ビリヤ二とは、カレーとお米を一緒に蒸し焼きにした料理です。
私は、インド料理だと思っていたのですが、ウィキペディアには、ビリヤニの本場はパキスタンと書いてありました。
本場はパキスタンのようですが、もちろんインドの料理でもあります。
インドでは、結婚式などのお祝いの場で食べるだけでなく、屋台で普通に食べられるようです。
それ以外にも南アジア、東南アジア、中東でもそれぞれの国や地方によって特色のあるビリヤニが作られているようです。
それほどアジアの広い範囲で作られて、おめでたい料理であるにも関わらず、日本では、全くと言っていいほど、ビリヤニは知られていません。
私も、つい最近まで知りませんでした。
ところが先日、近所にあるインド人が経営する料理店のビリヤニを食べて、非常に興味を覚えました。
異国情緒たっぷりで、他では食べた事のない味で、美味しかったのです。
こんなに面白くて美味しい料理を知らなかったなんて、いや、私だけでなく、ほとんどの人が知りません。
何故でしょうね。
それはさておき、ビリヤニに興味を持ち、作り方を調べてみると、鍋の上下から炭火で加熱して蒸し焼きにして作る事が分かりました。
鍋の上下から炭火で加熱って、ダッチオーブンを使ってアウトドアで作るに最適じゃないですか。
それって、いつも世界料理研究会でやってるじゃないですか。
世界料理研究会の研究テーマにピッタリです。
そんな訳で、急遽、京都市右京区にある山の家で第12回世界料理研究会が行われたのであります。
1.ビリヤニに使うお米
2.ビリヤニに使うお肉
3.ビリヤニに使うスパイス
4.ビリヤニの材料と必要な道具
5.ビリヤニの作り方
5-2.では調理スタート
5-3.ビリヤニの完成
6.最後にひと言
ビリヤニに使うお米
ビリヤニにはバスマティ米という細長いお米を使います。
このお米は、画像をご覧いただくとわかるように、日本のお米よりも細長いです。
そして、これを調理すると、さらに細長くなります。
初めてこれを食べた時、米を粉にしてパスタのように細長く加工したものじゃないかと思ったくらいです。
スーパーや、お米屋さんには売ってないのでアマゾンで購入しました。
なかなか高価なお米です。
商品リンク ⇒ バスマティ米
ビリヤニに使うお肉
鶏肉、または羊肉、または山羊肉を使います。
牛肉と豚肉については、ヒンドゥー教徒は牛肉を食べないし、イスラム教徒は豚肉を食べないので、宗派によってそれぞれのようです。
また、エビや魚を使うこともあるようです。
また、ベジタリアン用に、野菜ばかりの物もあるようです。
要するに、何でもありという事ですね。
今回は、鶏肉で作ることにします。
ビリヤニに使うスパイス
インド的なスパイスだったら何でもいいと思います。
お好みで適当に配合すると良いでしょう。
今回は、カレー粉を主体に、ローレル・クミン・コリアンダー・ジンジャー・ブラックペッパーを使います。
スパイスにこだわりがある訳ではなく、家にあるスパイスで、合いそうだと思うものを選びました。
ビリヤニの材料と必要な道具
鶏手羽元 1kg
バスマティ米 2合
玉ネギ 1個(アバウトにスライスしておく)
バター 20g
塩 5gくらい
カレー粉 大さじ1くらい
その他スパイス お好みの量
バーベキューコンロ
炭
チャコスタ
ダッチオーブン
お米を茹でる鍋
ザル
ビリヤニの作り方
作り方を色々調べてみましたが、作る人によってレシピが違うので、どれを真似したら良いか分かりません。
アジアの広域で作られて、国や地方によって作り方が違うのですから、「これが標準」という作り方も無いのでしょう。
例えていうなら、お正月に食べるお雑煮みたいなものでしょうか。
お雑煮にも標準とされるレシピは無いですよね。
