
きゅうりのアク抜きは意味あるのか?実験レポートです!
きゅうりのヘタの近くを切って擦り合わせるアク抜き。
それをすると美味しくなると言われています。
本当にそうなのでしょうか?
それを確かめるために実験してみました。
すると、なかなか面白い実験結果を得ることができました。
【目次】
1.実験方法
2.実験の仕込み開始
3.実験開始
4.実験結果
5.自分も食べてみる
6.アクだけを食べてみる
7.きゅうりのアク成分について調べてみた
8.まとめ
9.動画で説明
実験方法
実験方法は単純です。
アク抜きしたきゅうりと、アク抜きしていないきゅうりを食べ比べるだけです。
ただし、私は自分で実験材料を仕込むから、どちらがアク抜きしてるかアク抜きしていないか、食べる前から知っています。
先入観があるために公平なジャッジができません。
だから、それを知らない家族に食べ比べてもらいます。
最後にはアク抜きで発生したアクだけを、あの白い泡だけを食べてみようと思います。
あれの味がものすごく不味ければ、アク抜抜きの意味があるでしょう。
もし、あれの味が美味しければ、アク抜きしない方がいいでしょう。
では、実験開始です。
実験の仕込み開始
きゅうりのヘタに近い部分を切り、擦り合わせます。
白い泡が出てきました。
これがアクです。
アクには、苦味やえぐみの成分が含まれているので、アク抜きをすることで、これらの成分を減らし、美味しく食べられると一般的に言われています。
実験ですから丁寧にアク抜きをしました。

アク抜きしたきゅうりを食べやすいように細長くカットしました。
アク抜きしたきゅうりはガラスの器に入れました。
別のアク抜きしてないきゅうりをスティックにして、これは漆の器に盛り付けました。
実験開始
きゅうりを美味しく食べるために塩、マヨネーズ、もろみ味噌を添えました。
きゅうりの味を比べるにはマヨネーズなんて付けたら油分で味がマスクされるからもっての外かもしれませんが、そこら辺は食べる人の判断に任せます。
こうやって、家族にきゅうりを食べ比べてもらいます。
被験者は、妻と息子(18歳)娘(16歳)の3人です。
どちらがアク抜きしたきゅうりなのか知らされていません。
ちなみにYouTube版では、コメントで「個体差があるから1本のきゅうりで比べなけてばいけない」とか「器が違えば味が変わるから同じ器にしなければいけない」「味を付けたらきゅうりの味が分からなくなる」「最近のきゅうりはアクが少ないから昔の品種で試すべき」などご指摘をいただいてます。
全くご指摘の通りですが、厳密な科学の実験ではないので、あまり気にせず大らかな気持ちで読んでください。
実験結果
まず、息子と娘の意見を聞きました。
ガラスの器(アク抜き済)の方が美味しいに1票。
漆の器(非アク抜き)の方が美味しいに1票。
このように意見が分かれました。
残るは妻の意見だけです。

これねー難しい。
だってアクが抜いてある方が美味しいとは限らないと思う。

え!?
一般的にアクを抜いた方が美味しいとされてるよ。

漆の器の方が青臭い感じが残ってる。
ガラスに入ってる方が匂いが薄い。
漆の方がアク抜いてないんじゃないかって思うんだね。

ほお。

ガラスの方がアク抜いてるなら美味しいはずなんだよ。
でも漆の方が青臭くて美味しかった。

ほお。

手で触ってみると漆の方が若干ネチネチしとる感じがする。
ガラスの方がサラサラしてる。

へー!?触覚まで使って判断するのか。

ほんでもうちょっと詳しく判断するには後味まで感じる必要があるね。
だいぶ時間かかるよ。
1つ食べた後にもう余韻がなくなるまで待ってから次を食べるから。

どうそ、待ちますから(笑)

結論!
漆の方が美味しい。
けどアク抜いてなさそう。

正解!
と言うわけで妻は、どちらがアクを抜いたものかを言い当てたうえで、アクを抜いてない方が美味しいと言いました。
なかなか見事な意見だったので、家族は驚きました。

きゅうりソムリエ決定な。

そやな、きゅうりソムリエ認定やな。

嬉しくない!
自分も食べてみる
私は、どちらがアク抜き済みかを食べる前から分かってますが、食べ比べてみました。
確かにアク抜き済みの方がスッキリした味になってるように感じました。
そして、非アク抜きの方がきゅうりの味が濃いように思いました。
アク抜きするかしないかは、食べる人の好みという結論になりました。
アクだけを食べてみる
アク抜きで発生したあの白い泡、アクだけを食べてみます。
アクがとんでもなくマズければ、問答無用でアク抜きした方が良いという事になります。
でも、すでにアク抜きするかどうかは好みの問題という結論が出てますけどね。
とにかくアクだけを食べてみたところ、普通にきゅうりの汁という味でした。
エグ味もマズ味もありませんでした。
きゅうりのアク成分について調べてみた
調べてみたら、きゅうりのアクには蟻酸(ぎさん)という成分が含まれています。
これがエグ味の原因になるのですが、ギ酸は揮発性の液体で、常温でも蒸発しやすい性質を持っています。
だからアクを放っておいたら蟻酸は飛んでエグ味は薄まっていくのです。
私が試食したアクにエグ味が感じられなかったのはそのためでしょう。
また微量ながら「ククルビタシン」という苦味成分も含まれているようです。
ククルビタシンはウリ科の植物に含まれる苦味成分で大量に摂取するとお腹を壊します。
きゅうりがあまりにも苦ければククルビタシンが多く含まれている疑いがあるので、苦い部分は食べない方が良いです。
しかし、最近のきゅうりは品種改良が進み、苦味は感じなくなりました。
ウリ科と言えば、ゴーヤもウリ科です。
ゴーヤは苦いですが、ゴーヤの苦味成分は主にモモルデシンという物質です。
ゴーヤにもククルビタシンは含まれるようですが、それが主な苦味成分というわけではないようです。
きゅうりのアク抜きをする事でククルビタシンを減らすことができます。
アク抜きでは、不都合な成分を減らす事ができますが、同時に美味しい成分も減ると思います。
そのために、アク抜きしていない方が美味しいと感じる人もいるのでしょう。
私は、今回の実験結果から、今後は一切アク抜きをしない事に決めました。
娘はクルクルとアク抜きするの楽しいと言ってましたから、楽しい方はアク抜きすると良いですね。
YouTubeにいただいいたコメントで、アク抜き楽しいからするという意見もありました。
まとめ
- アク抜きしたきゅうりとアク抜きしていないきゅうりを食べ比べるという実験をした。
- 妻と息子と娘に食べ比べしてもらった。
- 妻はズバリ言い当てた上にアク抜きしていないきゅうりの方が美味しいと言った。
- 妻をきゅうりソムリエに認定。
- 確かにアク抜きしたものとそうでないものには味の違いはあった。
- アクだけを食べてみたら普通のきゅうりの味がした。
- きゅうりのアクには揮発性の蟻酸やククルビタシンが含まれている。
- アク抜きするかしないかは好みの問題。
動画で説明
動画では私が実演して、妻も声で出演しています。
動画版はご好評をいただき、アップして1日で1万回以上再生されて、1週間で5万回以上再生されました。
動画でしか表現できない事もあるので併せてご覧ください。