
料理に使って美味しいみりんランキング
(砂糖もエントリー)
先日、飲んで美味しいみりんランキングという記事を書きました。
現代ではみりんを飲む事はあまりありません。
それよりも、主に調味料として使うので、調味料として料理に使って美味しいみりんの実験をしてランキングにしてみました。
仮に、飲んで不味くても料理に使えば美味しいというみりんがあれば、それは価値がありますよね。
また、みりんの代わりに砂糖で味付けしてもいいんじゃね?という意見もあるので、砂糖もランキングにエントリーします。
そういうランキングの発表になります。
【目次】
1.今回エントリーするみりん
2.大根煮を作ってみりんの味を比較
3.料理に使って美味しいみりんランキング
4.補足説明
5.まとめ
6.動画で説明
今回エントリーするみりん
↑画像の左から順にみりんを紹介します。
・みりん風調味料
・みりんタイプ調味料
・福来純本みりん
・三河みりん
・タカラ本みりん
・マンジョウ米麹こだわり仕込み本みりん
・相生桜本みりん
この7種のみりんと、砂糖もエントリーするので、合計8種がエントリーします。
大根煮を作ってみりんの味を比較
上記8種のみりん及び砂糖それぞれを使って、8種の大根煮を作り、その味を比較します。
まず出汁を取っておきます。
当然ですが、大根煮は全て同じ出汁で煮ます。
大根は皮付きのまま面取りして、十字に切り込みを入れ、下茹でしました。

◾️基本の大根煮の材料
大根2切れ
出汁 200ml
醤油 大さじ1
塩 小さじ1/2
みりん 大さじ1
基本は上記の材料でみりんだけを変えて作ります。

これはみりんタイプ調味料です。

みりんタイプ調味料には塩が含まれているので、塩の量を減らしています。
◾️みりんタイプ調味料の大根煮の材料
大根2切れ
出汁 200ml
醤油 大さじ1
塩 小さじ1/4
みりんタイプ調味料 大さじ1
砂糖を使う場合は、みりん不使用なので材料が違います
◾️砂糖の大根煮の材料
大根2切れ
出汁 200ml
醤油 大さじ1
塩 小さじ1/2
砂糖 小さじ2
このように鍋に材料を入れて煮込みます。
今回2つの鍋を使って、煮込んではタッパーに入れ、また煮込んではタッパーに入れ、という流れで、8種類の大根煮を作りました。
タッパーには何で味付けしたか間違えないようにメモを貼り付けています。
この実験を行ったのは真冬だったので、これらを暖房の聞いてない寒い部屋に1日置いて味を染み込ませました。
料理に使って美味しいみりんランキング
煮込んで1日置いたものを、鍋で再加熱します。
器に盛って完成です。
これらを食べ比べます。
ではランキング発表とまいります。
第8位:みりんタイプ調味料
これは、みりんの香りもなくスカみたいな味でした。
みりんタイプは、塩が入ってるために、飲んで美味しいみりんランキングでも最下位でした。
飲んで不味くても、塩が入ってるから不味いだけで、塩意外の味は美味しいかもしれません。
という淡い期待がありました。
今回の大根煮は、塩も加えて煮ています。
加える塩の量を調節して同じ塩分濃度にしたので、他のみりんと公平な審査だと思います。
それでも最下位という判断でした。
遠慮なく言わせてもらうと、これはもはやネタとして存在してるんじゃないかというレベルです。

美味しくなかった。
第7位:砂糖
砂糖はみりんではありませんが、みりんの代用として使ったら7位となります。
みりんよりも、甘みが舌にストレートに感じられます。
まろやかな甘みではないという事です。
でも、そのストレートな甘みは悪くなかったです。
甘みがまろやかだから良いというわけではありませんでした。
みりんの風味がゼロなので上位には食い込めませんでした。
砂糖とお酒でみりんの代用とすればもう少し上位が狙えるかもしれません。
しかし、コストの面で考えると、お酒と砂糖を使うなら、みりんを使えばいいと私は思うのです。
砂糖だけという低コストな方法で、みりんと比較するのに意味があると私は考えました。

みりんタイプよりは美味しかった
第6位:タカラ本みりん
ギリギリ砂糖より上でしたけど僅差です。
みりんの風味がほとんど感じられずに、物足りませんでした。
コスパは採点に含まれてませんが、コスパも採点に加わるなら砂糖の方が上位になります。
砂糖よりもまろやかな甘みですが、すでに言ったようにまろやかイコール美味しいというわけではありません。
まろやかイコール上品かもしれません。
上品イコール美味しいではありません。
でも、優劣を付けなければいけませんから上品な方が上位にランク付けされたというわけです。
砂糖とタカラ本みりんはそれくらいの差という事です。

