渋柿をいただきました。
渋柿は、干し柿にするしか食べる方法が無いと思ってましたが、干し柿意外にも「さわし柿」という食べ方があるのを知りまして、それに挑戦してみようと思います。
さわし柿とは、アルコールで渋を抜いた柿の事です。
アルコールで渋が抜けるなんて知りませんでした。
調べてみると、渋を抜く事を「さわす」と言うらしく、渋を抜いた(さわした)柿を「さわし柿」と言うとの事。
新潟あたりでは、ごく普通に行われているらしいです。
さわし柿用に、こういった商品が売られているみたいです。
京都在住の私は、このような物を見た事が無いのですが、新潟では普通に売られているらしいです。
さわし柿専用のお酒を使わなくても、35度以上のお酒であれば、ブランデーやウォツカでも何でも良いみたいです。
これは、ホワイトリカーです。
ホワイトリカーを、湯飲みに少し入れます。
渋柿のヘタの部分をポチャンと浸ける。
ヘタの部分だけで良いとの事。
全体を浸けると柿が柔らかくなりすぎるそうです。
けど、ヘタの部分だけしか浸けないと、本当に渋が抜けるかどうか不安で、実の半分くらいまで浸けました。
ビニール袋に入れて口を縛る。
常温で1週間くらい置いたら渋が抜けるそうです。
簡単ですね。
初めてなので、上手くいくか、ちょっと心配です。
こちらは、干し柿。
100均で買った洗濯物干しで作ります。
2週間くらい干します。
さて、1週間経ちました。
本当に渋は、抜けているのでしょうか?
さわし柿、かなり柔らかくなっています。
やはり酒に浸けるのは、ヘタの部分だけで良かったのかな?
けど、渋はちゃんと抜けて、美味しいです。
甘柿とはまた違う甘味で、干し柿と同じ濃厚な甘味がします。
こんな簡単に渋が抜けるなんて、便利な方法ですね。
干し柿は、順調です。
もう食べられそうな気もしますが、さわし柿を食べきるまであと数日かかるので、それから食べることにします。
そして…
我が家の干し柿が完成しました。
干し柿は、きちんと干す事が出来れば、誰が作ろうと美味しく出来ます。
私が作った物も、美味しく出来ました。
ところで、渋柿を干せば渋が抜けるのは、なぜでしょう?
以前から、「水溶性の渋み成分が、干すことによって不溶性になり、舌に渋味を感じなくなる。」という程度の知識はありました。
しかし、水溶性の渋味が不溶性になるというのはどういう事か?
なぜ干せばそうなるのか?
全く分かりません。
そこで、調べてみました。
柿の渋味は、タンニンなのですが、タンニンがアセトアルデヒドという物質と結合すると、不溶性になり、渋味を感じなくなります。
干し柿は、柿の皮を剥く事によって、柿が皮膚呼吸できなくなり、酸素不足になります。
その結果、解糖系のエネルギー経路が、嫌気的経路に変わり、糖が → ピルビン酸 → アルコール → アセトアルデヒド へと分解され、タンニンと結び付き不溶性になる。
さわし柿の場合、柿に浸み込んだアルコールが、アセトアルデヒドに分解され、タンニンと結びつき不溶性になります。
という事です。
疑問が解けて、すっきりしました。