ビリヤ二というエスニック料理をアウトドアで作る 第12回世界料理研究会(前編) の続き
ビリヤニに続き、恒例のキャンプスイーツと参りましょう。
キャンプスイーツとは、キャンプやバーベキューなど文字通りアウトドアで作るスイーツの事です。
アウトドアで作るために、荒削りな部分もありますし、焦がしたり形が崩れたりする事もあります。
けど、アウトドアで作って食べるというだけで、テンションが高まり、嬉しさと楽しさと美味しさが倍増します。
過去の世界料理研究会で作ったスイーツは、失敗も成功もひっくるめて、全て参加者には好評でした。
アウトドア料理のシメに市販のお菓子もいいですが、その場で手作りしたスイーツというのは、やっぱり理屈抜きで嬉しいものなんですよ。
そんな訳で、強くお勧めしたいと思っている分野なのです。
とは言うものの、広くキャンプスイーツのレシピが紹介されている訳ではありません。
世間で紹介されているほとんどがマシュマロを炭火で焼くとかそんなのです。
私以外に、キャンプスイーツを強くお勧めしてる人があまり居ないのでしょうか?
確かにニッチな分野ではありますが、とにかく、まだあまり開拓されていないようです。
そらならば、この世界料理研究会が先駆者となってキャンプスイーツを開拓していくしかありません。
少しずつですが、上手く出来たレシピを紹介していきますので、温かく見守っていただけますよう、よろしくお願いします。
1.今回作るのはパインのアップサイドダウンケーキ
2.パインのアップサイドダウンケーキの材料と必要な道具
3.パインのアップサイドダウンケーキの作り方
3-1.生地を混ぜる
3-2.焼き始める
3-3.焼き上がり
3-4.冷ました後ひっくり返す
4.パインのアップサイドダウンケーキの完成
5.まとめ
6.レシピブログで当レシピを紹介していただけました
7.動画で説明
今回作るのはパインのアップサイドダウンケーキ
アップサイドダウンケーキというのは、ひっくり返すケーキという意味です。
ケーキ型にフルーツなどを並べてから、その上にケーキ生地を流し込んで焼きます。
その状態ではフルーツが下、生地が上ですが、焼きあがったらひっくり返します。
すると、フルーツが上に来て見た目が華やかになるというケーキです。
それをアウトドアでは、ケーキ型を使わずに、スキレットで焼くのです。
スキレットとは、アウトドアで大活躍する鉄の分厚いフライパンです。
分厚いから、熱がまろやかに伝わり、ケーキもおいしく焼けるのです。
スキレットで炭火を使って焼き、それを豪快にひっくり返す。
アップサイドダウンケーキは、まさにキャンプスイーツにピッタリじゃないでしょうか。
パインのアップサイドダウンケーキの材料と必要な道具
パイン缶詰 1缶
ドレンチェリー 4粒くらい
バター(炒め用) 10g
バター(生地用) 100g
米粉 100g
ベーキングパウダー 3g
砂糖 80g
卵 2個
パイン缶の汁 大さじ1くらい
バーベキューコンロ
スキレット
炭
着火材
チャコスタ
アルミホイル
ボウル
泡立て器
ゴムベラ
ケーキを乗せるお皿
材料は、このように家で計量してから現地に持ってくると作り易いです。
米粉とベーキングパウダーは、一緒にミックス粉にして袋に入れてます。
画像にありませんが、バターも計量してラップに包んでます。
パインのアップサイドダウンケーキの作り方
まず、炭火を熾しておきます。
炭火を熾すのに1時間くらいかかるので、会場に到着したら、まず1番に炭火の準備にとりかかります。
それから他の準備を行うと良いでしょう。
チャコスタは火おこしには必須のアイテムです。
炭火を熾すのに、このチャコスタ(チャコールスターター)という道具は必須です。
これがあれば、炭をセッティングして着火材1個点火するだけで、1時間放置すればガンガンに燃えた炭火が出来上がります。
バターは炭火で溶かします。
理想を言うと、バターは溶けない程度に温めて、柔らかくして練るべきですが、アウトドアではそんな事言ってられません。
焦がしバターになってもいいので、炭火で溶かしましょう。
それがアウトドアの味と言うものです。
生地を混ぜる
バターが溶けたら砂糖→卵→ミックス粉→パイン缶の汁を入れて混ぜます。
理想を言うと、粉は2回に分けて入れるべきですが、アウトドアではそんな事言ってられません。
