とうとう、麦芽も国産100%で、ホップも国産100%の、国産原料100%のビールを作ります。
作るには、まず原材料を入手するところから説明が必要です。
国産の麦芽を入手する
何度も言いますが、国産の麦芽はレアです。
国産麦芽の入手方法については 国産麦芽100%のビールを作る をご覧ください。
国産のホップを入手する
何度もしつこいですが、国産のホップもレアです。
国産のホップを買おうと思って、スーパーや八百屋に行っても売ってません。
大手ネット通販で検索してもヒットしません。
そのくらいレアなのです。
私は、ネットで調べたホップジャパンという所で買いました。
ホップジャパン
https://hopjapan.com/
ホップジャパンのサイトのお問い合わせフォームからホップ購入希望の旨を送信すると、2017年産の国産ホップ「マグナム種」と「カスケード種」が在庫ありと返信がありました。
価格は、冷凍で各1kgあたり4900円(税抜き)との事。
また1kgとは多いですね。
私のような素人を相手にしているのではなく、クラフトビールの醸造所などプロを相手にしているので、1kg単位での取引となっています。
ちなみに、私がいつもビール原料を入手している、個人醸造家を対象とした楽天の ブリューランド というショップでは、ホップは30gから販売してますよ。
1kgも使いきれるかどうか分からないですが、他に国産ホップを売ってくれる所を知りませんので、思い切って購入しました。
2017年度産マグナム種1kg【冷凍】 4900円
2017年度産カスケード種1kg【冷凍】 4900円
消費税 784円
送料 1728円
合計 12312円
国産ホップが届きました
大きさを比較するものが無いので分かり難いですが、直径50センチはあります。
これが2包届きました。
これが我が家の冷凍庫に入るかどうか心配でしたが、何とかギリギリ押し込む事が出来ました。
しかし、冷凍庫は、もう他の物が何も入りません。
これが国産マグナム種
マグナム種は、主にビールに苦味を付けるために使用される苦味の強いホップです。
急須でホップティーとして味見してみます。
めちゃくちゃ苦いです。
苦味は、あのビールの苦味と全く同じ苦味です。
そして、レタスのようなキュウリのようなネギのような青臭さがあります。
この青臭さが、冷凍ホップのフレッシュさなのでしょう。
子ども達にも飲ませましたが「おえ~」と言いながらめちゃくちゃ苦い顔をしていました。
こちらは国産カスケード種
カスケード種は、主にビールに香りを付けるために使用される、苦味が弱く香りが強いホップです。
その香りは、グレープフルーツのような、またはマスカットのような香りで、ビールを華やかにしてくれます。
国産で冷凍のカスケードを使用したら、よりいっそう華やかな香りの強いビールを作る事が出来るのではないかと期待しております。
こちらもホップティーとして味見してみます。
苦味は弱いです。
期待した香りは、先ほどのマグナム種とあまり変わらず、同レベルの青臭さを感じます。
ホップティーとして飲んでもグレープフルーツのようなマスカットのような香りはしませんでしたが、これをビールに混ぜると、きっと香りが変身するのでしょう。
乾燥ホップを作る
ちょっと脱線しますが…
我が家の冷凍庫が容量オーバーなので、マグナム種、カスケード種、各1kgのうち半分の各500gを乾燥させて、乾燥ホップとして保存することにします。
乾燥させると、当然香りは弱くなりますが、冷凍庫が容量オーバーなので仕方がありません。
乾きました。
500gの冷凍ホップを乾燥させたら120gになりました。
そんなに軽くなるのかぁ。
ちょっと損した気分。
売っている乾燥ホップは熱風乾燥しているから茶色くなってますが、これは自然乾燥させたので、緑色のままです。
国産ホップでビールを作ってみたい方いらっしゃれば、実費相当(60gで1800円)を振り込んでいただければ運賃着払いでお送りしますので お問い合わせフォーム からご連絡ください。
とうとう国産原料100%のビールを仕込む
ここでは、国産原料という部分に着目して作る過程を紹介していきます。
ビールの作り方について詳しくは
麦芽からのビール作りに挑戦 (前編)
麦芽からのビール作りに挑戦 (後編)
をご覧ください
麦芽:国産ミュンヘン麦芽
ホップ:マグナム種(苦味付け)カスケード種(香り付け)
イースト:エールイースト
水:京都の地下水
スタイルは、アメリカンペールエールです。
粉砕された国産麦芽を鍋に入れます。
マッシング
鍋に水を満たして火にかけて、麦芽のデンプンを糖化(マッシング)します。
煮沸
糖化して濾した麦汁を1時間くらい煮沸します。
煮沸終了40分前に国産冷凍マグナム種のホップを入れます。
ビールの量5ℓに対し40g入れました。
煮沸を続けます。
煮沸を続ける事によって、ホップの香りは飛びますが、苦味がしっかり出ます。
煮沸終了2分前に国産冷凍カスケード種のホップを20g入れます。
ここで入れたカスケードホップは、煮沸時間が短いですから、香りはあまり飛びません。
香り付けと苦味付けの両方を期待して、このタイミングで投入します。
ホップを投入するタイミングで、香りと苦味の出方が変わります。
またホップの種類により、最適な投入のタイミングも変わってきます。
どれが最適なタイミングなのかは、実際に試してみないと分かりません。
とりあえず、一般論としては、苦味が強いホップは早いタイミングで投入して苦味を出し、香りが強いホップは遅いタイミングで投入して香りが飛ばないようにします。
煮沸終了
煮沸終了後、15分くらい置いてから、鍋ごと水に浸けて冷却します。
冷却後に発酵容器(梅酒用のビン)に濾して入れます。
そしてイーストを入れて発酵させます。
発酵容器(梅酒用のビン)にカスケードホップを25g入れます。
このように発酵容器にホップを入れる方法をドライホッピングと言います。
ドライホッピングでは、ホップの香りが活かせるので、国産の新鮮なホップをドライホッピングしない手はありません。
1次発酵
発酵開始から1日経ちました。
ビールは光に当てない方がいいので、本当は押入れの中で発酵させてますが、撮影のために明るいところに出しました。
順調に発酵しております。
これを飲めるのはおよそ1ヵ月後です。
楽しみだなぁ~。