味が腑抜けた感じがする。
何かが抜けてる。
別に砂糖でいいんじゃないかと思う。
第5位:みりん風調味料
意外にも健闘しました。
結構美味しいです。
本みりんとは違い、あまり上品ではありませんが甘みに広がりがあって、これを使う価値はあると思います。
コスパは採点に含まれてませんが、コスパを採点に含めるともう少し上位を狙えます。

私の中ではこれが4位。
ちょっと関係ありませんが、和物などにみりんを使う場合は、アルコールを飛ばしてから使う必要があります。
アルコールを飛ばす事くらい簡単ですが、そのちょっとした事が面倒です。
みりん風ならその手間が省けるので、みりん風調味料は、コスパ以外にも存在価値があると思います。
第4位:マンジョウ米麹こだわり仕込み本みりん
みりん風調味料と僅差でしたが、わずかにこちらの方が上品さがあると、判断して3位になりました。
上品イコール美味しいではありませんが、どうしても上品な方が上位になってしまいます。

試飲した時と違う印象で、中華風の味がする。
中華風と言われて、もう一口それを確かめるために食べてみたら、確かに中華風という表現が間違ってないと思いました。
何故だかわかりませんが、五香粉のような香りが感じられます。
それで中華っぽい感じがするのです。
不思議ですが、ちょっと香り豊かな大根煮です。
第3位:相生桜本みりん
美味しいです。
今までの大根煮とは違います。
食べた時に口に広がるみりんの香り、芳醇な香りが広がります。
やはり伝統的な製法で作られてるから、その重みと言いましょうか。上品な甘みと広がりがあって、料理を美味しくしてくれます。
上品イコール美味しいではありませんが、これは上品です。
伝統的なみりんと、そうでないみりんには明らかに差があります。

すごく美味しい。
第2位:三河みりん
これは美味しいです。
みりんの芳醇な良い香りが3位の相生桜本みりんよりも、さらに広がるのです。
飲んで美味しいみりんランキングの方でも言いましたが、このみりんは紹興酒のようなハチミツのような風味がしますが、その良い風味が大根煮でも感じられて心地よい味になっています。
とても美味しい。
もうすでに感動的なおいしさです。

美味しいけど、まろやかさと深みとコクが1位には及ばなかった。
第1位:福来純本みりん
これは圧倒的ナンバーワンでした。
甘みの質は三河みりんと違います。
三川みりんはハチミツのような甘味、こちらはメープルシロップのような甘味です。
甘みの質については優劣は付けられませんでした。
紹興酒のような風味、メープルシロップのような香りの広がりが、口の中に広がって、その心地よい香りが、口だけでなく、鼻に抜けて、目から出て、耳から出て、全身の毛穴から出て、全身が心地よさで満たされる感じです。
これは天上界の味です。
とても美味しいです。

これが断トツ1番!
これが1番大根が喜んでるような気がする。
この煮汁を見てもまろやかさとこってりした感じが全然違う。
美味しい。
補足説明
今回最下位となったみりんタイプ調味料ですが、みりんタイプ調味料にもいろいろありますから、全てのみりんタイプ調味料が不味いかどうかは分かりません。

今回使ったのは、万寿桜というみりんタイプ調味料です。
これが最下位でした。
もしかしたら、他に美味しいものがあるかも知れません。
万寿桜のみりんタイプだけでも他に種類があります。
有機原料を使ったものや、糖質オフのステビアで甘味を出しているような商品もあるようです。
また、みりん風調味料が意外にも上位になりました。

今回使ったのは日の出というみりん風調味料です。
他にもみりん風調味料はありますから、それぞれに味が違うのは当然です。

みりん風調味料は水あめで甘味を出していますが、中にはコーンシロップで甘味を出している商品もあります。
私が調べたところ、普通にスーパーやコンビニで売ってるみりん風調味料でコーンシロップを使ってるものは見つかりませんでした。
業務用のみりん風調味料の中にはコーンシロップを使ったものがあります。
それはきっとあまり美味しくないと思います。
まとめ
- みりんタイプはネタ。
- みりん風調味料は存在価値がある。
- 砂糖も悪くない。
- 上品イコール美味しいではない。
- 伝統的な本みりんは飲んでも料理に使っても美味しい。
- 伝統的なみりんとそうでないみりんには明らかに差がある。
というわけで、みりんにもいろいろある事が、改めて、しみじみと、深く、楽しく理解できました。
動画で説明
動画では私が実演しております。
妻も食レポで声だけ出演してます。
動画でしか表現できないこともあるので併せてご覧ください。