焼けるので、よりジューシーで旨味たっぷりに完成するでしょう。
この肉汁は、冷やせばゼリー化するので、そのままにしておきます。
そして、荒熱をとってから、冷蔵庫で1日以上寝かせてからいただきます。
パテ・ド・カンパーニュの完成

パテ・ド・カンパーニュ。
期待通りワインに良く合い、悪い食べ物となっております。
また、豚バラ肉で包まないより包んだ方が美味しいです。
まとめ
・テリーヌ(パテ)・ド・カンパーニュは、ワインと良く合う。
・パーティにもってこいのメニュー。
・パテとテリーヌに明確な違いはない。
・豚肉と豚レバーで作るものだが、日本人の口には豚レバーはクセが強く感じるため、日本では鶏レバーを使ったものが支持されている。
・テリーヌ型がなければパウンドケーキ型で代用できなくもない。
・お手軽版は、オーブンを使わず鍋で蒸すだけ。
・冷蔵庫で1日以上寝かせると味が馴染んで美味しい。
・肉の中心部が63℃以上になっていたら火が通っているという事。
・豚バラ肉で包まないより包んだ方が美味しい。
この料理は、もっと極めてみたいですね。
また続編があるかも知れません。