
発酵させて作る果汁100%炭酸ジュースの作り方
(夏なら半日で完成)
夏の暑い日にピッタリな、爽やかな炭酸飲料を自宅で作ってみませんか?
果汁100%のジュースをちょっと半日発酵させるだけで出来てしまいます。
グレープタイザーやアップルタイザー風の美味しいドリンクはもちろん、自分だけの味も作れますよ。
材料もシンプルで、特別な道具は不要です。
さっそく挑戦してみましょう!
【目次】
1.発酵させて作る炭酸飲料の材料と道具
1ー1.ジュースについて
1ー2.砂糖について
1ー3.イーストについて
1ー4.必要な道具
2.発酵させて作る果汁100%炭酸ジュースの作り方
2ー1.作る手順
2ー2.ボトル詰め
2ー3.発酵させる
2ー4.発酵開始から6時間後
2ー5.冷蔵庫で冷やす
3.完成!飲む
4.なぜ炭酸になるのか
5.発酵させる際の注意点
6.発酵させすぎるとどうなるか
7.発酵させる温度について
8.まとめ
9.動画で説明
発酵させて作る炭酸飲料の材料

【発酵させて作る炭酸飲料の材料】(500mlペットボトル1本分)
好きなジュース: 500ml(果汁100%がおすすめ)
砂糖: 25g
イースト: 1g
ジュースについて
ジュースは好きなジュースを使ってください。
どうせ手作りするなら果汁100%のジュースがおすすめです。
だって美味しいですから。
今回は、500mlのペットボトルを5本準備したので、合計2500mlの炭酸飲料ができる計算になります。
そこで、トロピカーナのぶどうジュース・リンゴジュース・マンゴーブレンドの3種を買いました。
最近は紙パックのジュースは900mlが標準なんですよね。
以前は1リットル入りが標準だったと思うのですが。
そんな訳で900mlのジュースを3本買ったから合計で2700mlだから200ml余る計算になります。
余ったジュースはそのまま飲みます。
ジュースは果汁100%でなくても大丈夫です。
果汁が少ない系のジュースを炭酸にする事はもちろん可能です。
無果汁でも可能です。
コーヒーや紅茶でも可能ですよ。
作るか作らないかは別として、だし汁とか、麺つゆとか、液体なら何でも可能です。
砂糖について
砂糖は、イーストの餌になって炭酸ガスを発生させるために必要です。
ジュースに含まれてる糖分がイーストの餌になるから砂糖を加えなくても炭酸にはなりますが、甘味が減ってしまいます。
その分砂糖で甘味を加えてるのです。
使用する砂糖は、普通の砂糖なら何でもいいです。
ハチミツでも大丈夫です。
ステビアや、エリスリトール・ラカントなどの糖アルコール、また合成甘味料はイーストの餌にはなりません。
イーストの餌にならない甘味料を使ってもいいですが、その場合は糖分が含まれてるジュースでなければいけません。
無糖の紅茶などのような飲み物に、これらの甘味料を入れても炭酸にはなりません。
イーストについて
パンを膨らませるためのイーストです。
イーストが砂糖を餌に炭酸ガスを発生させるからパンが膨らむのです。
スーパーに売ってます。
イーストは日本語で酵母の事です。
イーストと酵母は同義語です。
今回の記事では、イーストという表記で統一するつもりです。
他の記事では、気分によってはイーストでなく酵母という表記をする事もありますし、混在してる事もあります。

ちなみに、ワイン用のイーストもあります。
画像は、私がたまに利用してる楽天の ブリューランド というショップで買った赤ワイン用イーストです。
イーストが違えば、完成した炭酸飲料の味も変わります。
また、ジュースとイーストの相性などもあるでしょうから、イーストまでこだわると味の探求は果てしないですよ。
しかし好きな人には、こういう探求は楽しいですよね。
ワイン用イーストは、楽天でなくてもAmazonでも売ってますし、実店舗ならハンズにも売ってます。
とりあえずは、パン用のイーストで十分に美味しい炭酸飲料を作る事ができます。
イーストを使わずに天然酵母の力で炭酸にする方法もあります。
天然酵母で炭酸飲料を作る事に興味のある方は以下の記事をお読みください。
必要な道具
【必要な道具】
炭酸飲料が入っていた500mlペットボトル
漏斗(材料を入れる用)
計量スプーンやスケール(あったほうが便利)
