本格デミグラスソースを1時間で作る方法
(グルテンフリーで作る事も可能)
デミグラスソースというのは、じっくり時間をかけて作るものです。
本格的な作り方だと3日以上かかります。
それをたった1時間で作る方法を開発しました。
グルテンフリーで作る事もできますよ。
【目次】
1.デミグラスソースは半分まで煮詰めたソース
2.1時間で作るデミグラスソースの作り方
3.デミグラスソースの材料
4.野菜を切る(10分)
5.野菜を炒める(15分)
6.小麦粉を入れ炒める(5分)
7.スープ材料を入れ煮込む(20分)
8.メイラード反応が美味しく煮込む秘訣
9.ハンドミキサーで粉砕する(2分)
10.煮込んで味を整える(8分)
11.デミグラスソースの完成
12.デミグラスソースをハンバーグにかける
13.まとめ
14.動画で説明
デミグラスソースは半分まで煮詰めたソース
デミグラスソースの、デミ(demi)は半分という意味で、グラス(glace)煮詰めたものという意味で、要するに半分まで煮詰めたソースという意味になります。
半分まで煮詰めようと思えば、そりゃ時間がかかって当然です。
材料を、ただ半分になるまで煮詰めたからといってデミグラスソースになるかといえば、そうは問屋が卸しません。
本当のデミグラスソースの作り方を簡単に説明すると、まず、小麦粉をバターでこんがり炒めたブラウンルーを作ります。
仔牛の骨やすね肉と香味野菜を焼いて、水から長時間煮込んでフォン・ド・ヴォーを作っておきます。
ブラウンルーに、フォン・ド・ボー・牛肉・香味野菜・トマトなどを加えて煮込み、エスパニョールソースというのを作ります。
そこにさらにフォン・ド・ボーを加え、煮詰めるのです。
作り方を読んでいるだけで目が回りそうですね。
これをガチで作れば3日以上かかります。
プロなら、そうやって時間をかけて美味しい物を作って、お店で提供すればいいでしょう。
しかし、サラリーマンの私は、料理は大好きですが、そんなに時間をかけて、たまには作りますが、普段は時間をかけて作ってられません。
仕事を終えて家に帰ってきてから家族の食事を作るとなると、缶詰のデミグラスソースを使ってもいいでしょう。
缶詰のデミグラスソースも否定しません。
けど、手作りすると美味しいですよ。
やっぱり違いますよ。
また、手作りするとグルテンフリーで作る事ができるので身体に優しいですよ。
ちなみに、手作りと言っても、クックパッドなどで中濃ソースを使う簡単なレシピが紹介されてますが、あれとは違います。
あれは美味しくありません。
3日かけて作る本物の美味しいデミグラスソースを、家庭料理として1時間で作る方法を何度も試作を繰り返し、とうとう開発しました。
今からそれをご説明します。
1時間で作るデミグラスソースの作り方
【1時間で作るデミグラスソースの作り方】
①野菜を切る(10分)
②野菜を炒める(15分)
③小麦粉を入れ炒める(5分)
④スープ材料を入れ煮込む(20分)
⑤ハンドミキサーで粉砕する(2分)
⑥煮込んで味を整える(8分)
こういう流れになります。
これで1時間で完成させる事ができます。
デミグラスソースの材料
【デミグラスソースの材料】完成量700mlくらい
【メイン材料】
たまねぎ 1個
にんじん 1本
セロリ 1本(他の野菜でも良い)
ベーコン 50g
にんにく 1かけ
ラード 50gくらい(バターでも可)
小麦粉 50g(米粉でも可)
【スープ材料】
水 500ml
固形ビーフコンソメ 3個
赤ワイン 100ml
トマトケチャップ 50g
塩 3g
醤油 大さじ1
ローレル 1~2枚
タイム 少々
野菜を切る(10分)
キャベツの芯です。
材料にセロリと書きましたが、セロリが手に入りませんでした。
代わりに何かないかと思って家にある材料でキャベツの芯を使う事にしました。
セロリを使うと西洋料理らしい味が出ますが、なければ家にある野菜を適当に入れてもいいですよ。
キャベツの芯を適当に刻みました。
玉ねぎは適当にスライスして、ニンジンも適当に切って、ニンニクも適当に細かく切って、ベーコンも適当に細かく切ります。
要するに全て適当に切ります。
このように切った野菜はボウルなどに入れておくいいです。
野菜を炒める(15分)
鍋にラードを入れ、刻んだ野菜類を炒めます。
レシピに書いた野菜は、玉ねぎ・人参・セロリですが、それは基本の野菜です。
家庭料理の場合は、冷蔵庫に余っている野菜を入れるとか、そういう柔軟な部分があっても良いと思います。
15分焦がさないように混ぜながら炒めます。
もし時間に余裕があるならじっくりと玉ねぎがあめ色になるまで炒めると良いでしょう。
小麦粉を入れ炒める(5分)
小麦粉を加え炒めます。
私は米粉を入れました。
米粉にするとグルテンフリーのデミグラスソースになります。
焦がさないように5分炒めます。
スープ材料を入れ煮込む(20分)
スープ材料を入れました。
混ぜて20分煮込みます。
本当は、フォン・ド・ボーという仔牛のスープを加え、半分になるまでじっくりと煮詰めるのですが、これを大胆に省略します。
1200mlくらいのフォン・ド・ボーを加えるところを、その半量である600mlの水と固形スープの素を加える事で、いきなり半分まで煮詰めた状態に仕上がるという強引な理屈です。
