本格デミグラスソースを簡単に作る!
グルテンフリーで1時間以内に作る方法
デミグラスソースというのは、じっくり時間をかけて作るものです。
本格的な作り方だと3~4日かかります。
デミグラスソースの、デミ(demi)は半分という意味で、グラス(glace)煮詰めたものという意味で、要するに半分まで煮詰めたソースという意味になります。
【目次】
1.デミグラスソースは半分まで煮詰めたソース
2.そんな訳で試作に試作を重ねました
3.デミグラスソースを1時間以内に作る方法
4.短時間で美味しく煮込む秘訣
5.最後に
デミグラスソースは半分まで煮詰めたソース
半分まで煮詰めようと思えば、そりゃ時間がかかって当然です。
材料を、ただ半分になるまで煮詰めたからといってデミグラスソースになるかといえば、そうは問屋が卸しません。
本当のデミグラスソースの作り方を簡単に説明すると、まず、小麦粉をバターでこんがり炒めたブラウンルーに、フォン・ド・ボー、牛肉、香味野菜、トマトなどを加えて煮込み、エスパニョールソースというのを作ってから、そこにさらにフォン・ド・ボーを加え、煮詰めるのです。
また、フォン・ド・ボーは、仔牛の骨やすね肉と香味野菜を焼いて、水から長時間煮込んで作ります。
作り方を読んでいるだけで目が回りそうですね。
何から何まで時間をかけて煮詰めるのです。
だから美味しいのです。
プロなら、そうやって時間をかけて美味しい物を作って、お店で提供すればいいでしょう。
しかし、サラリーマンの私は、料理は大好きですが、そんなに時間をかけて、たまには作りますが、普段は時間をかけて作ってられません。
仕事を終えて家に帰ってきてから家族の食事を作るとなると、缶詰のデミグラスソースを使ってもいいでしょう。
缶詰のデミグラスソースも否定しません。
けど、手作りすると美味しいですよ。
やっぱり違いますよ。
また、手作りするとグルテンフリーで作る事ができるので身体に優しいですよ。
ちなみに、手作りと言っても、クックパッドなどで中濃ソースを使う簡単なレシピが紹介されてますが、あれとは違います。
あれは美味しくありません。
本物の3~4日かけて作る、本当に美味しいデミグラスソースを、家庭料理として時間をかけずに簡単に作る方法を考えるのです。
食卓にデミグラスソースが出てくるだけで、もうレストランのメニューのような高級感が出てくるじゃないですか。
それを簡単に短時間で作る事を目指します。
そんな訳で試作に試作を重ねました
そもそもデミグラスソースというものは、どうしてもじっくり煮込む必要があるので、家庭料理には向かないのかも知れません。
やはりレストランでしか食べられない物なのでしょうか。
大幅に簡略化して、何度か作りましたが、それでも作るのに時間がかかってしまいます。
けど、家庭料理として作るには、1時間以内に完成できるレシピではないといけないと思い、何とか1時間以内に作るという目標を設定して、目標に向かって試行錯誤しました。
何度か試作したおかげで、要領を得まして、大胆な工程カットに踏み切り、ついに1時間以内で作る事ができました。
デミグラスソースを1時間以内に作る方法
【材料】完成量600mlくらい
たまねぎ 1個(適当に刻む)
にんじん 1本(適当に刻む)
セロリ 1本(適当に刻む)
ベーコン 50g(適当に刻む)
にんにく 1かけ(適当に刻む)
炒め油 50gくらい(バターかラード)
米粉 50g(小麦粉でも可)
水 600ml
固形ビーフコンソメ 3個
赤ワイン 100ml
ケチャップ 50g
塩 5g
醤油 大さじ1
ローレル 1~2枚
タイム 少々
鍋に炒め油を入れ、刻んだ野菜・にんにく・ベーコンを炒めます。
セロリは売ってなかったので入れてません。
また、冷蔵庫に千切りキャベツが残っていたので入れてます。
レシピに書いた野菜は、玉ねぎ・人参・セロリですが、それは基本の野菜です。
家庭料理の場合は、冷蔵庫に余っている野菜を入れるとか、そういう柔軟な部分があっても良いと思います。
【所要時間】
野菜を切るのに10分
野菜を炒めるのに15分を要します。
これで作り始めてから25分が経過です。
もし時間に余裕があるならじっくりと玉ねぎがあめ色になるまで炒めると良いでしょう。