だから私なりの解釈で、インドのビリヤニを手本に、こうすれば美味しいのではないか?という方法で、アウトドア料理として作らせてもらいます。
では調理スタート
まずは炭火を熾します。
炭火を熾すのに、このチャコスタ(チャコールスターター)という道具は必須です。
これがあれば、炭をセッティングして着火材1個点火するだけで、1時間放置すればガンガンに燃えた炭火が出来上がります。
炭火を熾す間に、鶏肉に塩を振って下味を付けておきます。
炭火が熾れば、鶏肉を炭火で焼きます。
ビリヤニの鶏肉を、炭火で焼くように書いてあるレシピは、他にありませんでしたが、アウトドアで炭火を熾したなら、炭火で鶏を焼かないなんて手はありません。
鶏肉を炭火で焼けば絶対に美味しいですもんね。
後で蒸し焼きにするので、この時点では表面にこんがり焦げ目が付けば、中まで火が通らなくても大丈夫です。
ダッチオーブンを温め、油をひき、玉ネギを炒めます。
火力は中火(炭6個くらい)くらいです。
使用しているダッチオーブンは、ユニフレームの10インチハーフです。
玉ネギがしんなりしたら、塩とスパイス類を入れます。
塩もスパイス類も計量しません。
全てアバウトな分量で入れます。
アバウトな分量というのがアジア料理の醍醐味だと思って実践してますが、もし間違ってたら教えてください。
混ぜるとカレーらしくなってきました。
先ほどの鶏肉を入れて蓋をして、火からおろして蒸らしておきます。
鍋にお湯を沸かしてローレル1枚と、塩小さじ1杯(分量外)を入れます。
洗ったバスマティ米を入れて茹でます。
茹で時間は、10分弱です。
若干固めがいいです。
茹で上がったら、ザルで湯を切ります。
茹で上がったバスマティ米をダッチオーブンに放り込みます。
表面を平らにならして、50mlくらいの水を入れます。
蓋をして、下火は弱火(炭3個くらい)にして、蓋の上に炭を3個くらい乗せ、10分くらい蒸し焼きにします。
10分後、火から下してバターを入れます。
蓋をしてさらに5分くらい蒸らせば完成です。
ビリヤニの完成
ビリヤニの完成。
蓋を開けた瞬間の、「わぁ、美味しそう!!」ってのがないですね。
混ぜたら本当に完成です。
チキンのビリヤニ。
味は、見た目と同様に派手さはないですが、地味に美味しいです。
ダッチオーブンを使って上下から蒸し焼きにしているので、ふっくらと美味しく火が通ってます。
やっぱりダッチオーブンはいいですね。
バスマティ米は、日本のお米と違い、パラパラと粒が独立してますが、それでいてふっくらしてます。
バスマティ米自体に独特の香りがあるらしいですが、カレーの香りが勝っているために、お米の香りは特に感じませんでした。
また、炭で焼いた鶏が美味しい事は、特に説明の必要はないでしょう。
子供たちは、ふにゃっとした鶏皮の部分が嫌いですが、炭で焼いてパリッと香ばしくなった皮は美味しそうに食べてました。
そんな訳で、ペロリと完食しました。
最後にひと言
ビリヤニは、アウトドア料理に向いてる事が分かりました。
調理自体は、何も難しいことはないのですが、上下から炭火で蒸し焼きにするとなると、日本の家庭で作るにはハードルが高いです。
おまけにバスマティ米を使うとなると、さらにハードルが高くなりますね。
日本のお米を使って、炊飯器で作れるようにアレンジもできるでしょうけど、それじゃぁ雰囲気が出ずに面白くありません。
そういうところが日本でビリヤニが広まらない理由なのかなぁと思います。
けど、わざわざ作ることによって非日常な味を楽しめて、気分がリフレッシュしました。
さて、今回の世界料理研究会では、ビリヤニだけを研究したのではありません。
恒例のキャンプスイーツも研究しました。
それについては次回紹介します。