なんだこれは!?
豆がなっているぞ!
食えるかな?
豆だから食えないわけはないな。
ちょっと摘んでいこう。
毒なんかは無いよね。
いや、毒豆なんて聞いたこと無い。
食える食える。
ビールのつまみには、なるでしょう。
さて、これだけ持ち帰りました。
インゲンよりも細くて硬いです。
中の豆を取り出そうとしましたが、なかなか上手にできません。
けど、香りは豆の香りです。
えんどう豆と同じ香りがします。
生のままだと皮が剥きにくいので
まず、鞘ごと茹でてみました。
枝豆と同様の方法で食べてみましょう。
ビールの用意もしておかなければ。
22gの豆が取れました。
早速食べてみましょう。
一粒だけパク!
苦い!
苦苦苦苦苦苦苦苦苦~い!!
すぐに吐き出して、何度もうがいをしたけど、しばらく口の中の苦味は取れません。
なんという苦さ。
しかし、苦さは、言い換えれば、つまりアクという事。
豆というのはアクがあって当たり前。
あの大豆でさえ大量にアクが出るから、ゆでこぼすというのに。
豆は、ゆでこぼしてから食べるのが当たり前だったかも。
というわけで、ゆでこぼしてみました。
これで美味しくいただけることでしょう。
では、一粒パク!
苦い!
苦苦苦苦苦苦苦苦苦~い!!
さっきと苦さ変わってない!
えらいアクの強い豆やなぁ。
合計5回ゆでこぼしました。
これならどうだ!
1粒パク。
苦苦苦苦苦苦苦苦苦~い!!
まったく変わらず。
煮てだめなら、乾燥させて煎ってしまおう。
という事で、ゆでた豆を干しました。
2日後。
カリカリに乾きました。
フライパンで煎ってみます。
香ばしい、美味しそうな香りがしてきた。
よし、これで食べてみよう。
1粒パク。
ポリポリ。
香ばしい、きな粉のような香りが、口に広がっ…
苦苦苦苦苦苦苦苦苦~い!!
苦さはぜんぜん変わらず。
煮ても焼いても食えないやつとはこの事か!
ええい!こうなったら最終手段だ。
もっと煎ってコーヒーにしてしまえ!
真っ黒になるまで煎りました。
ここまで煎れば、あの苦味も変化するだろう。
新たに、こげた苦味が発生するかもしれないが、それはコーヒーの持つ本来の苦味。
そういう苦味は問題ありません。
豆を挽いて、ペーパードリップにてコーヒーを抽出。
さてお味は?
ゴクッ!
ん?
あっさりとした軽めのコーヒーに仕上がり…
やっぱり苦~い!!
コーヒーなんだから苦くて当然じゃないの?
と思うかもしれないですが、この苦さは違います!
どうしても飲めません。
煮ても焼いても煎ってもコーヒーにしても変わらぬ苦さを貫き通した野生の豆にやられました。
あなたは本当にアクの強い野生の豆です。
もう採ったりしません。
豆よごめんなさい。
そして…
そして…
後日、この豆について調べてみたところ。
クララと呼ばれる植物であることがわかりました。
説明によると
どうりで、豆を噛んでも目がくらむほど苦かったよ。
さらに
【漢方では根を乾燥したものを苦参(くじん)といい、健胃・利尿・解熱・鎮痛薬として用いられています。】
漢方でも苦いという字が使われている。
これは歴史的に、苦いと言うことが認められた逸品だったわけだ。
よくこんなものを食べようなどと思ったものだ。
しかし、何か他の食べ物に潜ませたりして、イタズラするときに使えそうですね。