米粉を入れ、炒めます。
米粉にじっくりと火が通るまで炒めます。
焦がさないように、よく混ぜながら炒めます。
焦がしたら台無しになるので注意しましょう。
本当は、バターで小麦粉(又は米粉)をこんがり炒めてブラウンルーを作って入れるのですが、それを省略して、野菜と一緒に米粉を炒めるという方法を採っています。
【所要時間】
これに5分を要します。
これで作り始めてから30分が経過です。
水・ケチャップ・赤ワイン・固形スープの素を入れます。
本当は、フォン・ド・ボーという仔牛のスープを加え、半分になるまでじっくりと煮詰めるのですが、これを大胆に省略します。
1200mlくらいのフォン・ド・ボーを加えるところを、その半量である600mlの水と固形スープの素を加える事で、いきなり半分まで煮詰めた状態に仕上がるという強引な理屈です。
固形スープの素は、化学調味料がたっぷりと入っています。
あまり化学調味料を使いたくないので、理想はフォン・ド・ボーなのですが、フォン・ド・ボーとまでは言わなくても、牛肉を水で煮た汁とか、要するに牛肉の出汁を入れると味が劇的に向上するので、もし時間に余裕があればやってみてください。
塩・ローレル・タイムを加えて20分煮込みます。
時間に余裕がある場合は、水分を足しながらじっくり煮込むと良いでしょう。
【所要時間】
煮込むのに20分。
作りはじめてから50分が経過です。
ハンドミキサーで粉砕します。
本当はシノワという濾し器で濾すのですが、我が家にはシノワなんてありませんし、ハンドミキサーや、フードプロセッサーを使って野菜を細かく粉砕してやるといいです。
ハンドミキサーだと、鍋に突っ込んで直接粉砕できるので便利です。
さらに10分煮込んで、塩で味を調節したら完成です。
少しずつ塩を足して、ちょうど良い加減まで調節してください。
そして、時間に余裕があればじっくりと煮込んでください。
【所要時間】
ハンドミキサーで粉砕して煮込むのに10分。
作りはじめてから1時間で完成です。
熱い状態で瓶に入れ、密閉してから冷ますと、冷蔵庫で1ヶ月くらいは保存できると思います。
樹脂製のタッパーだと、長持ちしないので、数日以内に使い切りましょう。
もっと長期間保存したい場合は、ジッパー付きの袋など、冷凍用の容器に入れて冷凍すればいいでしょう。
画像を見ると、デミグラスソースって、もうちょっと濃い茶色じゃない?と思いますよね。
実際、煮込みがちょっと足りないです。
煮込みが足りず、香ばしさが足りないですが、まあ、1時間という制限時間内で作ると、このクオリティが精一杯でした。
欲を言えば、あと15分煮込んだら香ばしいデミグラスソースの味になるのになぁ。
これでも一応デミグラスソースの味してますのでご勘弁ください。
短時間で美味しく煮込む秘訣
デミグラスソースの香ばしさは、メイラード反応にあります。
メイラード反応とは、料理がこんがり香ばしく焦げる反応の事です。
焦がしすぎると苦くて台無しになります。
黒こげとは違います。
こんがりの域を超えず、苦くならない程度の良い加減でしっかり焦がすと美味しいのです。
煮込んでいる鍋の中でメイラード反応は起こっています。
じっくり時間をかけて煮込むデミグラスソースは、じっくり時間をかけて少しずつメイラード反応を起こしているのです。
それでは、短時間で多くのメイラード反応を起こせば、短時間で香ばしいデミグラスソースが出来るという理屈になります。
鍋が焦げ付くか焦げ付かないかというギリギリの強い火力で煮込めば、早くメイラード反応を起こす事ができます。
焦げ付かないようにソースを混ぜながら、最大限の火力で煮込むと、早く仕上がるという理屈になります。
時間をかけた方が美味しいという事実は否定できませんが、いや、実際に時間をかけた方が美味しいですが、メイラード反応を理解すると、デミグラスソースを短時間でもある程度の完成度まで高める事ができます。
最後に
デミグラスソースを仕込んでおけば、ハンバーグのソース、煮込みハンバーグ、オムレツ・オムライスのソース、ハヤシライス、ビーフシチューなどの料理を簡単に作る事ができます。
一度に大量に仕込んでおいて、少しずつ使うのも良いでしょう。
次回は、デミグラスソースを使った料理を紹介します。