
背脂からラードを作れば肉かすも楽しめるのでオススメ!
豚の背脂からラードを作る方法をご紹介します。
背脂からラードを作ると肉かすが発生するのですが、それも食材として楽しめます。
おまけに背脂は安く手に入ります。
要するに背脂からラードを作るのは、安くて2度美味しいのです。
【目次】
1.背脂の入手方法
2.背脂から作るラードの作り方
3.肉かすとゴーヤの炒め物
4.肉かす炒飯
5.肉かす料理の味
6.肉かすの最もオススメの料理法
7.マメ知識
8.まとめ
9.動画で説明
背脂の入手方法
これは、スーパーマツモトで買ってきた背脂です。
スーパーマツモトには豚の背脂が100gあたり30円(税抜)で売られる事があります。
これはお買い得ですが、いつも売ってるとは限りません。
売ってたらラッキーと思い、即買いましょう。
スーパーには、精肉コーナーに背脂を置いてるお店と置いてないお店があります。
店内でパック詰してるお店なら置いてる可能性があります。
外注の肉屋でパック詰してるお店では置いてない可能性が高いです。
店内でパック詰してるお店でも常にあるとは限りません。
あればラッキーと思い、即買うべきだと思います。
また、お肉屋さんで注文して買う方法もあります。
行きつけのお肉屋さんに聞いたら100gあたり100円だと言われました。
スーパーマツモトに比べると高いですが、それでもあまり高くありません。
安く売ってるスーパーがなければ、お肉屋さんで注文するといいでしょう。
ネット通販でも手に入りますが、冷凍便の送料がかかりますから、近所に肉屋があるなら実店舗で買う方が安く手に入るでしょう。
背脂から作るラードの作り方

【ラードの材料】今回作った量
背脂 500g程度
この量で、ラード約400gと、肉かす約50gが発生します。
背脂は、薄く細長い形をしています。
それを縦に切ってさらに細くします。
次に横に切って細かくします。
適当に細かく切れば切り方は何でもいいですよ。
鍋に入れます。
火にかけ、最初は中火くらいで加熱し、たまにこがさないように混ぜます。
コゲ防止のために、最初に水を少し入れるという方法もあります。
とにかく温度が上がってくると脂が染み出してきます。
揚げ物みたいになってきたら、油の温度が高くなりすぎないように徐々に火力を弱めます。
弱火からさらに弱くして、ごく弱火でじっくりと加熱して水分を飛ばします。
ほぼ完全に水分が飛び、気泡がほとんど出なくなったら火を消します。
ここまでの所要時間はおよそ30分です。
肉かすを取り除きます。
これは湯豆腐などで使う穴あきお玉で、肉かすをすくっています。
布で濾すとか、キッチンペーパーで漉すとか、ザルで漉すとか、そういう方法もありますが、ザルがラードまみれになると洗うのが面倒なので、私はこの方法でやります。
この方法だと非常に細かな肉かすが取り除けませんが、なんの問題もありません。
肉かすを取り除けば、鍋に残った脂がラードです。
ラードを瓶に移し替えます。
これでラードと油粕が完成しました。
ラードは、冷えるとこのように白く固まります。
このラードには、豚肉のエキスも含まれてるので、コクだけでなく旨味もあり、炒め物に使うと味に広がりが出て美味しいですよ。
今回とは違う方法で、細かく切った背脂をお湯で茹でてラードを作るという方法もあります。
この方法では、水溶性の成分がお湯に溶けて、浮いた脂はクリアな脂になります。
肉かすです。
出来立ての肉かすは、このまま塩か何かを付けて食べても美味しいですよ。
市販の肉かすは、ほぼ完全に脂が搾り取られているので、あまり脂が含まれてませんが、手作りの肉かすには、まだまだ脂を搾り取れる余地があります。
要するに脂っこいって事です。
では、この肉かすを使って料理を作ってみましょう。
肉かすとゴーヤの炒め物