炭酸水が入ってたペットボトルを使ってます。
炭酸飲料が入ってる耐圧のペットボトルなら何でも構いません。
ただし、香りの付いたジュースが入っていたペットボトルには匂いが残ってるので、できれば無臭の炭酸水が入ってたペットボトルがいいです。
しかし、ペットボトルに少しくらい匂いが残っていても、完成したジュースにほとんど影響を与えませんので、気にせず使っても問題ありません。
発酵させて作る果汁100%炭酸ジュースの作り方
では、作りながら説明してきます。
作る手順
まずは作る手順です。
【作る手順】
1.ボトル詰め ←所要時間5分
2.発酵 ←夏なら半日
3.冷やす ←1時間
4.飲む ←一瞬
このような手順になっています。
夏なら半日で完成します。
完成した炭酸飲料は美味しいから、飲むのは一瞬だと思います。
ボトル詰め
漏斗を使って、砂糖25gとイースト1gをボトルに入れます。
イーストは1gと書いてますが、1g未満でも大丈夫です。
夏なら1つまみで大丈夫です。
1gを超えると完成品にイースト臭を感じるかも知れないので、多くならないように注意してください。
好きな果汁100%のジュース500mlを注ぎます。
500mlと書いてますが、砂糖も入ってるので、実際にペットボトルにジュースを満タン入れても、入る量は480〜490ml程度だと思います。
蓋をしっかり閉め、ボトルを振って砂糖を完全に溶かします。
ボトル詰めが完了しました。
画像の右から順に以下の配合になってます。
・マンゴーブレンド
・りんご
・ぶどう
・りんご50%+ぶどう50%
・マンゴーブレンド90%+りんご10%
りんご50%+ぶどう50%などと変なブレンドをするのは不本意だったのですが、トロピカーナの紙パックは900ml入りで、ペットボトルは500mlなので、トロピカーナの紙パック1本でペットボトル1.8本分という中途半端な事になってしまうのです。
そのために、やむを得ず、味をブレンドしてペットボトルの中身を満たしたという訳です。
発酵させる
ボトル詰め直後(発酵前)は、ペットボトルを指で押さえると簡単に凹みます。
この指で押さえたら簡単に凹む感覚を覚えておいてください。
ボトルをエアコンの効いていない暑い部屋に置いておきます。
直射日光は避けてくださいね。
夏なら6時間程度で発酵が完了します。
冬は発酵が遅いので、暖房の効いた暖かい部屋に置くといいです。
それでも2週間くらいかかります。
仮に冷蔵庫に入れて置いてもゆっくりですが、発酵は進みます。
冷蔵庫内なら1ヶ月程度はかかります。
発酵開始から6時間後
発酵開始から6時間経ちました。
ボトルを指で押しても炭酸の圧で凹みません。
炭酸がしっかりできています。
冷蔵庫で冷やす
発酵が完了したら、冷蔵庫に入れて発酵をほぼストップさせます。
そもそも炭酸飲料は冷たくして飲むものですから、冷やさないと意味がないですよね。
完成!飲む
いきなり蓋を開けると吹きこぼれる恐れがあるので、慎重にゆっくりと蓋を開けます。
蓋を緩めるとシュワシュワと炭酸ガスの泡が出てきました。
発酵させた炭酸飲料は蓋を開ける時に、このように一旦ガス抜きをしてからでないと吹きこぼれる恐れがあります。
売ってる炭酸飲料は、振らない限りこのような事は起こりませんが、なぜか手作りはこうなります。

無事に蓋も開たので、グラスに注いでいただきます。
期待通りの美味しさです。
ぶどうジュースは、いわゆるグレープタイザーの味です。
リンゴジュースもアップルタイザーの味です。
なかなか高級感のある炭酸飲料になりました。
イースト臭は少しあります。
気にすれば感じるレベルです。
気にしなければ、気にならないレベルです。
マンゴーブレンドは、ガス抜きの時に、ガスだけでなく果肉までブチュー!っと飛び出してびっくりしました。
YouTube版を見ていただくと、私がマジで驚いてる姿が確認できます。
私は自家製炭酸飲料のガス抜き経験は豊富なので、基本的に吹きこぼす事はないのですが、マンゴーは、慎重に蓋を開けても吹き出してきました。
マンゴージュースで炭酸を作る方は蓋を開ける時ご注意ください。
味は美味しい炭酸マンゴーとなってました。
この味は売ってないので、手作りでしか味わえないです。