1回でドバーっと入れちゃってOKです。
混ぜたら生地の出来上がり。
焼き始める
スキレットを炭火で温め、炒め用バターを溶かします。
使用しているスキレットは、ユニフレームの10インチスキレットです。
パインを並べます。
ドレンチェリーを半分に切ってパインの穴に入れます。
生地を流し込みます。
ゴムベラで表面を平らにならします。
蓋を閉めて、蓋の上に炭を3個乗せて、30分焼きます。
スキレットの蓋は、炭を乗せる仕様になってないので、アルミホイルで輪っかを作って炭が落ちないようにしてます。
10分くらい焼いた時点で、蓋の隙間から湯気がたくさん出ているのに気がついたので、蓋を開けて焼き加減を確認してみると、早くもこんがり焼き色が付いていたので、炭を1個減らして残り20分焼きました。
理想を言うと、焼いている途中で蓋を開けるべきではありませんが、それは温度がピタッと設定できるオーブンを使っての話、アウトドアではそんな事言ってられません。
気温や風や太陽光の当たり具合などによって焼き加減が変わりますので、途中で蓋を開けて確認する事は大切です。
下の火力はこのくらいです。
いや、実際は、ここから炭を1個減らして焼きました。
下火は弱火です。
ちょっとでも火力が強いと焦げてしまいます。
下火に関しては、炭を増やそうか減らそうか迷ったら、確実に減らすほうを選択した方がいいでしょう。
大切な事なので以下、火力についてまとめました。
- 上火は基本的に炭3個を乗せるけど、途中で蓋を開けて焼き加減を確認し、調整する。
- 下火は弱火。火力を強くするべきか弱くするべきか迷ったら弱い火力を選択する。
焼き上がり
30分焼いたので、蓋を開けてみました。
おお!いい感じです。
火から下して、このまま冷ましておきます。
12時頃に焼きあがったので、15時のおやつの時刻まで約3時間冷ましておきます。
冷ました後ひっくり返す
さて、これをお皿にひっくり返します。
お皿をかぶせて
ひっくり返す…
あれ?
ケーキがスキレットにくっ付いたまま、落ちてこない。
ヤバ…(汗)
焦げ付いたか…?
ゴムベラで剥がします。
ひっくり返す前に、これをやっておかないといけませんね。
再びひっくり返します。
よし!
やったー!!
上手くいきました。
アップサイドダウンケーキは、このひっくり返す瞬間に、いつもドキドキしてしまいますが、上手くいけば、皆がワッと歓声を上げ、場が盛り上がる瞬間でもあります。
過去に、タルトタタンというひっくり返すケーキを作って失敗した時は、ぐちゃっと崩れた物体が皿に現れたのですが、その時はひっくり返した瞬間、皆がガッカリした瞬間でした。
それはそれで、良い思い出となってます。
その時の記事:キャンプでタルトタタンとバナナカップケーキを作る 第11回世界料理研究会(後編)
パインのアップサイドダウンケーキの完成
では、いただきます。
期待通り美味しいです。
やはり、キャンプスイーツは、実際の味以上の味があります。
今回の参加者は4人なので、ケーキを8等分して4切れ食べて、4切れ残る計算になります。
残りは持ち帰ろうと思ってたのですが、あまりに美味しかったので、その場で全て食べ尽くしてしまいました。
まとめ
- スキレットを使ってアップサイドダウンケーキを作るのはキャンプスイーツに最適。
- 材料は、家で軽量してから現地に持って行くと便利。
- まず最初に炭火を熾す。炭火を熾すのに、チャコスタという道具は必須。
- 上火は基本的に炭3個を乗せる。途中で蓋を開けて焼き加減を確認し調整する。
- 下火は弱火。火力を強くするべきか弱くするべきか迷ったら弱い火力を選択する。
- キャンプスイーツは、実際の味以上の味がある。
いかがでしょうか?
キャンプスイーツを作ってみたくなりませんでしたか?
どんどん作ってくださいね。
そして、キャンプスイーツという文化を広めていきましょう。
そしたら、キャンプやバーベキューがますます楽しくなりますね。
レシピブログで当レシピを紹介していただきました。
動画で説明
動画は、違うシチュエーションでオトコ中村が実演しております。
買い出しに行ったスーパーにドレンチェリーが売ってなかったので、代わりにドライクランベリーを使ってます。
そして、動画ではちょっとしたハプニングもあります。
併せてご覧ください。