【肉かすとゴーヤの炒め物の材料】(およそ2人前)
ゴーヤ 1/2個
肉かす 20g程度
塩 少々
コショウ 少々
醤油 小さじ1
ゴーヤは真っ二つに切ってタネを取り除き、適当に切ります。
フライパンを温め、肉かす、ゴーヤを炒めます。
ゴーヤはじっくりと炒めるといいです。
塩・コショウで味付けし、肉かすはすでに十分に火が通ってるので、ゴーヤに火を通す事だけ意識すればいいですよ。
ゴーヤに火が通れば仕上げに醤油を入れ、混ぜたら完成です。

器に盛りました。
これの味は後述します。
肉かす炒飯
【肉かす炒飯の材料】(1人前)
肉かす 20g程度
ラード 小さじ1程度
卵 1個
ご飯 1膳分
キャベツ 少々(細かく切っておく)
塩 少々
コショウ 少々
醤油 少々
材料は家にあるものを適当に配合しただけなので、ベストとは言えません。
作られる場合は、お好きな材料を入れてください。
フライパンを熱し、肉かす・ラードを入れ脂を広げます。
卵・ご飯を入れ、混ぜます。
ご飯をほぐしながら混ぜます
キャベツ・塩・コショウを入れ、混ぜます。
冷やご飯だから固まってるので、ほぐしながら混ぜてます。
仕上げに醤油を加え混ぜ、器に盛ります。
肉かす炒飯の完成です。
肉かす料理の味
美味しいです。
例えば、ゴーヤチャンプルーは、豚バラ肉とゴーヤを一緒に炒めますが、豚の脂でゴーヤを炒めると美味しいですよね。
このゴーヤにも、それと同じような美味しさが出ています。
ただし、こちらは豚バラ肉でなく、豚肉の脂身だけですから、肉の味が弱いです。
しかも搾りかすだから、味が少し物足りないです。
しかしゴーヤは美味しいです。
全体的に味に不足はありますが、搾りかすをここまで有効利用できたのだから、これで満足すべきだと思います。
この料理を作るために肉かすを準備する必要はありません。
炒飯もそれなりに美味しいです。
肉かすは、すでに説明した通り、お肉なしの脂身だけの搾りかすですから、味が足りないです。
しかし、搾りかすをここまで有効利用できたのだからこれで満足すべきでしょう。
たまに炒飯の具が肉かすになってる程度ならいいですが、毎回毎回肉かす炒飯だったらウンザリするでしょう。
肉かすの最もオススメの料理法
富士宮焼きそばには肉かすが欠かせないそうです。
富士宮市では、スーパーに肉かすが普通に売られてるらしいです。
私は京都在住なので、富士宮の事はあまり知りませんが、調べるとそう書いてありました。
あと、お好み焼きに肉かすを入れると美味しいらしいです。
京都は関西の粉もん文化圏内ですから、お好み焼きの事はよく知ってますが、お好み焼きに肉かすは必須ではありませんし、スーパーにも肉かすは売ってません。
だけど、ネットで検索するとお好み焼きに肉かすが合うと書いてあります。
という事は、肉かすは味がもの足りないですが、ソース系の味付けをするとそれをカバーする事ができるのではないかと思いました。
また近日中に肉かすでお好み焼きを焼く予定なので、焼いたら追記しますね。
マメ知識
肉かすと混同しやすい食材で油かすというものがあります。
牛のホルモン(小腸)から作られるのが油かすです。
かすうどんなどに使われるのがこれです。

そして、豚の背脂から作られるのが肉かすです。
今回のネタになってるのはこちらです。
まとめ
- 背脂は安いがいつもスーパーに売ってるとは限らない。
- 肉屋で注文してもよし近くに肉屋がなければネット通販でもよし。
- 細かく切って鍋に入れ火にかけたらラードができる。
- ラードと一緒に肉かすもできる。
- 肉かす料理は味が物足りない。
- ソース系の味付けをすれば美味しく食べられる。
- 肉かすは背脂由来で油かすは牛のホルモン由来。
動画で説明
動画では、私が実演しています。
動画でしか表現できない事もあるので併せてご覧ください。