固形スープの素は、化学調味料がたっぷりと入っています。
あまり化学調味料を使いたくないので、理想はフォン・ド・ボーなのですが、フォン・ド・ボーとまでは言わなくても、牛肉を水で煮た汁とか、要するに牛肉の出汁を入れると味が劇的に向上するので、もし時間に余裕があればやってみてください。
メイラード反応が美味しく煮込む秘訣
デミグラスソースの香ばしさは、メイラード反応にあります。
メイラード反応とは、料理がこんがり香ばしく焦げる反応の事です。
焦がしすぎると苦くて台無しになります。
黒こげとは違います。
こんがりの域を超えず、苦くならない程度の良い加減でしっかり焦がすと美味しいのです。
例えばステーキの美味しさもメイラード反応が重要です。
ステーキは表面がこんがり焼けてるから美味しいのです。
仮にステーキの表面のこんがりが無く、ただ火が通ってるだけだったら美味しくないですよ。
表面のこんがりはメイラード反応によるものなのです。
だからメイラード反応が起こると美味しくなると言えます。
デミグラスソースを煮込んでいる鍋の中でもメイラード反応は起こっています。
じっくり時間をかけて煮込むデミグラスソースは、じっくり時間をかけて少しずつメイラード反応を起こしているのです。
という事は、短時間で多くのメイラード反応を起こせば、短時間で香ばしいデミグラスソースが出来るという理屈になります。
鍋が焦げ付くか焦げ付かないかというギリギリの強い火力で煮込めば、早くメイラード反応を起こす事ができます。
焦げ付かないようにソースを混ぜながら、最大限の火力で煮込むと、早く仕上がるという理屈になります。
時間をかけた方が美味しいという事実は否定できません。
いや、実際に時間をかけた方が美味しいですが、メイラード反応を理解すると、デミグラスソースを短時間でもある程度の完成度まで高める事ができます。
時間に余裕がある場合は、水分を足しながらじっくり煮込むと良いでしょう。
20分煮込みました。
ハンドミキサーで粉砕する(2分)
ハンドミキサーで粉砕する前に月桂樹の葉を取り除いておきます。
別に取り除かなくても煮込んだ月桂樹の葉はハンドミキサーで細かくなるので全く問題ありません。
ハンドミキサーで粉砕します。
ちなみに、本当はシノワという濾し器で濾すのですが、我が家にはシノワなんてありませんし、ハンドミキサーや、フードプロセッサーを使って野菜を細かく粉砕してやるといいです。
ハンドミキサーだと、鍋に突っ込んで直接粉砕できるので便利です。
粉砕完了しました。
煮込んで味を整える(8分)
メイラード反応を意識しながら煮込みます。
黒焦げにならない程度で、なるべく強い火力で煮込むと、短時間で多くのメイラード反応を起こすことができます。
煮込みながら、塩で味を調節したら完成です。
少しずつ塩を足して、ちょうど良い加減まで調節してください。
そして、時間に余裕があればじっくりと煮込んでください。
デミグラスソースの完成
熱い状態で瓶に入れ、密閉してから冷ますと、冷蔵庫で1ヶ月くらいは保存できると思います。
樹脂製のタッパーだと、長持ちしないので、数日以内に使い切りましょう。
もっと長期間保存したい場合は、ジッパー付きの袋など、冷凍用の容器に入れて冷凍すればいいでしょう。
画像を見ると、デミグラスソースって、もうちょっと濃い茶色じゃない?と思いますよね。
実際、煮込みがちょっと足りないです。
煮込みが足りず、香ばしさが足りないですが、まあ、1時間という制限時間内で作ると、このクオリティが精一杯でした。
美味しいデミグラスソースになってます。
欲を言えば、あと15分煮込んだらもっと香ばしいデミグラスソースの味になるのになぁ。
これでも一応デミグラスソースの味してますのでご勘弁ください。
デミグラスソースというのはそのまま食べるものではないですよね。
何か料理にかけるソースですから、デミグラスソースを使った料理を作ってみましょう。
デミグラスソースをハンバーグにかける
ハンバーグを焼きました。
ハンバーグを焼いたフライパンにデミグラスソース・赤ワイン・トマトケチャップを入れます。
混ぜて軽く煮詰めます。
これをハンバーグにかけます。
いただきます。
美味しいハンバーグソースになってます。
デミグラスソース自体の香ばしさは少ないですが、ハンバーグを焼いた香ばしさの残ったフライパンでソースを煮詰めたので、ハンバーグの香ばしさが合わさって、美味しいソースになってます。
このように、デミグラスソースは、料理に使うときに、さらに煮込んだりする場合が多いので、香ばしさを後から挽回する事ができます。
まとめ
- デミグラスソースとは半分まで煮詰めたソースという意味。
- デミグラスソースをガチで作れは3日以上かかる。
- 使う野菜は必ずしもレシピ通りでなくても良い。
- メイラード反応が美味しさの秘訣。
- メイラード反応を意識して煮込む。
- 時間があればさらに15分は煮込みたい。
- ちょっと煮込みが足りないがちゃんとデミグラスソースになっている。
- 料理として完成したらちゃんと美味しい。
動画で説明
動画では私が実演しております。
動画でしか伝わらない事もあるので、併せてご覧ください。