やはり蓋を開ける時のハプニングはありますが、手作りでないと味わえないので、手作りする価値は大いにあると思います。
「りんご50%+ぶどう50%」の味は特に驚きもなく、普通に「りんごとぶどうが混ざった味だなー。」という感想でした。
「マンゴーブレンド90%+りんご10%」は、ほぼマンゴーブレンドの味でした。
なぜ炭酸になるのか
さて、なぜ炭酸になるのかを簡単に説明しますね。

イーストが、ジュースの中の糖分を、アルコールと二酸化炭素に分解します。
この時に発生した二酸化炭素でジュースが炭酸になるのです。
これをアルコール発酵と言います。
大事な事なのでもう1回言います。
イーストが、ジュースの中の糖分を、アルコールと二酸化炭素に分解して、この二酸化炭素でジュースが炭酸になります。
発酵させる際の注意点
アルコール発酵では、二酸化炭素と同時にアルコールも発生します。
日本の法律では、酒造免許がないとお酒を作ってはいけません。
しかし、アルコール1%未満ならお酒とみなされません。
今回のような発酵度合いならアルコール1%未満なので大丈夫です。
くれぐれも発酵させすぎないように注意してくださいね。
発酵させすぎたらお酒になってしまいますからね。
お酒になるだけでなく、炭酸の圧が高まりすぎたら、ボトルが破裂するかも知れません。
危ないですから発酵させすぎてはいけません。
発酵させすぎたらどうなるか
もし、ボトルの蓋を完全に閉めないで、少し隙間を残して炭酸ガスの逃げ道を作っておくと、発酵させすぎてもボトルは破裂しません。
そのまま置いておくと、ワインができてしまいます。
だからやってはいけませんょ。
もし、出来てしまったワインに、さらに砂糖を25g程度加えて蓋を閉めて発酵させたら、スパークリングワインになってしまいます。
それもやってはいけませんよ。
発酵させる温度について
今回作った炭酸飲料は6時間の発酵で十分な炭酸が発生しました。
このグラフは発酵開始から発酵完了までの6時間の気温の変化です。
イーストは、28℃から35℃の間が最も活発に活動します。
この6時間の気温は、ちょうどその範囲内を推移しています。
という事は、発酵に最も都合の良い環境だったという事です。
こういう暑い日は、6時間もあれば十分に炭酸が発生するまで発酵してくれます。
逆に冬だったら寒いですから、暖房の効いた暖かい部屋に置いて発酵させましょう。
気温が低くてもゆっくりですが発酵は進みます。
冬に暖かい部屋に置いておくと、十分な炭酸の圧になるまで2週間くらいかかると思います。
2週間というのは目安です。
暖房の効いた暖かい部屋と言っても、留守中は暖房を切ってますし、暖房の条件もさまざまですから、場合によっては3週間かかるかもしれません。
冷蔵庫に入れておいても非常にゆっくりですが、発酵は進みます。
冷蔵庫なら1ヶ月程度で十分な炭酸の圧になると思います。
寒い季節は、凍らせなければゆっくりでも発酵は進みますから、気長に待ちましょう。
冷蔵庫に入れて置いても非常にゆっくりですが発酵がすすむと言いました。
そのために出来上がった炭酸ジュースを冷蔵庫に入れても発酵が完全にストップするわけではありません。
ゆっくりと発酵が進みゆっくりとお酒になってしまいます。
だから、早めに飲んでしまいましょう。
まとめ
- ジュースは何を使ってもいいが果汁100%のジュースがおすすめ。
- 砂糖はイーストの餌になる。
- イーストはパン用で可。
- 手作り炭酸ジュースは期待通り美味しい。
- イーストがジュースの糖分をアルコールと二酸化炭素に分解して二酸化炭素によってジュースが炭酸になる。
- 発酵させすぎないように注意する。
- 夏なら半日で十分な炭酸の圧になる。
- 寒くてもゆっくりう発酵は進む。
自宅で簡単に作れる炭酸ジュースは、暑い日にぴったりの爽快ドリンクです。
果汁100%のジュースを使えば、まるで高級炭酸飲料のような味わいが楽しめます。
材料もスーパーで手に入るものばかりで、特別な道具は不要です。
ぜひ好みのジュースで試して、オリジナル炭酸ジュースを作ってみてください。
作った感想やアレンジレシピがあれば、コメントで教えてくださいね!
動画で説明
動画では私が実演しております。
動画でしか表現できない事もあるので併せてご覧ください。